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いつかのための詩集

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どこかで酒と出会うための詩集。
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2019年3月の記事一覧

さらばイチロー

さらばイチロー

火がついた
その構えをみた少年は
次の日から
世界一下手なイチロー
笑顔でグラウンドを駆けた

火がついた
酒を本当にうまいと思った
テレビ付き居酒屋でしか酒を飲まない
40過ぎのサラリーマン
イチローの日本最後のヒットの瞬間

火がついた
田舎町のおじいさんの財布
孫にねだられた最初の
プレゼントは
イチローモデルの道具一式

火がついた
3年目の高校教員の朝練
飽きられる程イチローの言葉を語っ

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【ショートエッセイ+詩】世界は終わらない飴玉か棒

【ショートエッセイ+詩】世界は終わらない飴玉か棒

言葉の森に迷い込んだのは、いつからだろう。

そんなふうに感じる詩の展示を見てきました。横浜美術館で。

その展示自体のことは後日別記事にするとして、今日は冒頭のひとことについてぼんやりと考えながら詩でも書くかな。そんな気分です。

言葉の森は明るいのか、暗いのか。そこに迷い込み歩くのは楽しいのか、つまらないのか…。ここは人によって分かれるところな気がします。

この森は広い、深い森です。
面倒に

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【ショートエッセイ+詩】眠るてのひら、胸にしずむ

【ショートエッセイ+詩】眠るてのひら、胸にしずむ

端的に言って、死が怖い。

自分の最期はどんなだろう、と考えない日はない。
そんなことを言ったら大げさだろうか。

その時、誰かとなりにいるだろうか。いないだろうか。

いたとしたらそれは、誰だろう?そんな風に考えると言葉が止まらなくなる。歳を取ったからだろうか。いや、たぶん違う。

なぜ違うと思うかというと、小さい頃にもそれを考えていた記憶があるから。もっともその頃はりょーさけ少年も非常に幼かっ

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【ショートエッセイ+詩】星が歌う夜、きみたちは眠る

今日言いたいことは「いよいよ限界レベルで寂しい!」ということです。どうもりょーさけです。

妻の里帰り出産のため海を渡った家族と離れ、はや3ヶ月。はや3ヶ月。長っ3ヶ月。

長男出産のときもこれくらい離れてたんですけど、今回はね、うん、妻だけでなく育ってきて日々かわいい姿を見ていた長男もね、うん、離れたからね、

5倍増し、寂しい!!!!(2倍じゃないのどういうわけか5倍なのです)ということで、そ

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