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#エッセイ

誰とも結ばれていないというのは 売れ残りであり 駄目な商品なのだろうか

誰とも結ばれていないというのは 売れ残りであり 駄目な商品なのだろうか

遅いんだよね、全部。

目に見えないものばかり欲しくなるし、目に見えるものは高くて手に入らなかったりする。
「今欲しいものはなんですか?」と誰かに聞かれたとして、あなただったらなんと答えるだろう、わたしだったらなんと答えるだろう。
幸せとかお金とか。わかりやすいものが手元にあれば、わたしはこんなにきっと考え込まずに毎日が待ち遠しい人生を歩めるだろう。
「足りない」と無闇に嘆くのではなく、自らの手で

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「幸せだけど、たのしくない」? 夫婦のかたちを考える

「幸せだけど、たのしくない」? 夫婦のかたちを考える

「このままじゃ、パートナーとして好きって気持ちを失っちゃう」

夫にそう伝えたのは天皇誕生日の夜、みんながそわそわするクリスマスイブイブ。ふたりでストーブにあたりながら赤ワインをあけているときだった。

◆   ◆   ◆

2018年は、てんやわんやな一年だった。

まず、赤ちゃんから幼児へ猛スピードで変化する娘との生活は、はちゃめちゃに幸せだった。

腰がすわった、笑った、食べた、歯がはえた、

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泥の視界で生きる者へ

泥の視界で生きる者へ

高校二年生のとき、ナチュラルにいじめられていたのかもしれないと、今なら認められる。

だけどそれはドラマで見るようなトイレの個室に水をぶちまけられるようなものではなくて、一緒に過ごしていたはずの主要女子たちが私以外のメンバーでコソコソ集まるようになったり、そんな空気を読み取った男子達がわたしには話しかけづらそうにしていたり、なんというかなんとなく、本当になんとなく、だけどハッキリと、「ここには誰

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私は沈黙を放棄する

私は沈黙を放棄する

長い間、このことについて書ける場所を探していたし、書くタイミングが来るのを待っていた。
長年の沈黙の後、この苦しみを墓場まで持っていく訳にはいかないという思いから、私はこれまで何度もブログなどを書き始めては、思い出すことや書くことに伴う大きな苦痛のために投げ出すということを繰り返してきた。

そして今、 #MeToo#TimesUp というキーワードが、私の背中を強く押してくれている。

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五体満足なのに、不自由な身体

五体満足なのに、不自由な身体

***ブザーが鳴り、幕が上がる***

1.わたしはわたしをインストールして家庭とか社会とかいう舞台をやる物心ついたら、お父さんという人とお母さんという人がいて、わたしはその2人の子どもというものらしかった。

お父さんという人はお父さんというよりも自由奔放に人間をやっているという感じで、お母さんという人は一生懸命にお母さんをやっていた。

お母さんは家族のからだに悪いからと言って、冷凍食品とかレ

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忙しさの功罪

忙しさの功罪

最近、文章が書けない。ライターや記者という仕事をしているにも関わらず、書くことが怖くなる。

不特定多数が目を通すし、結果も求められる。不意に誰かを傷つけてしまうこともあるし、自分より優れた書き手もたくさんいる。不安要素はあげればキリがないけれど、今抱えている問題は少し違う。

「自分ごときがインタビューなどをして良いのだろうか? 文章など書いてよいのだろうか?」という不安が日々積もり、それが

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妻業は35億通りあっていい。

妻業は35億通りあっていい。

今日は車で一時間くらいの海に行った。

夫が運転し、わたしが助手席、後部座席に息子たち。
道中、夫がわたしに「ごめん、これ、閉めてもらっていい?」と言った。サーモスの小さめの水筒にアイスコーヒーをいれていた夫が運転中に飲み、それを閉めようとしたが手こずったらしい。

わたしはそれを受け取り、ゆっくりと蓋を閉めながら、全力で「ありがとう、、、、、、、!!!!!!!!!!!!!」と言った。心の

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美しい姿勢が非日常ならば、日常に変えていく。

美しい姿勢が非日常ならば、日常に変えていく。

バレリーナの姿勢に憧れる女性は多いものです。

その美しいふるまい・美しい姿勢が、あなたにとって非日常に見えたとしても、それは日常に変えていくことができます。

自分が変わることで、非日常は日常に変えていくことができるからです。

私は、その楽しみを伝えることがとても好きです。

たとえば、いつも猫背になってしまう女性がいたとして・・・

レッスンに行って、美しい姿勢を先生に習い、その瞬間は姿勢を

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「恋愛教」の熱心な信者であるわたしたち

「恋愛教」の熱心な信者であるわたしたち

恋愛しなくちゃ、結婚しなくちゃ…というプレッシャーの原因を探してみたら、映画やドラマ、漫画や小説、メディアに広告、本質のない「一般常識」に囲まれ続けてきた自分の自縄自縛であることに気づくはず。

もちろん結婚は義務ではなく、恋愛も自分の心によるもので、必ずしなくてはいけないわけではないから、自分で決めて、自分に合う形を創ったらきっとずっと楽になれるよ、という話。

(この記事は特定の宗教や信仰を否

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