シェア
『目指せ甲子園』 魅惑的な響きだ、大人にとっちゃ。 全国で4000もの野球部がピラミッド式の…
楽しく野球をやれたら、そう思ってた。でもその時点で何かを間違えてたんだろうな。野球は元来…
俺がキャプテンになり、このチームは変わった。良くも悪くも。 優勝候補と謳われる強豪校に思…
怖い。 脇汗が滝のように溢れる。何が怖いか。期待だ。皆が俺に乗せる期待が怖い。「金子がHR…
五回表、ピンチだ。ノーアウト二塁。まあ、どうでもいい。 どうしてみんな熱くなってんのかな…
大いなる才能は、いつだって無自覚に、弱者を挫いている。 真澄の球威は冴え渡る。球速は人並…
『甲子園出場が決まったら、付き合おう』 そう口にした瞬間、俺の心は死んだ。 七回表、3-0、ワンナウト一三塁。ストイックの権化と言われた俺の失態により、俺達の未来は風前の灯火だ。チームの血色の裏腹にマウンドに満ちた感情は安堵。全力を出して負ける、その結果が大事なんだ。その結果が、俺の免罪符になる。 思うにストイックってのは二種類ある。禁欲的な馬鹿か、それしか術を知らない馬鹿。俺は後者だ。野球を取り上げたら何も残らない、馬鹿げた逃避行を直走る馬鹿な走者。鷲尾が羨ましいよ。何
八回裏、3-0、ノーアウト一塁。 その一塁走者が俺な訳だけど、試合経過云々以前に色々と思う…
熱気に包まれた地区予選一回戦、強豪校相手に善戦する弱小校、相手チームの動揺は如何ほどや。…
『白星』 希望は絶望のアクセントだ。高校野球の怖いところが出た。真澄は嗚咽を懲らしてる。…
あれから。 野球部、頑張ってんな。秋季大会もうすぐだもんな。文化祭の出し物免除で今日も激…
それから。 僕は自分を見失っていた。部活をしていない時間が怖い。もっと練習しないと秋期大…
これから生まれる後悔の形を、僕たちはまだ知らない。それでも僕たちは生きていく。後悔の数だ…