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1OQ

地元に野球場がありました。

一度、試合を観戦したこともあります。父親に手を引かれ、私がまだ幼稚園の頃。スタジアムを包む独特な熱気、高揚感は、幼い私をしても異様と取れる空間でした。ちょっぴり怖かった、というのが正直な感想です。

私の学校にも野球部はありました。みんな当然坊主頭。今でこそ爽やかな青少年の坊主頭はグッとくるものがありますが、幼い頃、同年代の坊主頭は何とも怖かったものです。反省の意を示す『頭を丸める』という風習がありますよね、そのせいか坊主頭というだけで彼等を内心『ヤンキー』だと思ってました。完全な偏見ですね……今思うと、不良が野球に興じる漫画が当時凄く流行っていた気がします。その影響もあったのかもしれません。

とにかく私は今まで、野球にどこか、少し負の印象を抱いてました。そして今から2,3週間前……有明のスーパー銭湯に寛ぎに行った時です。リラクゼーションルームでまったり横になってると、テレビに野球中継が映りました。高校野球です。

試合は既に終了してました。画面に映るのは試合が動いた局面のプレイバック、残酷なスコアボード……。最終回、表投手が放った一球の甘い球が、逆転敗北を招いたそうです。解説の説明を受け、映し出される敗れた表投手の表情。

茫然自失、その言葉を体現したような表情でした。残酷だ、私はそう思いました。この子が抱える後悔は如何ほどだろう。18歳ばかりの少年が、こんなにも重たい後悔を背負わなきゃいけないなんて……辛すぎる。何故か私もショックを受けて、岩盤浴で汗と涙に濡れました。

そんな体験を元に書いたのが『1OQ』です。後悔と野球の群像劇です。一気読みもおすすめです!よろしければ、ぜひ……!

話はスパンと変わりますが、スポーツといえばテニスのお話も書きたいと思ってました。しかしどうしても私の頭から『テニスの王子様』が離れず……このまま書くと異能力バトル小説になりそうなので、初志貫徹野球の話にしました。普段スポーツ嫌いな人間なのですが、書いてる内は自分も運動してる気になってました。何だか痩せた気がします。

ここまで読んで下さりありがとうございました!この文章が数分の暇つぶしになっていましたら幸いです^^

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