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コラム 創造 (帝国ニュース北陸版)

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帝国ニュース北陸版に寄稿している”コラム 創造”です。自社ブランドの自社製品を持つメーカーを作るための概略を書いています。メーカーになり付加価値を稼ぐ業態に変化しましょう。
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#商品開発

コラム 創造_”知財経営”

コラム 創造_”知財経営”

 経験から得た強い特許の取り方を説明してみたいと思います。
 昔はたくさん特許を出願し登録になっても、売ったり貸したりできませんでした。それどころか全く同じ製品を大企業から販売されてしまうこともありました。なぜだろうと考えたところ、全て弁理士に任せっきりしていたからだと分かりました。この「全て」というところが問題だったのです。新技術や新製品を開発した際に特許出願を検討しますが、何も考えずに「この製

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コラム 創造_”売れる商品企画”

コラム 創造_”売れる商品企画”

 売れる商品を企画する方法を説明します。後半は実例をあげて、どのように考え何をしたら売れたのかを説明いたします。
 同じ努力をするのなら市場が大きい方が有利なので、まずは大きな市場を狙います。次に、用途を考えます。誰もが必要とする用途です。その次は、機能を考えます。これまでにない画期的な機能です。パッと見て誰もが欲しいと思う機能です。ここまでは、誰でも分かると思います。具体的に大きな市場を決め、そ

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コラム 創造_”仕事と作業”

コラム 創造_”仕事と作業”

 毎日、物を作って売る事は従業員に任せる作業です。経営者は仕事をしなければなりません。仕事とはビジネスプランを作り実行し、問題があれば修正しまた実行するということです。物がたくさん売れたので仕事をした気分になっていると、世の中が変化したときに次の策が無い事になります。そのためには、常にビジネスプランをブラッシュアップして磨いておく必要があります。そして、次の手を準備しておくことです。新商品を販売し

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コラム 創造 ”物づくりの価値”

コラム 創造 ”物づくりの価値”

 物づくりに価値はありません。価値があるのは、その物を作る権利、販売する権利です。誰でも作れる物は安いところが受注します。設計製造の過程が複雑で自社しか作れないと思っている方もいるかもしれませんが、自社が作れる物は他者も作れるのです。製造販売を独占したい物は技術的に独占するのではなく法的に独占する方が安価で確実です。そうする事で、自社で値段を付けることができるようになります。高い技術力によって作っ

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コラム 創造 ”オフグリッド住宅”

コラム 創造 ”オフグリッド住宅”

 ウィキペディアによれば、「オフグリッドとは、電気、ガス、水道など生活に必要なライフラインの一つ、または、それ以上を公共事業に依存せず、独立した方法で設計された建物の特徴やその生活様式を指す」とあります。今回、太陽電池を使った「オフグリッド住宅」の設計を行っているので、採算や安定性などを考えてみたいと思います。
 オフグリッドには2種類あります。1つは自家発電で足りない電力を電力会社から買う方法、

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コラム 創造 ”なぜBtoCなのか”

コラム 創造 ”なぜBtoCなのか”

 昨年から5回クラウドファンディングを実施し5回成功しました。その中の1回は目標金額の2271%になりました。3週間で4182人が購入しました。そのクラウドファンディング会社が主催するイベントが先日、原宿駅の近くで開催されました。全国から60社が出店しました。たくさん売れたプロジェクトや大きな金額になったプロジェクトなど特徴あるプロジェクトが選ばれたようです。私も出展することができました。
 なぜ

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コラム 創造 ”商品の価値”

コラム 創造 ”商品の価値”

 一万円札を千円で売れば売れますよね。買った方が得をするからです。消費者が思う価値よりも安い価格で商品を販売すれば売れます。これを物やサービスで実現すれば良いのです。但し原価を200円とすれば粗利800円になります。これが商品企画です。このように、買わない理由を全て無くすのです。そうすれば売れるしかありません。
 例えば、買い物に使うエコバッグは1回使うと買い物袋5円分が節約できます。1年に100

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コラム 創造 ”企業理念の目的”

コラム 創造 ”企業理念の目的”

 何のために企業理念があるのでしょうか。それは長期的に利益を生むためです。”企業理念”と”長期的な利益”は同じ意味です。
災害や感染症、戦争など長期間営業していると、いろいろな環境変化があります。目先の損得で右往左往していては常に誰かの後ろを歩く事になります。株式投資にしても同じだと思います。自分の考えを持っているから結果的に他人と違った行動になり、そこが利益を生むのです。自社の目的に向かって進め

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コラム 創造 ”考えるとは”

コラム 創造 ”考えるとは”

 ここまで商品を企画して販売する事を書いてきましたが、どの作業にも必要になる、”考える”とは何かを説明してみたいと思います。
 先日、29回目の創業記念日を迎えました。決算回数は過去に清算した会社も含め33回になります。40歳で社長に就任し70歳で引退する方より経験だけは多い事になります。その間、特許出願50件に対して10件販売しました。40回起業に失敗し10回成功したということです。その間、色々

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コラム 創造 ”クラウドファンディングとは”

コラム 創造 ”クラウドファンディングとは”

 最近、クラウドファンディングの質問が多いので少し解説してみたいと思います。一例として、新商品のアイディアはあるが、資金が無い場合を考えてみます。私は、アイディアと資金は同じくらい価値があると思っています。アイディアを出し、資金を準備し、実務を行い売上に到達するのが普通ですが、1995年頃、なぜ全て自分で準備しなければならないのだろうと思いました。いずれアイディアと資金をマッチングさせる仕組みがで

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コラム 創造 ”独占する方法”

コラム 創造 ”独占する方法”



株式会社ソロモン 代表取締役 砂原康治 (商品開発アドバイザー)

 ここまで製品仕様を決める方法を説明してきました。しかし、製品を製造販売しても独占しなくては利益になりません。他社が同じような物を安く販売するからです。
 1995年、起業直後にマイコン制御で動作する製品のメーカーをやっていました。外注に払った設計費の総額は1千万円です。製品単価は40万円ほどでした。初年度1人で1億円以上売り

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コラム 創造 ”仕様の決め方”

コラム 創造 ”仕様の決め方”



株式会社ソロモン 代表取締役 砂原康治 (商品開発アドバイザー)

 今回は、製品仕様の決め方について説明いたします。売れれば成功なので適当に決めても良いのですが、できるだけ長期的に成功の確率を上げたいところです。
 まず、1項目目は、会社の目的をはっきりさせます。会社の目的と違う物を作っていては何のメーカーか分からなくなります。それが消費者にも伝わってしまいます。ブランドイメージがボケるとい

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コラム 創造 ”製造業とメーカー”

コラム 創造 ”製造業とメーカー”



株式会社ソロモン 代表取締役 砂原康治 (商品開発アドバイザー)

 2003年7月~2004年7月まで”破壊”というタイトルで12回コラムを書かせていただきました。今回、18年ぶりに担当させていただくことになりました。
 職業は、発明家です。成績は、特許などの出願50件に対して売れた数が10件です。特許を扱う日本人の100倍程度の打率ではないでしょうか。その内訳は、特許、意匠、商標、ネットシ

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