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プレゼンティーズム〜健康経営における従業員のパフォーマンス〜

最近は企業経営において「健康経営」に取り組む
企業も増えてきました。

そもそも「健康経営」とは、従業員等の健康管理
を経営指標として組み込み、それに対する施策を
戦略的に実践することです。

従業員の健康に投資することは、結果的に生産性
の向上等に繋がり、業績の向上にも波及します。

そのため、現代における企業経営としては、
「健康経営」が1つの戦略として取り入れられ
つつあります。

現在、経済産業省が健康経営優良法人認定制度
を創設し、健康経営に取り組む企業を社会的に
評価するという制度も設けられています。

健康経営優良法人は大企業部門と中小企業部門
に分けられ、トップ500の企業も選抜されて
います。

出典:経済産業省 健康経営の推進について

この健康経営優良法人の認定を受けるには、
従業員の健康に関する数々の指標をクリアする
ことが条件となっています。

例えば、中小企業部門の認定要件としては下記
のような項目が挙げられます。

出典:経済産業省 健康経営の推進について

・従業員の健康診断受診率
・ストレスチェックの実施
・喫煙率低下に向けた取り組み など

といった項目があります。

このような項目を達成することで認定を受ける
ことができます。

認定企業を目指すメリットとしては、

・従業員の生産性向上
・労働災害の削減
・リクルートの向上
・離職率の低下
・自治体からの好評価
・金融機関や投資家からの信頼獲得

などたくさんの効果が挙げられます。

そのため、先にコストを投じてまででも、
実践すべき価値があるものと言えます。


では、この健康経営に取り組む上で欠かせない
ものとして「従業員の業務パフォーマンス」が
あります。


この従業員のパフォーマンスを表す概念として
2つの言葉があります。

「アブセンティーズム」
「プレゼンティーズム」


です。

皆さんが親しみやすいのはアブセンティーズム
かと思います。

アブセンティーズム(absenteeism)とは、
体調不調による欠勤などにより、業務自体が
行えない状態です。

そのため、従業員の欠勤という目に見える損失
です。

一方で、プレゼンティーズム(presenteeism)
とは、出社はしているものの、心身の不調など
によって業務パフォーマンスが不十分なまま
就労していることです。

アブセンティーズムは欠勤というダイレクトな
ものでしたが、プレゼンティーズムは自己申告
がなければ、目に見えずらいものであるため、
知らず知らずのうちにパフォーマンスが低下
しているまま、従業員を働かせてしまっている
ということがあります。

例えば、

・メンタルヘルス
・ストレスによる頭痛胃痛など
・二日酔い
・生活習慣病
・感染症

などがあります。

職場環境のストレスによって、日々頭痛を
抱えながら行う従業員の業務パフォーマンス
が悪いのは、容易に想像できるでしょう。

このように、低パフォーマンス状態で就労する
プレゼンティーズムが発生していると、求める
成果を得られないということに繋がります。

経済産業省の調べでは、プレゼンティーズム
による企業の労働損失は年間約30万円とも
言われています。

そのため、従業員の業務パフォーマンスを
向上させ、結果的に企業の利益率を高める
ためにも、プレゼンティーズムの解消が必要
というわけです。

この解消のための1つの指標とされるのが
健康経営です。

全従業員がハイパフォーマンスで働くことが
できる環境作りへの投資は、結果的に企業に
利益をもたらす良い投資とも言えます。

ぜひ健康経営への取り組みをご検討してみて
はいかがでしょうか。

いつでもご相談ください。

それでは。

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