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世界中のカフェ、図書館、古本屋、書店で出会って読んだ本たち。 本を持って旅に出て、その土地に合った本を置いて、また新たな本と旅に出る。
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2020年11月の記事一覧

問いが盛んな場所はどこか?という問い【本:Questions are the answer】

問いが盛んな場所はどこか?という問い【本:Questions are the answer】

前回の note には書いていなかったことで、あの場で、私に「不快な質問」をしてくれた人がいる。誤解を恐れずに言うのならば、「不快な質問」とは、私に新たな視点を与えてくれた質問でもあり、一瞬鳥肌が立ち、新たな行動に導いてくれる質問だった。そして、この本は、また私に新たな問いへと導いてくれた。

あの日、私はプレゼンテーションで、 curiosity 好奇心 について語っていた。物事を前進させてくれ

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食糧生産への旅路【本:食糧と人類】

食糧生産への旅路【本:食糧と人類】

うわー。足りない。人生が足りない。とことん知り尽くすまで。本質に迫るまで。そんな壮大な人類と食糧を巡る文明史であり通史。ちょっとわかった気になった途端、やっぱりわからない。そんな本。近代農業の全否定ではなく、有機農業の全てが良いとは言い切らず、淡々と、それでも深く、農業生産を取り巻く歴史・文化・環境が学べる。

アマゾンの熱帯雨林地域で、森林が伐採され、大地があらわになっている光景を目の当たりにし

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名誉とは、任務を最後まで全うするということ【本: ホセ・ムヒカの生き方と言葉】

名誉とは、任務を最後まで全うするということ【本: ホセ・ムヒカの生き方と言葉】

・人生はもらうことではなく、あげること。どんなにひどい状況にいても、他人にあげられる何かが必ずあります。

・好きなことにできるだけ多くの時間を使うことが、自由ということなのです。

・私は寛容のために戦う義務の重荷を背負っています

・スーパーマーケットで人生を買うことはできません。人生を大切にして、豊かなものにしてください。

・もしあなたに夢があり、希望のために闘い、そしてその希望を残ってい

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コンプレックスを原動力とせよ【本:僕は君たちに武器を配りたい】

コンプレックスを原動力とせよ【本:僕は君たちに武器を配りたい】

・企業、商品、サービス、そして自分自身の「コモディティ化」にどのように対応していくかという、「生きる指針」

・自分の時間と労力、そして才能を、何につぎ込めば、そのリターンとしてマネタイズ=回収できるのか、投資家的に考える

・重要なのは、資本主義の本質を理解すること。インプットを変えることで、アウトプットである自分自身の行動を具体的に変えること。

・コモディティ化した市場で商売をすることの最大

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批判する頭の良さより、惚れ込む感性【本:仕事。】

批判する頭の良さより、惚れ込む感性【本:仕事。】

『世界から猫が消えたなら』『億男』などの小説を書いた川村元気氏が、「仕事とは」を12名にインタビューした1年間の記録。

OECDの2019年の調査で「日本人の読解力が大幅に下がった」と言われる中で、やはり川村氏の壮大な思想や哲学満載の質問の数々。だからこそ返ってくる答えもきっと深くて本質的なんだろうなーと思いながら。

インタビュー時の質問例

どうやって最初のチャンスをつかみましたか?
子ども

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「交換」は人性の自然【本:ひとりでは生きられないのも芸のうち】

「交換」は人性の自然【本:ひとりでは生きられないのも芸のうち】

・「自分が手に入れたいもの」は、それをまずは他人に贈与することでしか手に入れることができない。

・家族解体は平和のコスト
・虐殺されるかもしれない状況で家族と支え合うより、孤独だけれど潤沢な消費生活を享受できるほうがいい

・家族の解体も、社会性の喪失も、「家族がいなくても、社会的能力がなくても、生きていける」という事実が周知されたことの結果

・「求職するモチベーション」と「労働するモチベーシ

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人間として正しいかどうか、は国境を越えた普遍性を有する【本:生き方】

人間として正しいかどうか、は国境を越えた普遍性を有する【本:生き方】

常に、「人間として正しいかどうか」を人生の羅針盤とすると、選択と決断に一貫性がでる。現代のミレニアル世代として、ふと立ち止まって「これは、また異なる意見だ」と思うときもあるけれど、学ぶことが非常に多い稲盛和夫氏の哲学本。

・人生の指針:思想、哲学、理念

・人間は、何のために生きるのか「生きる意味」と「人生のあり方」を根本から問い直してみたい

・日々誠実に努める

・魂を磨いていくことが、この

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自分が持っているスキルやポテンシャルを十分に発揮できる環境は、いまや世界中どこにでもある【本:世界最高のチーム Google流】

自分が持っているスキルやポテンシャルを十分に発揮できる環境は、いまや世界中どこにでもある【本:世界最高のチーム Google流】

まず、さすがだな、と思うのは、世界のグローバル企業が、最小の人数で最大の結果を出すために、どれだけ個々の可能性や、その最小コミュニティであるパートナーやチーム、人間の心理行動、心の平穏や安全性の追求への時間と好奇心を大事にしているか、ということ。表面上の言葉や取り繕いで、その場しのぎの人間関係でできたチーム、数十年、数百年かけても答えが出ない永遠の問いを考え続け共に対話を続けるチーム、どちらが「躍

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こんな身近なところに、長い間、探していた事を知っている人がいた【本:窓ぎわのトットちゃん】

こんな身近なところに、長い間、探していた事を知っている人がいた【本:窓ぎわのトットちゃん】

『窓ぎわのトットちゃん』1981年3月5日に第一刷発行。まだ自分が生まれていないときに出版されたこの本は、きっと自分が通っていた学校にも、街の図書館にもあったに違いないけれど、もうすぐ70歳になる元数学教師の方に「あなたの人生は、黒柳徹子さんに似ているから、『窓ぎわのトットちゃん』を読んでみてください」と言われ、すぐさま今いる場所の図書館で借りてきた。

今、偶然にもいる「学院」が、境遇や歴史、成

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