植物は「違い」を語る
皆さん、こんばんは。綺羅です。
今日もnoteをご覧いただき、ありがとうございます。
近頃は気温の変化が激しいですね。
朝は冷え込むのに、昼になると、半袖で過ごせるくらいの暑さになるような天気が続きます。
この時期は、新生活にも慣れ始め、その疲れが出て来る頃でもあります。
こういう時だからこそ、皆さん、どうか十分にご自愛ください。
私は仕事を退職してからですが、本当に少しずつ、ガーデニングの習慣が身に付きつつあります。
現在は、毎日、家で育つお野菜とお花に水やりをするのが主流で、良い感じに育っていれば、写真を撮ったりしています。
もう少し、生活習慣に余裕がでてきたら、自分で花を育ててみるのが目標です。
皆さんは、日常的に、植物に触れる機会はありますか?
それとも、そんなに意識したことがないですか?
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庭に帰る
私事になってしまうのですが、仕事に追われた生活をしていた時は、正直、家の庭の様子など、全く視界に入りませんでした。
幼い頃から内向的でしたが、家の敷地で遊ぶ分で、外遊びは好きでしたので、ここに行けばどんな花が咲いているとか、どんな植物があるとかは、分かっていました。
学生の時には、まだ植物を観察できる、精神的な余裕はあったのですが、社会人になってからは、日々業務と対人関係に追われる毎日で、立ち止まって考えることができませんでした。
庭があり、植物があることは分かっているのに、色も、形も、香りも、全然五感に入って来ないのです。
ただ「あ、木がある。」とだけ、認識して終わりです。
今思うと、相当おかしい状態だったと言えるのですが、そうした感じ方が「普通だ」と思い込んでいたことが、怖いと感じました。
仕事を退職して、次の日から、本当に久しぶりに庭に出ました。
ずっと、植物の横を通っていましたが、長い間、見ていなかったような気持ちでした。
草花に近づくと、遠い日の記憶が、ゆっくり頭の中に流れてきました。
ですが、思い出すのは、その植物で楽しく遊んだ記憶です。
おままごとの材料で使ったことや、首飾りを作るのに使ったこと、花占いに使ったことなど、たくさん思い出しました。
そして、なんだか声を、かけられているような気がしました。
「綺羅、おかえりなさい。」と。
私はその日から、天気が雨でない限り、植物に会いに行くようになりました。
そこはまるで、自然が先生の教室でした。
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幹からわかる「違い」
私は、木という木を、触るようになりました。
ごつごつしている幹や、すべすべしている幹、柔軟性のある幹に、堅い幹、いろいろな肌触りを体験できます。
個人的に興味を持っているのは、桃の幹です。
岩のような、ごつごつした肌触りなのに、木の蜜は、橙色と黄金が混ざったような、夕焼け色をしているのです。
幹から出る枝も、ごつごつに近い、ざらざらした肌触りです。
ただし枝は、少々曲げても折れません。
華道の時には、いけるためにも、枝の形を整えることがあるのですが、私はそのまま、花が伸びたい方向に伸びて咲いている姿が好きです。
植物に触ると、様々な感触に出会えます。
ざらざら、つるつる、ねばねば、ごつごつ・・・
一つひとつ触っていくと、自分が心地良いと感じる感触、経験にない感触、少し苦手な感触、自分がこの感触に対して、どう感じるかを意識することができます。
また、触ってみたけれど、感触が、想定と全く違っていたということもあります。
頭では「そんな感触が違うくらいで驚かないよ~。」と、思うのですが、実際に驚くのです。
驚いて、一瞬手を離しますが、手の感触が教えてくれた情報を、頭で丁寧に整理しながら、もう一度ゆっくり触ります。
「ここはつるつるしているけれど、右の方は少しざらざらしている・・・」
「このねばねばは、虫除けのためにあるのだろうか・・・」
知っているようで知らなかったこの植物を、改めて知ることになります。
触れることがなければ、きっと幹は「どの木もごつごつしている」という勘違いを続けていたと思います。
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人間にも、言えること
植物の「幹」一つとっても、これだけの勘違いや誤解、認識不足があるのです。
不思議だと思います。
植物は、人間のように話すことはありませんが「違い」を教えてくれます。
しっかり触れて感じ取ることを意識すれば、同じ部分であっても「違い」があることに、気が付くことができます。
植物は「違い」に気付かなかった人間を、怒ることはありません。
ただ、「違い」を示してくれるだけです。
この「違い」に気付くと同時に、私は、自分が考えていた「普通」はない事にも気が付きました。
一つひとつ、枝の本数も、花の付き方も、葉の濃さも、全て違うのですから。
まるで、人と人とのやり取りのようですね。
その人にふれ合ってみなければ、深く知らなければ、分からない部分があるのと、同じように感じます。
人間の間では、パソコンやスマホのおかげで、便利に人を知ることができる時代になりました。
ただ、自分が知りたいと思う部分は、便利になった今の時代でも、簡単に知ることはできないものだなと思うのが、率直な感想です。
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それでは、今日はここまでです。
皆さん、いい植物との交流を!
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