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【topics】海外「スポーツ×睡眠」

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海外のアスリートやスポーツチームの睡眠に関する事例など、運動と睡眠にまつわるトピックスをご紹介します。
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勝つために、寝る。バスケットボール選手のパフォーマンスが睡眠で向上

勝つために、寝る。バスケットボール選手のパフォーマンスが睡眠で向上

コート上での練習を繰り返すことが、パフォーマンス向上に繋がることは言うまでもありません。ですが、2011年のスタンフォード大学医学部の研究では別のアプローチを提案しています。

なんとそれは「寝る」こと。
睡眠時間を確保することが、選手のより良いパフォーマンス発揮に繋がっていると言います。

本研究を行なったCheri Mah氏によると、睡眠はアスリートのピークパフォーマンス(アスリートが最大限に

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睡眠を数値で把握。アプリで、より質高い眠りを

睡眠を数値で把握。アプリで、より質高い眠りを

皆さん、睡眠アプリをご存知でしょうか。
睡眠を手助けするアプリであることは想像に難くないでしょうが、具体的にどのようなことをしてくれるのか、どのような効果があるのか、についてみていきます。

睡眠アプリ、と一口に言っても様々な種類があり、ものによって機能は異なります。ただ共通して言えるのは、睡眠の質を向上させることを目的としたものだ、ということ。
自身の睡眠習慣を見直し、意識的に睡眠環境を整えるこ

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反応速度、怪我、キャリア...睡眠がアスリートに及ぼす影響5つ

反応速度、怪我、キャリア...睡眠がアスリートに及ぼす影響5つ

アスリートにとって睡眠は欠かせません。実際、どのような影響をアスリートに及ぼすのでしょうか?

今回は5つの領域に注目して探っていきます。

①怪我の確率

睡眠不足はアスリートの怪我のリスクを高めます。

カリフォルニア大学の研究では、「睡眠時間が6時間以上と6時間未満のユースアスリートでは、後者の方が試合での怪我の確率が高い」と結論づけています。
また別の研究では、高校生アスリートに最も多い怪

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NFL選手の3人に1人が発症。睡眠時無呼吸症候群とは?

NFL選手の3人に1人が発症。睡眠時無呼吸症候群とは?

「睡眠時無呼吸症候群」をご存知でしょうか?

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に呼吸が止まったり低呼吸になったりする疾患です。治療しない場合、心臓発作、脳梗塞、糖尿病、心不全、不整脈などのリスクが高まります。
一般的に55〜60歳で起こりやすいとされていますが、年齢や性別に関わらず発症する可能性があり、主な原因は肥満や家族の病歴、アレルギーなどが挙げられます。

北米プロアメリカンフットボールリーグ

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NHL選手が抱える睡眠問題。解決の糸口はいかに?

NHL選手が抱える睡眠問題。解決の糸口はいかに?

北米プロアイスホッケーリーグ(NHL)で、睡眠について悩む選手が後を絶ちません。
アイスホッケーは接触が激しいコンタクトスポーツ。試合後も興奮状態が続くため、「寝付きが悪い」と訴える選手も少なくありません。

またNHL選手たちは、およそ7ヶ月の間に80〜90試合程度を行うハードスケジュールをこなします。アウェイゲームでは長距離移動を強いられ、十分な睡眠時間を確保するのが難しいのが現状です。

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睡眠が、身体を支える。39歳・Justin Verlander選手が現役大リーガーであり続けられる理由

睡眠が、身体を支える。39歳・Justin Verlander選手が現役大リーガーであり続けられる理由

現在39歳で活躍し続けるメジャーリーガー、Justin Verlander選手。2006年に新人賞・2011年にシーズンMVPを獲得し、2017年にはヒューストン・アストロズをワールドシリーズ優勝へと導いています。MLBオールスターゲームへは8回選出されており、誰もが認める実力派投手です。

40歳近くなってもパフォーマンスを発揮し続ける背景には、睡眠へのこだわりがあります。今回は、彼の睡眠に対す

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体温コントロールは必須。ボート競技元イギリス代表が実践する睡眠ルーティーン

体温コントロールは必須。ボート競技元イギリス代表が実践する睡眠ルーティーン

今回取り上げるのは、2016年リオオリンピックにてボート競技 女子ダブルスカルで銀メダルを獲得した元イギリス代表のVictoria Thornley氏。

「睡眠は健康管理を考える上でとても重要なのに、さほど栄養やトレーニングほど議論されていない分野だと感じます」Thornley氏は、睡眠を重要視しているアスリートの一人。彼女が実践している、睡眠の質を高めるためのルーティーンを紹介します。

いろ

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長く寝る方が、速く走れる?米大学アメリカンフットボールの事例

長く寝る方が、速く走れる?米大学アメリカンフットボールの事例

今回は、アスリートの睡眠時間とパフォーマンスの関係について、米大学アメリカンフットボールの事例を元にご紹介していきます。

2010年の研究では、「睡眠時間を延長すると40ヤード走の記録が0.1秒縮まった」という結果が出ています。これは、スタンフォード大学アメリカンフットボールチームに所属する18〜22歳の7名の生徒を対象とした研究で、一定期間に最低10時間の睡眠をとってもらったものです。単にパフ

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選手の日常を徹底して把握し、睡眠改善へ。ブレントフォードFCは睡眠からビッグクラブに立ち向かう

選手の日常を徹底して把握し、睡眠改善へ。ブレントフォードFCは睡眠からビッグクラブに立ち向かう

英プレミアリーグを戦う、ブレントフォードFC。4月2日のリーグ戦では、強豪のチェルシーを倒し話題となりました。

彼らが選手獲得に巨額の投資ができるビッグクラブと互角に戦うために力を入れているのが、睡眠です。

「われわれが結果を出すために重視しているのは、とにかく基本を徹底することです。技術的なトレーニング以外では、質の高い睡眠こそがパフォーマンスを最大限発揮する鍵を握っていると信じています」と

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睡眠時間がタイムに直結!水泳選手にみる、睡眠とパフォーマンスの関係性

睡眠時間がタイムに直結!水泳選手にみる、睡眠とパフォーマンスの関係性

今回は、水泳におけるパフォーマンスと睡眠時間の関係性に着目していきます。「泳ぐと体力を消耗して、眠くなる」経験をされた方も多いのではないでしょうか?実際どのくらいの睡眠をとると効果的なのか、実例を元にご紹介します。

Stanford Sleep Disorders Clinic and Research Laboratoryで実施された研究では、「睡眠時間を長くすることが、水泳のタイム向上に繋が

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長く寝る、が全てではない。プレミアリーガー指導 スリープコーチが伝える睡眠のコツ

長く寝る、が全てではない。プレミアリーガー指導 スリープコーチが伝える睡眠のコツ

Nick Littehales氏は、過去にマンチェスター・ユナイテッドなどのプレミアリーグ名門サッカークラブ、世界最大級の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」の入賞者などへの指導経験もある“スリープコーチ”です。
アスリート一人ひとりにあった睡眠方法を考え、最大限回復できるようサポートしています。

「回復するために、とにかく睡眠時間を稼がないと」
このように思っている方も多いのではないでし

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あのレブロン・ジェームズも!海外プロアスリートが実践する睡眠ルーティーンとは?

あのレブロン・ジェームズも!海外プロアスリートが実践する睡眠ルーティーンとは?

「何か毎日、体が重い...」

忙しい現代社会の中で、そう感じる方も多いのではないでしょうか。
社会人の方に限らず、「前日の疲れがとれない」と悩むアスリートも多くいることでしょう。

今回は、海外プロアスリートの睡眠ルーティーンを紹介します。よく眠り、良い状態で明日を迎えるために、第一線で活躍しているプロはどのようなことを意識しているのでしょうか?

①NFL ロブ・グロンコウスキー選手「7時間は

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怪我の約7割を防ぐポイントは、睡眠?中高生アスリートの調査から学ぶ

怪我の約7割を防ぐポイントは、睡眠?中高生アスリートの調査から学ぶ

中学校1年生から高校3年生までの学生アスリートにおいて、怪我の発生率が高い要因を知っていますか?

2012年10月、American Academy of Pediatrics (AAP) National Conference and Exhibition in New Orleansが実施した睡眠に関する調査から意外な結果が明らかになっています。

「毎晩平均8時間以上の睡眠をとった生徒は、

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「ホームが有利」には科学的根拠も!タイムゾーンを超えた移動は、パフォーマンスに大きく影響

「ホームが有利」には科学的根拠も!タイムゾーンを超えた移動は、パフォーマンスに大きく影響

2020年3月、米プロバスケットボールリーグ(NBA)では、新型コロナウイルスの影響によってリーグが中断。そこで、独自の大型隔離施設「NBA bubble」をフロリダ州ディズニー・ワールド隣接ホテルに設置し、選手や指導陣、リーグ関係者を隔離して試合を実施しました。シーズン終了まで陽性者ゼロを見事に達成し、注目を集めました。

NBA bubbleを唯一無二のCOVID-19“成功話”として報じてい

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