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作品をみんなでつくる作家で在りたい。

――共同創作をする度にその意義を知ることができます。ひとりでつくっているときには辿り着けないアイデアがあり、気付けないこだわりがあり、味わえない喜びがあるんです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。

今回は「作品をみんなでつくる作家で在りたい」というテーマで話していこうと思います。


🏨面白くなってきた謎解き制作

僕は今、木の家ゲストハウスのマネージャーとして活動しています。昨日はその仕事が休みだったので、自分のやりたいことに時間を割いていました。今度、木の家ゲストハウスを舞台に行う泊まれる演劇「花火の幽霊~木の家ゲストハウスからの脱出~」のミーティングを昼間ずっとやっていたんです。

僕には謎解きサークルを立ち上げたしゅんちゃんという大学の後輩がいて、いつか一緒に謎解きコンテンツをつくりたいよねという話をしていたんです。それを今叶えにいっているのです。僕の職場である木の家ゲストハウスを舞台に、僕が物語をつくり、彼が謎をつくり、一緒に運営していく謎解きコンテンツをつくっているのです。

プレ公演までもう時間がなく、早急に仕上げる必要があったので、昨日がっつりミーティングをしていたんです。お互いに疑問点やこだわりを共有し合って、ぶつけ合って、作品をブラッシュアップしていく作業を行っていたということです。

結局6時間くらいあれやこれやと話し合ったんですが、結論からいうと、間違いなく面白いコンテンツになると確信することができました。物語も、謎も、今持てる全てを注ぎ込むことができていると確かめることができました。僕もしゅんちゃんも「これは面白いね!」と声を揃えて歓喜したものです。

昨日のことを振り返って思ったことは、共同創作ってやっぱり意義があるよねということでした。


🏨誰かと一緒につくってきた

みんなでつくる。僕の作家としての活動の軸のひとつに、それがあります。何か作品をつくるとき、自分ひとりで向き合うのではなく、誰かを巻き込んで一緒に同じ方向を見つめようと先導することをよくやるってことです。

僕は大学3年生のときに『Message』という本をAmazonで出版したんですが、この物語は僕はひとりでつくったわけではなく、何人かの仲間と共につくったんです。物語を書き上げるまでに6人、磨き上げるまでに4人の仲間がいました。また、表紙を描いてくれたのは僕の高校時代の友達です。

このnoteでも、共同創作を追求したことがあります。大学2年のとき、文学の授業で芥川桃太郎の『桃太郎』を知ったことをきっかけに、「桃太郎」にめちゃくちゃ興味を持って、僕も自分なりに「桃太郎」をつくりたいと思ったことがありました。

そこで、noteをつかって、「みんなで新時代の『桃太郎』をつくる」という企画を始めたんです。「桃太郎」の疑問を募ったり、物語の構成についてコメントをもらったり、仕上がった原稿の感想をもらったり……これが僕の想像以上の盛り上がりを見せたんですよね。たくさんのnoterさんが関わってくれたんです。

他にも、高校時代の友達に岩手でバンドをやっているので彼とコラボして「初めましての恋」という曲をつくったこともありました。僕が作詞を手掛けて、彼が作曲、編曲、歌唱を担当しました。そして、そのリリックムービーのイラストはココナラで星乃みずきさんという方にお願いしました。

共同創作をする度にその意義を知ることができます。ひとりでつくっているときには辿り着けないアイデアがあり、気付けないこだわりがあり、味わえない喜びがあるんです。


🏨みんなでつくる作家で在りたい

みんなでつくると決めたなら、自ずと、自分の考えを相手に伝えることになりますよね。そもそもここに意味があると思っていて、自分の考えていることを言語化してみる、そして、それを受け取った相手の反応を知ることは作品のために必要なことだと考えているんです。

自分の表現したいことで誰かの心を動かすために作品があるとするならば、制作段階でその可能性を見極めることは根本的に必要なことです。もちろん自分の面白いを詰め込んだものが前提ではあるけれど、作品を受け取った相手の心が動くのかがより大切。ならば、自分のつくろうとしているもの、つくっているものの受け手の心を動かすだけのエネルギーがあるのかを確かめるのは意味のあることではないでしょうか?

また、言語化することで、自分の考えやこだわりに気付くことができます。実際に口にしてみることで「あ、自分ってこういうことを考えていたんだ」「ここをこだわりたいんだな」と知られるんです。

あと、共同創作のいちばんの魅力は「楽しいこと」です。みんなでつくるって、元来楽しいものなんです。ひとつの方向を見据えて、ああでもないこうでもないと語り合いを繰り返して、アイデアを絞り出して、正解を決めていく作業はもはや娯楽なんです。

ひとりで洞窟に迷ったら心折れそうになるじゃないですか。でも、仲間がいれば、この状況をどうにか打開しようと協力し合える。結果、光の注ぐ出口を見つけられることは少なくありません。

みんなでつくるからこそ時間はかかるし、コミュニケーションエラーが生じてしまうこともありますが、それを差し引いても、その魅力のか輝きは衰えません。「みんなでつくる」を軸に置きながら、これからも作家活動を続けていこうと再認識できました。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20240718 横山黎



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