マガジンのカバー画像

空色のうんち

66
エッセイ、日記
運営しているクリエイター

#音楽

夏目的今年十曲

夏目的今年十曲

ニーハオ。昨日の夜寝れなくて、九龍城(かつて香港にあった有名なスラム街、全部ヤバい)の写真を採集していたら中国語が喋れるようになりました。ウォーアイニー。

僕かて一端のバンドマン。両耳とイヤホンをスポット溶接されてもまあまあ普通に暮らせる体質です。せっかくなので今年も、お世話になった曲をまとめてみます。一年って早いねえ。

※リリース年は全然今年に限りません。新旧混合。シェイシェイ。

①望遠の

もっとみる
真夜中が異世界じゃなくても-ナイトローリング MV公開に寄せて-

真夜中が異世界じゃなくても-ナイトローリング MV公開に寄せて-

2018年12月31日、大晦日の夜、騒がしいテレビもネットも嫌で、誰もいない街を浮浪者のように徘徊した。あの夜に作った曲”ナイトローリング”のMVを出しました。

本当は、真夜中を散歩したところで、誰もいないなんてことはない。ただの夜だ。明日も学校だ、仕事だ。でも、自分の感受性次第で、その普通の夜をすこし素敵にできたり、大好きで大嫌いな誰彼から離れて、ひとりになることができる。自分で選ぶ、寂しくな

もっとみる
37℃の残滓、ポカリの海より告ぐ

37℃の残滓、ポカリの海より告ぐ

ミニアルバム『テレスコープ』が完成した。

今回は、アルバムとして1つのコンセプトを定めて、それに沿って曲を作っていった。そう考えると、一年以上は頭を抱えてきたことになる。

昨日、ついにプレスされた盤が我が家に届いた。ずっと頭の中で作ってきたものが、本当に形になっているではないか。一大事だ。嬉しくて、三上唯さんに描いていただいた幻想的なジャケットや、盤面の質感を指でなぞる。

そしてふと、達成感

もっとみる
信玄餅買うの忘れた

信玄餅買うの忘れた

noteを開設するときに、”音楽の話はしないでござるよ”と高らかに宣言した。それなのに、最近はバンドの日記になってしまっている。それ以外何もしてないから他に書くことがないのだ。

昨日は、昨年出会った山梨のミナモフクロウというバンドのレコ発に呼んでもらって、特急かいじに乗って甲斐の国へ向かった。

ギターのしんたろうくんと一緒に車窓を眺める。彼は最近仕事がつらいらしい。その反動か、この時点でものす

もっとみる
孤独のコマ

孤独のコマ

学生時代から長いことバンドをやってきて、初めてMVを撮っていただきました。

監督のアヅマさんとは、打ち合わせの時点で意気投合であった。僕も監督もどこか狂っていて、サイケな右脳が共鳴した。(大友克洋の”童夢”が大好きなのも一緒だった。)

僕は“シーン”とか、”界隈”という言葉が嫌いだ。なぜなら、僕にとって音楽は、少年ジャンプ的な成功譚を目指してやるものではないし、みんなで肩を組んでやっていくもの

もっとみる
よく鳴る浮き輪

よく鳴る浮き輪

昨日は、敬愛するノクターンというバンドの自主企画ライブで演奏した。

金曜日、いつもは図書館へ走る電車に乗って、ライブハウスに向かうのはとても気分が良かった。いつも、ギターを背負って何処かに行くときは、その重さに辟易としながら

“浮き輪みたいに空気が抜けたらいいのに”

と思っているのだけれど、昨日は平気だった。

ノクターンは美しい演奏をしていた。一本のライブが映画のようだった。

僕は本当に

もっとみる
飛んでいけスペースシャトル

飛んでいけスペースシャトル

今日の夜は、宅録をしようと思っていた。2019年の2曲目。”デブリ”という曲。ちょうど詞を書いた日の日記があった。

デブリというのは、宇宙ゴミのことである。

バンドの新曲で、すでにアレンジもだいたい仕上がっているのだけれど、この歌を解釈するためにひとりで録音したかった。

しかし、疲れているのか、良いものを作ろうとするときの地獄に怯えてしまった。結局4小節ほどドラムを打ち込んで布団に潜り込む。

もっとみる
青い冬

青い冬

1月14日、凡庸な冬の日。偶然、突発的に、なんの要因もなく、自分が成人した日のことを思い出した。

1992年生まれの方はピンとくる。大雪の成人の日。

成人式の二次会、中学生の頃大好きだった女の子を見つけて話しかけた。が、何から何まで煙に巻かれた。もういいやと酒を飲み続け、僕はそのまま煙になった。そこらへんで帰りたさそうにしていた友達を見つけて、一緒に大雪の中を歩いた。

寒さのせいで会話をする

もっとみる
永遠の思春期がネット社会で息をするために

永遠の思春期がネット社会で息をするために

僕は多感だ。多感な年頃とはよく言うが、20代後半に差し掛かっても多感のままだ。

いまだに、夏が来る頃と夏の終わりに思春期が来ちゃう。

しっかりと感情の階段を登ってきたおとなたちにはバカにされるかもしれない。青くさいから。でも、僕はこの永遠と思えるほどに長い思春期のおかげで、創作ができる。幸せだ。

問題はだ。この社会は、多感なおとな少年にはたいへんなのだ。これからする話は、この時代になにかを創

もっとみる
リメンバーAM

リメンバーAM

23:00 帰宅

23:30お食事&歯磨き

1:00 ネットみる。寝る。

3:00 起きる 弾き語りや作曲、プレステをやる

7:00寝る

13:00 起きる。バイトに行く(死にたい)

最近の僕の生活リズムだ。変拍子。死が近い。

巷では、オーガニックな女の子YouTuberによる”モーニングルーティン”動画が話題である。

僕はこれを見て

“ワニとかシャケに比べたら、俺とこの子、遺

もっとみる
嫌いなもので自分を語る

嫌いなもので自分を語る

老若男女に大人気のゴム人間がこんなことを言っていた。

「何が嫌いかより、何が好きかで自分を語れよ!!」どん!!!

いい言葉だと思うが、気に食わない。綺麗事を言わないでくれ。

今日は嫌いなもので自分を語ろうと思う。

①セロリすさまじい味がする。地獄野菜。ヘルベジ。僕は人生で一度だけキャバクラに行ったことがある。当たり前のようにセロリスティックを出された。憤慨しながらカラオケチケットを買い、ハ

もっとみる
負け続けて春がくる

負け続けて春がくる

ハルウララという競走馬をご存知ですか。

ひと昔前、サラブレッドなのに、あまりに勝てないことで話題になった馬だ。

結局、113戦0勝で競走馬人生を終えた。

負け続けるさま、報われないさまを見ると、どこか応援したくなる。こういうことは往々にしてある。

ハルウララにも感情があっただろうが、僕ら人間にはなかなかわからない。

ただ、僕が彼女だったら、嬉しくなかったと思う。

僕はメロディを作ると

もっとみる
下手な鉄砲になりたい

下手な鉄砲になりたい

あけおめ。眠り棒ダョ。

年末年始休みはだいたい家に引きこもり、文字通りじっとしていた。いつものことだ。

大晦日のザワザワした感じが苦手である。なんか、一体感が怖い。カウントダウンの渋谷スクランブル交差点に僕を放り込むと、身体中の穴から液体を出しながら憤死するに違いない。来たる終焉のために血液をオレンジジュースにしておこう。ギャルが”マジウケる”と言ってくれるかもしれない。

そんな僕だけの恒例

もっとみる
そのひとにとっての純粋

そのひとにとっての純粋

僕の先輩に、タカハシヨウという男がいる。
学生時代、音楽を通じて出会った先輩で、もう何年もよくしてもらっている。というか、もう、ただの気の合う友達になってきている。

彼は、当時一世を風靡したボーカロイドを使い、メジャーデビューまで果たしたプロのミュージシャンである。最近は小説や脚本も書いてるらしい。なんか、少し分けて欲しい。

彼を一躍有名にした代表曲がこちら

発想が狂人のそれだ。この曲がニコ

もっとみる