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うつわマガジン2016 上半期

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アトリエをとびだし日常でイキイキする「日日陶うつわ」
運営しているクリエイター

#エッセイ

夏土鍋のつかいかた

夏土鍋のつかいかた

季節がめぐり四季をあそべる日本。素材やデザインで衣をかえるすてきな文化がある日本。だけれど、われらコッチョリーノ土鍋は、かさばる生活の道具だからこそ、どうぞ1年中愛しておくれ。

昨夜をもって個展が終了しました。この春2つめの個展。2つめの個展のコンセプトは「一年中つかえる土鍋のご提案」でした。コッチョリーノはあえて春や真夏の季節に土鍋展をします。

コッチョリーノの土鍋は日本やイタリアを旅します

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町がまるごとシリーズ2

町がまるごとシリーズ2

ああ良い香り!なんて、ロマンチックなおにぎり玉をうっとり眺めていたら、ドカンと3発やられました。

紅町がまるごとおにぎり玉にやられたというニュースは全国にすばやく広まり、問い合わせで電話回線はパンクしたほど。ある人は苦みで口の中がひりひりした、ある人は手が真っ黒になったと苦情を訴えます。

一方で紅町に不思議なニュースが流れはじめたのはドカンの3日後。

アイヌの神「コロポックル」が

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Cheers!?

Cheers!?

焼きあがって陶芸窯から出てきたら、小爆発を起こしたような亀裂があった。オレさまの大事なボディにね。アトリエの中のひとが哀しそうな顔をしたので「Cheers!」と威勢よくこたえた。

アトリエの中のひとが笑顔になって「たとえキズがついていてもあなたを愛します」と言いながら、お茶でものんでみましょうとお茶を淹れたら、みるみるうちにテーブルの上にはお茶の湖ができました。オレさまは「Cheers!」と

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やっぱり来たカモ

やっぱり来たカモ

「へい、ごはん!」とぼくらはよく呼びとめられ、「ほい、白菜?」とぼくらは聞かれます。

昨日は「いえ、パスタ(⇒★)です」と答え、
今日は「いえ、おそばです」と照れるなぁ。

ある日、やっぱり鴨がネギを背負ってやってきました。シナリオ通りです。

写真:おそば「浅土鍋」
鴨肉とネギのおつゆ「ココット」

今週土曜日からの個展では、いろいろな使い方もご紹介する予定です。⇒詳細
ただいま窯

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「たらのめ公園」の自転車おじさん

「たらのめ公園」の自転車おじさん



昨夜の春雷は「おい春だぞ!」と威張った声で次の季節の大鏡を置いていきました。今朝の「たらのめ公園」の大鏡は太陽でキラキラかがやき「春なんだわやっぱり」と自転車おじさんを映します。

大きな水たまりにわざと入ってペダルこいだことある人だけわかる自転車おじさんハルウララな気持ち。

⇒「おいしい春の季語」たらのめ味噌をつくった Conoteマガジン

(上写真:水玉グラタン皿 /耐熱の

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食べることを初に知り 最期に忘るる

食べることを初に知り 最期に忘るる

このところ、フレッシュな人の生と、大事な人とのお別れが入り混じり、そして立てつづきました。

さようならのシーンなんて冗談だよと信じてやまなかった肉親は、水木しげる氏やデビッド・ボウイと一緒に宇宙に旅立ったので、きっと今ごろ、地上では考えられないエキサイティングな日々を送っているに違いありません。

ぼくら器の中から、より小さな仲間が選ばれて、毎日、宇宙に向けて少しだけ夕食を運ぶのだけれど、彼

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おかしなうつわ #お菓子

おかしなうつわ #お菓子



「なかみ」でなくて「そとみ」を想像してごらん

1. どんな味?
2. どんな温度?
3. どんな食感?

この3つが想像できたら、そのうつわは、何をいれてもおいしいはずです。ぼくらうつわは、自信を持つと、相手にやさしくできる。つまりは「なかみ」という相手を大きく手を広げて迎え入れられるのです。せいいっぱいの擁護と、おもいきりの誉めそやしで。

そして刹那は訪れる…。「なかみ」というも

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