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いじめを受けた人間として言えること~心の傷に終わりはない〜



もう一度、いじめられた人たちの声を聴き、いじめられた人たちの権利や人生を取り戻すために戦ってほしい。いじめをした人間が周りにいたら、徹底的に話し合いや謝罪への道筋を作ってほしい。

いじめの傷は一生続く。心の傷には終わりがない。

そして、なぜいじめた人は成功し、いじめられた人は苦しみ続けるの?


東京オリンピック開会式の作曲である人間の過去のいじめが再度話題にあがった。

障がいを持った子などに対して行われた陰湿ないじめや暴力を、まるで若気の至りのよう語り笑い話として語っているものがネット社会によって再度暴露された。

オリンピックという品行方正で多様性が溢れ人権を第一に考える大会では、絶対に不適切な人である。

もちろん彼だけが「不適切な人」ではないかもしれない。アスリートの中にもいじめをしたり、うやむやにして輝かしい日々を過ごしてオリンピックに出場する者もいるだろう。この人だけが「いじめた過去(犯罪行為)」を取り上げられるのは、やり玉にあげられたようにも思う。

とはいえ、いじめをしたにもかかわらず、いじめた人間だけが恵まれて幸せになる社会はおかしい。

実際、いじめをして、追い込み、人生を壊した人ほど「報われる」のがいつの世でもある。

自分自身、ここでいじめの経験やいじめによる後遺症、いじめをした人間ばかりが幸福になっていく現実を見てきた。いじめをしたり、黙認した人間たちが「恋をして、専門職になっていたり、有名企業にいったりなど」とあり得ない日々見てきた。

いじめをしても未来があるし、いじめをしても許されるべきだという言説ばかりが前に出て、いじめられた人は弱い、いじめられても前に進まない人が問題だとされてしまう。

いじめは一時だけのお笑い話ではない。永遠に続く大きな犯罪である。一つの言葉で、一つの差別で、一つの傷つけが、その人のあらゆる可能性や機会を奪うことになる。

ずっといじめによる様々な困難や人生の危機に遭い、人生のチャンスや喜びを失うことだってある。

僕も中学校・高校にも進学できなくなった、そのあとの至るところで苦しみや悲しみが付き纏う。でもいじめをした人間は、多くの人に救われ、夢を叶え、愛されていく。あまりにも理不尽で、不条理である。

元プロ野球選手の息子もその取り巻きたちも、みんなを幸せな日々を過ごす。

自分は未だに底辺をひたすら走り、報われるために戦っている。
確かにもういじめだけが原因ではないかもしれない。

でも、もしあの時に中学校や高校に行けていたら、いじめになんて遭わなければ・・・少なくともこんな生活はしていなかったはずである。

今回、こうしていじめの過去が暴露されて、制裁が行われたのは特殊な例かもしれない。未だにいじめをした犯罪者たちの多くは、幸せな生活を送っている。

犯罪を行った人間が幸せになってはならないとまでは言えない。
しかし、被害を受けた人間が「幸せ」になれないのはあってはならないのだ。

いじめられた人が泣き寝入りしないために
いじめをした過去を暴露して人生を終わらせるようなことも一つであるが

それでは同じ穴の狢になってしまう。

現在のいじめ問題を扱う多くの人は、いじめられた経験をもっていなかったり、いじめられた後に根性や努力で勝ち上がり弱い者を軽蔑するような人であったり、いじめられていたとしても救われて人並み以上の道を歩めているパターンも多く、本当にいじめによって苦しむ人が前にでることはなかなかない。

自分自身もいじめの経験を取り上げらえることもないし、後遺症で悩んでいても理解してくれる人もいない。いわゆる従来のいじめられた弱い者ではないからだともいえる。

今回の出来事を機に、社会全体が「いじめをした人」を一喝できるようになればいいのにと思う。そして、いじめを受けた人、いじめを受けて悩み続けている人に「様々な可能性や機会」を与えていくようになればいいと思う。

この出来事によって、僕自身の苦しみにスポットが当たればと思う。

いじめによって闘い続けている自分の経験が、過去と現在、そして未来の自分を救うことになればいいのにな。

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