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ポップカルチャーは裏切らない

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”好きなものを好きだと言う"を基本姿勢に、ライブレポート、ディスクレビュー、感想文、コラムなどを書いている、本noteのメインマガジン。
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#イベントレポート

声を重ねるということ〜2.12 ROTH BART BARON 『HOWL』Tour 2022-2023@名古屋BOTTOM LINE

声を重ねるということ〜2.12 ROTH BART BARON 『HOWL』Tour 2022-2023@名古屋BOTTOM LINE

先日、岡本太郎展を観に愛知県美術館に行った時のこと。グッズ売り場を物色しているとどこからか「ワオーン」と鳴く声が聞こえてきた。音の鳴る方、展示室の一角を覗くと、そこに展示してあったのはキュンチョメというアートユニットの「遠い世界を呼んでいるようだ」という映像作品だった。

東日本大震災の被災地で、絶滅したニホンオオカミの遠吠えを模倣するというパフォーマンス映像。誰もいない場所に向け、既に存在しない

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12月に観たお笑いライブ(よしもと有楽町シアター/ワラムゲ!/THE大喜利/ナゴッパチ/名古屋NORIKOMIライブ)

12月に観たお笑いライブ(よしもと有楽町シアター/ワラムゲ!/THE大喜利/ナゴッパチ/名古屋NORIKOMIライブ)

今月は東京に講習会で行ったので、色んな劇場を回りました。M-1に特化してお笑いを語るのもまた1つのカルチャーなのかもしれないですが、やっぱり僕は日常的に観るお笑いを大事にしていきたいな、と強く思いました。みんな、M-1の日だけじゃなくて、日常的にネタ見よう!楽しいよ!

12.7 有楽町ピックアップトーク~2022年を振り返ろう~『男性ブランコ×そいつどいつ』@よしもと有楽町シアター

さらりと入

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2022年12月に観たライブ(内田万里とクレイジーピッグ/おとぎ話・有馬和樹)

2022年12月に観たライブ(内田万里とクレイジーピッグ/おとぎ話・有馬和樹)

名古屋には独特なライブ会場が多いなぁと思う年の瀬。早めのライブ納めをした12月の2公演。

12.3 内田万里とクレイジーピッグ『最後の祝宴』@ KDハポン(第2部:ド直球バンド編成)

元ふくろうずの内田万里がひっそりと始めていたソロ活動をようやく観ることができた。ふくろうずを観たのも8年半前のピロウズとユニゾンとの対バン以来だったのでだいぶ待望。関根史織(Ba)、河西愛紗(Dr)との3ピース編

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時間の無い夜〜11.27 ROTH BART BARON@名古屋城・本丸御殿中庭

時間の無い夜〜11.27 ROTH BART BARON@名古屋城・本丸御殿中庭

様々な場所やスタイルでライブを行っているROTH BART BARON。今回、名古屋城の秋の夜間特別公開の企画「音と光と名古屋城」に出演し、名古屋城の本丸御殿中庭でROTH BART BARONを観るという滅多にない機会を得た。ブッキングを担当したのは「森、道、市場」のイベンターjellyfish。つくづく、この都市の音楽カルチャーを面白くしている重要なチームである。

そもそもはアートディレクタ

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2022年11月に観たライブ(the chef cooks me × imai/アカシック[配信])

2022年11月に観たライブ(the chef cooks me × imai/アカシック[配信])

11.2 the chef cooks me Tour “Feeling” 2022@名古屋CLUB UPSET(ゲスト:imai)

ゲストにimaiを迎えたこの組み合わせは4年前の福岡grafで観て以来。偶然だけどもまさか名古屋でも同じ座組に出くわせるとは。まず登場したのはimai。やはり最高である。仕事の終わりの疲れに効くフルテンションのダンスミュージック。バキバキなシンセさばきで脳天に刺さ

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2022年8、9月に観たライブ(UNISON SQUARE GARDEN/羊文学)

2022年8、9月に観たライブ(UNISON SQUARE GARDEN/羊文学)

8.28 UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2022『kaleido proud fiesta』@名古屋センチュリーホール

ひっきりなしにライブをやり続けているユニゾン、今年3本目のツアー。シングル「kaleido proud fiesta」を引っ提げてのツアーということもあり、選曲の自由度はかなり高い。3年前のB面ツアーで永久凍結されたかに思えた「5分後のスターダスト」や「ラ

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2022.9.24、25 『CLUB ENDOJI archive inドデ祭』@エディオン久屋広場・エンゼル広場

2022.9.24、25 『CLUB ENDOJI archive inドデ祭』@エディオン久屋広場・エンゼル広場

コロナ前に数回、円頓寺商店街付近で開催されていたフリーイベント。ブッキングは「森、道、市場」のjellyfishだけあって爆裂にセンスの良いアーティストが勢揃い。今年の舞台は久屋大通の広場2会場で。メ〜テレの60周年とテレビ番組「ドデスカ」の20周年を記念したイベント・ドデ祭の一環として開催。そこで観た3組の感想を。

9.24
スチャダラパー

前の予定があった大須演芸場から大急ぎで移動。300

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Aマッソ 第9回単独ライブ『与、坐さうず』@愛知県芸術劇場小ホール

Aマッソ 第9回単独ライブ『与、坐さうず』@愛知県芸術劇場小ホール

生では初めて観るAマッソの単独ライブ。名古屋での単独は初めてとのことだが330席は満席。客層はオシャレな男女が多く、クールなカルチャーと化したお笑いを実感する。ぱっと見たらカネコアヤノのライブの客層とほぼ同じ。そしてそんな支持の厚さを裏付けるような内容の上質さは圧巻だった。

加納愛子の作り上げるネタはそのどれもが客側の様子を伺うことなく、ひたすらに己の面白いという感覚を研ぎ澄ませてある。媚びてな

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2022年8月に観たお笑いライブ(翔GP/デルマパンゲ×コマンダンテ)

2022年8月に観たお笑いライブ(翔GP/デルマパンゲ×コマンダンテ)

8.7 翔GP

大阪へ講習会ついでに初めてよしもと漫才劇場に行った。この日は2ヶ月に1回行われるバトルライブ。劇場に所属する芸歴9年目以下の芸人たちが劇場出番をかけて4分ネタで戦い、上位メンバーは出番確約、下位メンバーは更にこのバトルライブに出るためのオーディション組になる、、というかなり過酷なライブ。しかもライブは31組が出演。コロナ欠場で11組が休んでたんで本来は42組。観る側もだいぶハード

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8.20 TREASURE05X 2022@名古屋DIAMOND HALL

8.20 TREASURE05X 2022@名古屋DIAMOND HALL

毎年8月から開催されているサンデーフォークプロモーション主催の夏イベント。愛知の夏の風物詩とも言えるシリーズライブで毎年9月頭のラグーナビーチでの野外フェスに至るまで、ライブハウスにて様々な形態で公演が打たれている。今回はDIAMOND HALLで行われた8組による1デイイベントに参加。オールスタンディングで1日中なのでところどころ休憩を挟んだけど6組はしっかり見ることができたのでその感想をズラリ

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今週配信で観たライブ(後藤正文×中村佑介/おとぎ話/藤井風)

今週配信で観たライブ(後藤正文×中村佑介/おとぎ話/藤井風)

8.15 中村佑介20周年展 中村佑介×ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文 Live&トークショー(アーカイブ8.21まで)

大阪あべのハルカスで開催中のイラストレーター「中村佑介20周年展」。そのイベントの一環として2002年のデビュー以来ほぼ全ての作品で20年に渡ってジャケットに中村のイラストを使用しているアジカンのVo&Gt後藤正文とのトークショーが開催された。トー

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2022年7月に観たライブ(柴田聡子/MIZ/lyrical school[配信])

2022年7月に観たライブ(柴田聡子/MIZ/lyrical school[配信])

7.1 柴田聡子 Tour 2022 "ぼちぼち銀河"@池下CLUB UPSET

下半期のライブ始め。IMAIKE GO NOWぶりの柴田聡子でバンドセット in FIREを観るのは初めてだ。そしてその最高のグルーヴに酔いしれた。固定メンバーで鍛えあげていくアンサンブルの強靭さに惚れ惚れする。特にバンマスでもある岡田拓郎(5月は森道のROTH BART BARON、6月はネバヤンのワンマンのサポ

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ニコ生でライブ配信を観た(Base Ball Bear/私立恵比寿中学)

ニコ生でライブ配信を観た(Base Ball Bear/私立恵比寿中学)

YATSUI FESTIVALを観るために久々にニコ生プレミアムになったら、月額会員の期間にベボベとエビ中のライブ配信があったんでとても幸運だった。もうあんまり配信ライブを買わなくなってきた今日この頃、結果的にライブ映像配信の古参であるニコ生に戻ってきた感じがあるのがとても興味深い。

Base Ball Bear「日比谷ノンフィクションⅨ」(アーカイブ7.25まで)

ベボベ恒例のライブシリーズ

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2022年6月に行ったお笑いライブ(東京03『ヤな覚悟』/大須演芸場)

2022年6月に行ったお笑いライブ(東京03『ヤな覚悟』/大須演芸場)

6.27 東京03 第24回単独公演「ヤな覚悟」@名古屋市芸術創造センター

地方民からすると夏の風物詩になりつつある東京03の単独。当然今回も素晴らしく面白かった。今までの公演と比べると笑いが交わされるその事象自体はいつもよりもベタな要素が多かったけどその分設定の作り方が新鮮なものが多く、同じ場所に留まろうとしてない心意気が見えて良かった。お馴染みの幕間VTRがこんな有機的に本編の絡んでたのも驚

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