田中裕子

batonsのライター。編集、インタビュアー。本をつくったり、雑誌やウェブで記事を書いたり、イベントの司会をしたり。鹿児島出身、東京在住。保護犬の柴犬テンコがかわいい。https://tnkyuko.themedia.jp/

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      妊娠から出産、子育て、教育についてなど、noteに投稿された育児系の記事をまとめていきます。

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    あなたの歳を数えながら

    この文章は、保護犬・保護猫 Welcome Family Campaignとnoteで開催する「#うちの保護いぬ保護ねこ」の参考作品として主催者の依頼により書いたものです。 盛夏に迎えた娘の誕生日。熱烈リクエストしたチョコレートケーキに立てた5本のろうそく、その先っぽで揺れる火を勢いよく吹き消す。 0、1、2、3、4、5。かたちの定まらないあたまに髪の毛をぺっとり貼りつけた新生児から、きらきらした目でけらけら笑う「女の子」まで。1歳ずつアルバムをめくり、この5年間、街のお

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      • #母のルーティン 子ひとり犬一匹、朝ツーオペ夜ワンオペの日常

        「#母のルーティン」noteが地味流行りしている。一般人の、半年前とも一週間前とも同じ、平凡でふつうの日々を書くnoteが。でも不思議とおもしろいんだな。田中伶が超人級の日々を記したことでややハードルの上がったこのハッシュタグ、わたしなんぞが書いたところでと及び腰になったけれど「読んだ人は書く」という不幸の手紙みたいなルールらしく、書いてみる。令和のチェーンメールだ。 ●家族構成:できない家事育児はない夫、保育園児の娘(4歳)、柴犬のテンコ(10歳くらい) ●働き方:出社あ

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        • その「おもしろい」にこそ価値がある

          ほんとうにうれしい、長らく2人体制だった会社に3人目のメンバーが加わった。わたしのななめ前に座る彼女はまだまだ緊張が解けない様子で、部屋を出入りする姿も遠慮がちだ。 わたしといえば、ほとんどはじめて真正面から「先輩をする」ということで、ここ数週間はとれたての春野菜のようにしゃっきりと生きている。といっても彼女のお世話をするわけでもなく、とにかく呪いをかけないよう——偏見を与えたり芽を踏んだり摘んだりしないよう——気をつけるばかりなのだけれど。 もちろん、自分がもう少しはや

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          • あなたのピースを少しでも。

            「そういえば」と母は言った。「お母さんも高校生のころ、『オールナイトニッポン』聴いてたよさ」。 在宅勤務にもすっかり慣れた2021年春。おやつの時間、自分用に買っておいたアップルパイを口に運びながら鹿児島の実家にいる母と電話していた。今年も桃の節句を終えました、ひな人形ありがとうね。そのまま世間話に転がり、ちょうど仕事でとある雑誌のラジオ特集に携わったことをなんとなく伝えた。その中で深夜ラジオ『オールナイトニッポン』の取材もしたんだよ、と。 「へえ!」。そう声を挙げた母は

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            親への感謝が薄れていく

            娘が手術する。わたしも経験したことのない、全身麻酔を伴う手術と入院。2歳のときに持病の検査で全身麻酔はかけているものの、それより強い薬らしい。先日は術前検査で、そこで受けた麻酔科の先生による説明もしっかりしたものだった。 「この病院においては比較的簡単な手術で、今まで事故もない。あまり心配されないでください」と前置きされたものの、ありうるリスクの説明を延々受け続けていると、西洋医学を全面的に信じているわたしの胸にも心配がとぷとぷと流れ込んでくる。そのリスクのどれかが娘に牙を

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            「1000枚のフィードバック」がくれるもの

            信頼する友人で編集者のNくんは、とても端正な文章を書く。論理的でシャープ。きっと頭の中も机の中も整理整頓されているんだろうな、京都や名古屋の道路みたいだなと思っていた。 彼は知識幅が広く、取材での反射神経もいい。しかも東大卒ということで、(単純ながら)わたしの中で「頭がいいひと枠」に入っていた。つまり「地頭がいいから理解力も高く、あんな文章が書けるんだろうな」と勝手に納得していたのだ。 ところがどっこい、が起こったのは2年前。彼と一緒に仕事をする機会があり、「新卒で入った

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            わたしと娘は、おそろしいほどに違うものを見ている

            3歳の娘は、ずっとおっとりしている。「活動的ではない」のほうがしっくりくるかもしれない。「床に落ちているものを掃除機のごとく口に入れる」0歳児の洗礼が一切なかった。引き出しを勝手に開けることも泥だらけになることも、目の届かないところに駆けていくことも、ケガをすることもない。気になるひとやものに対しては身体を動かさないままじいっと見つめ、ふっと目を逸らす……そういう子だった。 もちろん彼女は最高にかわいくて、おもしろい。いいところは書き切れないし、そもそも「いい悪い」の存在で

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            声が出せないから、手をたたいた。2020年の「第九」を聴いて

            泣き疲れた。帰り道もずっと涙目だった。冷えた風が目のまわりから温度を奪う。アイメイクなどとっくに溶けているし、鼻は真っ赤だっただろう。あたりまえにマスクをつける時代で、よかった。 NHK交響楽団による、交響曲第9番ニ短調 Op.125——いわゆる、N響の「第九」。 『歓喜の歌』でも知られるこの曲の演奏を聴いたあと、サントリーホールからの帰路、わたしはさっきまでの情景にあてられぼおっとしていた。 === 「年末の『第九』なんて、オーケストラの餅代稼ぎさ」。そう揶揄される

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            納棺師、死ではなく生を語る。「あのひとの記憶」にどう生きていきたいか。

            構成した『だれかの記憶に生きていく』、発売になりました! 『プロフェッショナル 仕事の流儀』にも出演されたことのある若き納棺師、木村光希さんのはじめての本です。 納棺師——この職業を耳にしたとき、映画『おくりびと』をイメージする方も多いでしょう。亡くなった方を清め、お着せ替え、お化粧をほどこし、棺に納める仕事。主演の本木雅弘さん演じる美しい所作と儀式としての納棺は、うつくしい山形の風景とともに、観たひとの記憶に刻み込まれていることと思います。 じつは、本木さんに納棺の指

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            それは恋にも似た感覚で

            どうしても大人と話したい気分だったので、保育園帰り、「外ごはんしよっか」と3歳の娘を誘って近所の飲み屋に行った。38歳のマスターがひとりで切り盛りするそのお店は、創作料理とお酒がおいしいだけでなく気軽なおしゃべりが楽しい店。仕事で疲れた日、「今日はしゃべり足りないな」と思う日におじゃますることが多い。 幸い娘は食べるのが大好きだから、家とはちがうごはんを味わったりオープンキッチンの様子を見たりして、ずっとご機嫌だった。わたしはマスターと2人で、ときに娘を入れて3人で、たくさ

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            あなたといるときの自分が好きだったから

            娘は、町のおばあちゃんたちにとても好かれる。 もちろん、赤ちゃんやちいさな子どもは好かれるものだ、とくに高齢者には。だから娘が特別だと言いたいわけではない。 けれど「いまどき珍しくぷくぷくして」「やさしそうなお顔」「なんだかなつかしい感じの子」と、その決してハイカラとはいえない、ホッとする容姿がおばあちゃんたちの心をつかむのは間違いないようで、もっと赤ちゃんのときにはときどき手を合わされたりもしていた。 わたしは、そうやって話しかけてくれるおばあちゃんとおしゃべりするの

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            かわりに怒ってくれるひとがいる

            「えーっ! 裕子のことそんな雑に言うの、ちょっとちがくない!? ちょう物申したいんだけど!!!」 高校・大学時代からの友人(親友たち、と言っていいだろう)と神楽坂でおでんをつついているとき、ニューヨークから帰国して間もないYがそう声をおおきくした。もともと表現豊かだが、磨きがかかっている気がする。 彼女が憤ったのは、わたしがへらへら話した夫婦間の会話についてだ。夫から茶化しつつ言われた、わたしの性質に関するちょっとした悪口について。自分でも「わかる」と納得できるくらいの、

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            なぜなら、わたしがうれしいから。

            車がすきだ。なぜか昔から、ずっと車という存在がすきだった。 だから特別な好意を持っているわけでもない大学の男の子からドライブに誘われたとき、「古いプレリュードに乗れる」、それだけでOKしたことがある(そして首都高で3回転半の事故を起こされ、死にかけた)。 だから母からは、「就職で鹿児島に帰ってきたら好きな車を買ってあげる」と餌にされ、ちょっとだけこころが揺れたこともある(そのときわたしが候補にしたのは、いま乗っているのと同じ車種だ)。 だからいま、世田谷区の中でもかなり

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            『ここにしかない大学』の秘密が、一冊の本になりました

            構成した本の見本が、保育園休園期間にオフィスに届いていた。なんだかんだ日常を取り戻すためにあがいた1週間を送り、発売日を過ぎてしまったけれど、note書きます。 *  *  * 尊敬する出口治明さん(立命館アジア太平洋大学学長)の『ここにしかない大学 APU学長日記』が発売になりました。日経ビジネスオンラインの連載『APU学長日記』をベースとしつつ、大幅に加筆修正しています。 そもそもの連載の経緯から簡単に説明すると……。 2017年11月。ライフネット生命を起業され

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            「そういえば」な成長が、日常をつくっている

            昨日の、夕方の話だ。洗濯したシャツをばっさばっさと振り、シワを取っているときにふと気づいた。テンコ——愛犬が、ソファの上でぐっすり寝ていることに。 そして、じわじわと驚いた。なぜかって、彼女は元保護犬らしくたいそうなビビりで、うちに来たばかりのころはとにかく「思いがけない音」が苦手だったから。ゴミ袋を広げるときの「バサー」にも、ミキサーの機械音にも、毎度律儀に飛び上がっていた。ほかにも繊細な点が多くて、だから少し、気を遣いながら生活していた。 それなのに、いま目の前にいる

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            自分の名前は好きですか。 「田中裕子」と長すぎる思春期について

            ふと見ると、noteに「#名前の由来」というお題が提示されていた。 それを目にした瞬間、「読むものか」と思った。親の思い、名前への愛着、微笑ましいエピソード……目に入れてなるものか。 と、こうやっておそろしく狭量なことを堂々と思えるようになったのも、けっこう最近の話。「けっ」と言えるようになってよかった、という話を書く。 =  =  = わたしの「田中裕子」という名前は本名だ(そりゃそうだ、ペンネームでそんな名前つけないだろうと思われるだろうけれど、「逆にフィクション

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