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#防衛大学校
ノーブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)
今日は防衛大学校初代学校長・槇先生が、3期生の入校式の際に行った「修行の生活、義務」という話を簡単に紹介します。
幹部自衛官は昔であれば士官・将校と呼ばれ、軍事の専門知識と技術に加え、高い人格を備えていることを重んじる存在でした。欧米では士官の養成に際しては、「士官にして紳士」を重視した教育を行っています。
防衛大学校でも諸外国に倣い、「真の紳士淑女にして真の武人たれ」をモットーにしています。
自衛官に求められる高いコンプライアンス意識
近年コンプライアンスという言葉を耳にする機会が増えました。日本語では法令順守と言います。企業などが法律や規則に違反することなく、公正な業務を行うことです。
コンプライアンスという言葉は、一般的には法律や規則を守ることという意味で使われていますが、広い意味ではそれらを守る倫理観を保持することとも捉えることができます。
特に最近は一般企業でも厳しく言われているところが多いと思いますが、防衛大学校で
防衛大学校学生の自主自律をうながす学生間指導
防衛大学校の大きな特徴である学生間指導。上級生が下級生を指導・監督し、学生が主体となって生活面の運営をしています。
実際の自衛官が教官としているにもかかわらず、どうして学生が学生を指導しているのか?今日はそのあたりを考えていきたいと思います。
学生間指導を行う最大の理由は、将来幹部になったときに部下を指導する練習をするためです。幹部として部下を指導するのは避けては通れない道。そのため早いうちか
学生綱領~防衛大学校学生の精神的基盤となるもの~
防衛大学校には「学生綱領」というものがあります。以下全文。
国家防衛の志を同じくしてこの小原台に学ぶ我々は、我々の手によって学生綱領を定めた。
その目指すところは常に自主自律の精神をもって自己の充実を図り、厳しい徳性のかん養に努め、もって与えられた使命の完遂に必要な伸展性のある資質を育成するにある。
我々は、誠実を基調としてこの綱領を実践し、輝かしい防衛大学校の伝統を築くことを期するものである
幹部自衛官に必要なもの
昨日のnoteでは、「防衛大学校は幹部自衛官となるべき者を教育訓練する機関である」と書きました。幹部自衛官とは、自衛隊の中核を担う存在です。
当時の教官の言葉を借りて部隊をラーメンに例えると、幹部は器、曹(幹部の下の階級)はスープや具材、士(曹より下の階級)は麺。ラーメンの良し悪しを決めるのは、スープや具材、麺です。しかし、これを受け止める器がなければ、食べ物として成立しません。器があったとして