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[コンピューターサイエンス留学] 留学準備、こうしておけば良かった

Polymathはニューヨークとロサンゼルスを拠点とする、理系専門留学コンサルティングファームです。アドバイザーは米国の第一線で働くGAFAM・外資投資銀行エンジニア、現役CS大学院生で構成されおり、エッセイ添削、出願、合格まで一丸となってバックアップ致します。元々は家族・友人・同僚向けにアドバイスをしていましたが、「もっと留学生や海外で活躍する仲間を増やしたい!」という想いからPolymathを始めることにしました。

Polymathでインターンをしているヒロシです。
私のバックグラウンドを軽く紹介すると、日本で最も大きな通信会社の研究開発部門でキャリアをスタートさせ、通信会社で8年、直近では製造業で工場や社内システムのデジタル化に5年ほど携わっていました。
今から振り返って約2年前の私を思い出し、大学院の受験準備として、理想的には、こうしたかったという点で経験をシェアしたいと思います。


大学院受験の準備
私が受験を意識し始めたのは21年8月。
当時、コロナ禍だったので、GREがなく、大学院だけ受けるだけ受けて、合格した後に実際に留学するかどうか考えようと決めて軽い気持ちで動き出しました。


受験を決意した当初、そもそもミッドキャリアのMBAに行くか、CSに行くのか迷ってもいました。
今までのバックグラウンドを活かすのであれば、エンジニアとしてのマネージャーポジションやテクニカルプログラムマネージャーのポジションに横滑りできないかと考えていました。
また、私の場合、日本で既に情報理工学の修士号を取っていたので、またSTEM系の修士号を取る必要があるのかどうか迷っていたということもあります。やはりMBAの方が箔がつきそうですし、人脈もできるので、卒業後のキャリアアップを考えれば、MBAなのかもしれないと思って、色々と調べ始めたのがスタートです。

結果的に、下記の様なスケジュールで準備を進めました。
今振り返っても、運が良かったなと思いますが、当時は出願するのも1校ですし、多分大丈夫だろうと思っていました。


南カリフォルニア大学のTailgate Party


出願スケジュール
21年8月 MBA受験を決意。
21年8月〜11月:受験校調査+エッセイ、レジュメ作成。
21年11月:MBAからCS受験に変更。
21年11月〜12月:受験校調査、SOP作成、推薦状準備、英語受験。
22年1月:出願
今でも忘れませんが、11月から準備を始めて良くも3ヶ月で出願し切ったと思います。
しかも1月の時点でIELTSはOverall 6.0で0.5足りない状態です。
結果的に、出願後の1月末にIELTS 6.5を取り、全てがギリギリの状態で出願しきった状態でした。

何故、CS受験に変更したのかというと、エッセイを考える中で学びたい内容を突き詰めていくと、MBAでは無かったというだけです。

スケジュールだけ見ると、かなり効率的に準備した様に見えますが、平日は18時までリモートで仕事をし、子供の保育園の送迎や家の事を終わらせて21時から27時まで連日準備や勉強に時間を費やす日々を過ごしていたので、逆に短期で終わらせられてラッキーだったと思います。

これらを踏まえて、こうしておけば良かった、理想的にはこうしたいというのは箇条書きにすると下記です。

・推薦状の準備
私の準備が短期間だったこともありますが、推薦状を誰にお願いするか1ヶ月ほど迷いました。
大学院を卒業してから10年以上経っていたこともあり、大学院時代の指導教官にお願いするのも難しいと判断し、仕事関係で探そうとしていました。
しかし、直属の上司、上司の上司には推薦状を断られてしまったので、誰にお願いをするか悩みました。上司については、意地悪で断ったのではなく、推薦状を書く=私が退職するという論理で、推薦状を書けないということでした。上司や職場の仲間との関係も良好だったので、当時の私は断られるとうことを考えておらず、推薦者を探すことに非常に頭を悩ませていました。しかも学校によっては3通必須と明記していますし、ごく少数の学校では修士であれば最低1通、3通推奨という条件になっていました。これは実質、3通出さないとダメと解釈した方が無難なので、かなり頭を悩ませて推薦者を探しました。


英語の持久力。特にリスニング!
「何を言っているのか、さっぱり分からなかった。残りの2時間、頭がぼーっとしていた。」
これは、最初の授業を受けた後の感想です。その授業はデータベースの授業でしたが、講義がメインで1スロット3時間の長丁場。3時間インド訛りの英語を聞きながら、メモをとり、内容を理解することが求められます。しかも、それが毎週。
留学準備では、TOEFLやIELTSのリスニング問題を聞いたり、好きなポットキャストを聞いたりもしていました。しかし、それでも長くて1時間程度。
最初の授業を受けた時に感じたことは、持久力が足りないということでした。
慣れないインド訛りの英語を30分聞くだけで集中力が切れてしまい、講義の内容はさっぱり頭に残りません。ただ英語を聞き続けるだけで疲弊していました。結果的に家に帰って、3倍の時間をかけて講義を見直すことになりました。3ヶ月も続けると慣れてきますが、慣れるまでの間にも成績に直結する中間試験や課題も出されるので、慣れるまで待つという余裕はありません。日本にいる時から、英語の持久力をつけるべきだったなと思っています。

・ソフトウェアエンジニアとしての実務経験
あくまで私の個人的な意見ですが、CSに限っていえば、プログラミングが出来なければ、話にならないというのが個人的な意見です。EE(Electrical Engineering)やAero Spaceの友人を見ていても、そうです。課題は全てコーディング。低レイヤなのか、アプリレイヤなのか、中身は違えど、英語よりプログラミングです。
CSを学ぶということを考えれば、当たり前と言えば当たり前の話ですが、何故か日本の大企業では実際にコーディングをする部分が下請け会社に外注していて、エンジニアを名乗る人でもコーディングが出来ない人を大勢いることを知っています。
そういう意味で、とにかく自分で何かを作ったり、できれば実業務で開発をした。できれば実業務でソフトウェアエンジニアとして働いていたという経験は、コースワークだけでなく、現地でインターンやフルタイムのポジションを探す時に非常に大切です。
私の場合は、PMとしての業務が多かったこともあり、実際に手を動かすのはインフラ業務で4割ほどだったので、アプリ開発を経験したことがありませんでした。
そういう意味で、時間的に余裕があれば、副業でもして実業務をもっと経験しておきたかったと思っています。

・推薦状の準備はお早めに
・英語のリスニングは長時間、英語を処理し続けられる素地を作っておくこと。
・ソフトウェアエンジニアとしての実務経験

これらが私自身が、やっておけば良かったと思った点です。

しかし、おそらく多くの方から、「Prerequisiteはどうした?」と聞かれそうなので、その点についても触れておきます。
この点については完全にラッキーでした。
もともと工学系の学部、大学院を出ていたことや、趣味で面白そうな講座を放送大学で受講していました。興味関心に沿って取っていた講座を合わせると、Prerequisiteを満たしていたので、Prerequisiteの為に何か時間を取って準備をしたことがありませんでした。

おまけ
エッセイやSoPだけは、経験者や知見のある方に相談するのがお勧めです。欧米人に突き刺さる具体性、ロジックを自力で把握するのは、難しいというのが私の持論です。

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