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「坂本龍馬は大したことしてない」「織田信長は常識人」のような新説が生まれる意味を考える。(”司馬史観”の歪みはどこにあるのか?)

「坂本龍馬は大したことしてない」「織田信長は常識人」のような新説が生まれる意味を考える。(”司馬史観”の歪みはどこにあるのか?)

こんにちは、経営コンサルタント兼思想家の倉本圭造です。

今回は、最近「坂本龍馬は史実では大した事をしていない」という話がちょいちょいネットの噂話で聞かれるようになってきて、実際のところどういう感じなのか興味あったので調べてみる記事を書きたいと思っています。

あと、織田信長も、「実は信長は常識人で、長篠の戦いの鉄砲三段打ちとかもなかったと言われていて」みたいな話を聞くんですが、なんかこういう「時

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「うまく伝えられないもどかしさ」が魅力になるのかも?

ツイッターをやるようになって「文章がうまい」と言われることが増え、不思議な気分。そのほんの数年前まで「お前の文章はわけわからん」と言われていただけに。私は子どもの頃から作文を大の苦手としていただけに、今も文章をうまく書く自信がない。コツもいまひとつ分からない。

ただ、いくつか気づいたことはある。「面白い文章を書こう」とすると、面白くない文章になる。なんなんだろね、これ?狙ったやつは狙っているとす

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まともな質問ができないことを深刻に考えるべき理由-正しい問いと正しい答え

まともな質問ができないことを深刻に考えるべき理由-正しい問いと正しい答え

世の中は大抵の問題については答えがセットで提供されています。地方活性化は「何をやるか?」は事例集、それをやるために「必要なお金」は補助金、なーんてパッケージにすらなってます。日常的な疑問への答えはググれば出てくるし、最近では対話相手すらaiが務めてくれて、そこらへんの平均値より高い見識を提供してくれます。

ここにきて危険なのはまともに質問できないひと、他人と異なるシャープな疑問を持てることが大切

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事業立ち上げで悩んだら「段階開発」で進めよう!

事業立ち上げで悩んだら「段階開発」で進めよう!

LDLパートナー会議を昨晩やっていて、とある開発プロジェクト議論で「段階開発」の話を結構掘り下げてしたのですが、結構このあたり大切なのでこちらでも整理しときたいと思います。

さて段階開発とはなにかといえば、一度にすべて開発しないということです。4階建の建物であれば、1Fと2Fだけまずは開発し、その上で3Fと4Fを後で開発するという方法です。広い敷地があればまずは1つの建物を作り、その上で段階的に

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その場で答えを出す「瞬発力」を鍛えろ〜自分の忘却曲線を意識しよう

その場で答えを出す「瞬発力」を鍛えろ〜自分の忘却曲線を意識しよう

さて昨日まで都市経営プロフェッショナルスクール北陸富山キャンパスの集合研修で富山におりました。天気がよくて見事な立山連峰が見えて、興奮しました。今朝も大浴場から日の出前の枕草子の一節のような山際の移り変わりが見えて、本当にいい一日のスタートとなっています。

でもっと今回もプロスクールでこれ大切だよねということを整理しときたいと思います。それが質問と答えのキャッチボールをして、答えを出す「瞬発力」

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「コミュニティナース×キャンプ」をコンサルテーション

「コミュニティナース×キャンプ」をコンサルテーション

 僕ら一般社団法人プラスケアでは、社会的処方や市民活動に関するコンサルテーション事業を行っています。

 料金は1万円/1時間なのですが、これを高いと思うか、安いと思うか・・・。

 今回コンサルテーションを行ったクライアントさんには、
「こんなに安く、1時間も話ができるなんて!」
という感想を頂きました。
 そこで、クライアントさんの許可をいただき、どういったコンサルテーションを行ったかについて

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求められる「よそ者目線」の質的変化と日本を変える「希望の力」-地元目線から海外目線による希望の発見を見逃すな

求められる「よそ者目線」の質的変化と日本を変える「希望の力」-地元目線から海外目線による希望の発見を見逃すな

昨今の地方における成長分野の多くは、日本国内からという内発的なものというよりは、よそ者目線の評価によって再評価されていっていものが多くあると思っています。

先日Newspicksのほうで私も次にくる地方不動産というテーマで上川地域を挙げておいたのですが、里山十帖の岩佐さんがすでに旭川も外国人ばかりで大変なことに、とありました。大雪山系の魅力はすでに外国人の方々によって評価がバク上がりになっていま

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「ナメられないように」よりも・・・「存在」よりも「関係性」

私は昔、「舐められてはいけない」と身構え、虚勢を張る人間だった。まあでも張り子のトラであることはバレていたと思う。
いつしか私はそうした虚勢を張るのをやめてしまい、オッチョコチョイでドジなのを隠さなくなった。それでも長いこと、研究室はうまく回ってる気がする。なんでだろう?

外目にもそうらしく、「篠原さんとこ、すごいよねえ」と別部署の人が時折話しかけてくれる。みんな楽しそうに、それでいて仕事をしっ

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オーストラリアで学んだ、値上げの常識〜日本でもすでに勝ち組は始めているインフレ、人的供給制約対応。あとは賃金〜

オーストラリアで学んだ、値上げの常識〜日本でもすでに勝ち組は始めているインフレ、人的供給制約対応。あとは賃金〜

今回オーストラリアにいって一番驚いたのはサービス産業労働者の賃金の高さです。同時に、その賃金を実現するために各店舗は様々な値上げ方法を用いていて、これは日本でもどんどん導入すればいいのにな、と思ったところです。

オーストラリアは労働党が政権を持っていることもあって、労働者賃金保護の規定が非常に細かく産業別に設定されています。未だに時給1000円以上に全国で最低賃金を引き上げるのにゴタゴタしている

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若手育成のロジック変化〜過去の常識ではなく、逆人口ピラミッドから考えよう!

若手育成のロジック変化〜過去の常識ではなく、逆人口ピラミッドから考えよう!

少子高齢化が長く続いていったことで日本の人口構成は近代化以降経験したことのない人口減少と、逆人口ピラミッド型になりました。

人口ピラミッドが逆に転換したことによって、若い育成で意識すべきロジックも大きく変化が起きています。もともとは若い人間はいくらでもいて、熟練した高齢になる世代は数が少なかった人口構造を前提に「常識」なるものが作られてきたのですが、それが完全に行き詰まっています。

各種企業で

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非常時の情報発信 ──ある被災者の一言から【短信】

非常時の情報発信 ──ある被災者の一言から【短信】


はじめに 能登半島地震から5日後、被災地に住む人から無事を伝える連絡が届いた。あたりまえだが、命は無事でも多くのものを失い、インフラが破壊された影響で生活は不自由極まりない状態だ。
 半島の付け根に比較的近い地域であるため、駆けつけボランティアや思いつきで届けられた物資を目にする機会が多いという。情報が長らく途絶していただけでなく、テレビなどを目にする余裕さえないため、この人は「もしかして、無秩

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あたかも学校の延長のように。

あたかも学校の延長のように。

読まれる文章には、発見がある。

読みながら、「へえぇ」とか「なるほど」とか「そうだったのか」と思えるような文章。それが発見のある文章だ。だれでも知っているような話や、あるいは逆に「知らんがな」としか言いようのない私情がとろとろに吐露されていても、なかなか読む気になれない。読者は驚きを、発見を、なにかしらのエンターテインを求めて、文章を読んでいる。

しかしながらこれを、情報レベルでの発見のことだ

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地域で「いいひと」を目指すのをやめると見える、自分にとってもっと大切なこと。

地域で「いいひと」を目指すのをやめると見える、自分にとってもっと大切なこと。

ま、タイトルの通りなんですけどね。

いろいろな地域での取り組みでの悩みをきいていると、この一言につきます。いかにして自分がいい人になるか、いや、「いい人」に見られようとするかに心を使いすぎて疲れてしまっている人たくさんいます。

それが故に挑戦できなかったり、挑戦を始めたものの心無い人達の声にさえ耳を傾けてしまい、自分の心がすり減ってしまっている人。

もうまずは自分で考え、自分で始めることにお

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かわいすぎる海女さんの末路に見る、地方雇用の闇〜若者と女性は搾取の対象〜

かわいすぎる海女さんの末路に見る、地方雇用の闇〜若者と女性は搾取の対象〜

地方から今日も若者と女性が流出を続けています。地方移住などもあるものの、それ以上に都市部へと人が移動しています。

その背景には仕事はあるがブラック労働だったりするわけですが、その前提は長らく続いた若者と女性は搾取の対象、という仕組みがあります。同時に、その被害的な立場を受けてきた上の世代が、ようやくその地獄から開放される立場となったからこそ、次なる若者、女性にそれと同じことを強いることがあったり

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