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《徒然》

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『希望と靴音』

『希望と靴音』

ああ、深遠なる奥底にて何かが通じたのだ

貴方が仰っているその真意が内なる虚空に、あるべき実像を結んで

ひとつの感覚となって肌身を走る

間違いなく我々は、光さす人々の為に

究極なる価値をはらみ、また包まれながら

世界と人類の歴史とを呼吸しているのだ

すべては矛盾なく、あの神々しき光に向かっている

ほとばしる大河の流れは、その源流から八方に分かれども

すべては大海へと通じ、いつしかひと

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『約束の時』

『約束の時』

おもむろに眼を開けば

疾風は草原をつらぬき

山肌を駆け抜けて天空へと至る

ああ、木々のざわめきは、あの名前を呼んでいる

時が満ちる

熱き血潮が全身を打ち

勢いよき精神の広がりは万波となって、かの大地の目覚めを告げる

さあ! 空を仰げ

対流のなかに流れ舞う、自在なる白き造形の如くあれ

さあ! こぶしを握れ

尽きせぬ力は湧き上がる

さあ! 静かに、しかし満を持して

力のままに立

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『少年と秘された翼』

『少年と秘された翼』

青い風の音 たたく未来への扉

微笑みのまなざし さしのべられた手のひら

求めても得られず 

しかし、求めざるに得る

飛翔の翼、胸中にそなえたり

気づくも気づかざるも、一心の不可思議

幾多の連峰をも越えゆく力

秘めたる可能性開く葛藤と熱情

逆風を友とし、さらなる高みへと舞う

開けゆく視界、深めゆく確信の軌道

内なる希望と信念、烈風に抗え

信ぜよ我が力を、空をも抱くが如き大いなる

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『少女と祈りの果て』

『少女と祈りの果て』

ながい祈りの果てに

私が見出した光はこれだけ

でも私は、この小さき光を抱いて

つづく暗夜を進もう

この光は、ときにくるくるとまわって

うつむく私の心を楽しませた

ある時は、ペン先を照らし、

ある時は、寒い漆黒の灯となった

いつしか、この光を求めて

一人、また一人と人は集った

人々の往来は、大陸を結び

そして、新しい国は生まれた

遙かなるときを経てこの光は

私たちの空へと昇

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『紫陽花』

『紫陽花』

梅雨の曇天はなぜかせつない

バルコニーの外に、雨がぱらついてきた

この雨は慈しみか、それとも悲しみか

そんなことを考えるのは人間ぐらいだろうか

子供のころは雨に濡れるのも忘れて遊んだ

私も少しは、大人になったかな

あの友に電話をかけてみよう

『五月の解像度』

『五月の解像度』

遠き緑の葉々のかさなりは、無数の幾何学的輪郭として透過され、

胸中の鏡に圧倒的解像度で本質を映しだし、その驚きと心地よさを眩しく感じる

休日の午前のゆとりのなか、うつろう新緑の季節に身をゆだねる