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映画、ドラマなどなど

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凡庸”映画”雑記「関心領域」

凡庸”映画”雑記「関心領域」

「関心領域」を観てきた。

地味な映画。子供を連れた家族連れや、熱情にうなされた恋人たちが訪れることはない。と言うと、偏見かもしれないけれど、まあ、正しいのではないか。

いつ終わるかわからない、そんな映画。

そこで、代休を取って、今日、今さっき、観てきた。

映画レビューの星が、さほど高くなかったので、とても不安だった。それに、もう一本興味がある映画があり、そちらと、散々悩んだ。

ただ、初志

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凡庸”映画”雑記「異人たち」多少ネタバレ

凡庸”映画”雑記「異人たち」多少ネタバレ

異人たちを観る。

とても地味な映画。されど、良い映画。

山田太一作。大林信彦監督の映画。これを、海外で元として映画化した。基本的な物語は同じ。最後のどんでん返しも。

良質で良心的に丁寧に作品を撮っているのが、好感が持てる。大林監督が彼独特の映像マジックで、ドラマティックな部分のある作品にしていたが、こちらは呆気ないほど、日常と異が重なり合う。その辺の差異のなさに、誠意と物足りなさを感じた。

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凡庸“ドラマ”雑記「沈黙の艦隊」

凡庸“ドラマ”雑記「沈黙の艦隊」

どうしても国とか世界とか、その中で繰り広げられ厳しいやり取りなど、日本の中で日々あくせくしていると、我関せずとなってしまう。

世界の中の、日本という国の国民だから、自分と直結しているに違いない。だけど、遠い世界の物語として、世界中で行われている様々な、現実を捉えてしまう。

それどころか、日本国内での政治に対しても、傍観を決め込んでいる。恥ずかしい事だ。

世界の中で、今まで微妙な力のバランス関

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凡庸”レンタル”雑記「PSYCHO-PASS  PROVIDENCE」

凡庸”レンタル”雑記「PSYCHO-PASS  PROVIDENCE」

Amazonプライムビデオで「PSYCHO-PASS PROVIDENCE」を観た。

映画館で上映していた時、大好きなPSYCHO-PASSシリーズなので、絶対観るべしと誓っていた。が、やっぱり映画館では早々と上映が終わり、見逃してしまった。

そのうち、数ヶ月か数年後には、AmazonプライムかNetflixで配信されるだろうと、諦め時を待つことに。そうして、数ヶ月後Amazonプライムで有料

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凡庸“創作”雑記「日本のことを描いた2作品」

凡庸“創作”雑記「日本のことを描いた2作品」

日本を描いた2作品
最近、日本を舞台とした作品を2作見た。それが、予想以上に面白かったので、少し呟いてみる。

一つはドラマ、もう一つはアニメ。どちらも、作ったのは海外のスタジオ。

最近は日本をネタとして、作品が作られることが多くなった。

別に、自分とは関係ないのだけど、嬉しくなってしまうのは、この国に住んでいる人としての、人情として、致し方無いこととして、広くご勘弁を。

本格ヤクザドラマ「

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Netflixでいよいよ「PLUTO」(プルートゥ)が始まった。

Netflixでいよいよ「PLUTO」(プルートゥ)が始まった。

アトムを題材に浦沢直樹が新たに作り上げた意欲的な作品。多くのファンを得た名作。らしい。

残念ながら、僕は彼の作品は「パイナップルアーミー」、「マスター・キートン」それから「モンスター」以外は読んでいないので、噂では聞いていたが、実際自分の目で確かめてはいない。

正直なところ、初期の彼の作品、原作者は別にいて、絵を彼が担当。その作品たちが好きだった。「パイナップルアーミー」、「マスター・キートン

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凡庸”岡田麿里”雑記「さよならの朝に約束の花をかざろう」

凡庸”岡田麿里”雑記「さよならの朝に約束の花をかざろう」

普通におもしろかった。拍子抜けするぐらいに。

「アリスとテレスのまぼろし工事」で、盛大に混乱させられたので、良い感じで力を抜いて見たら,これが、なんだか普通にしっかりと楽しめた。

岡田麿里監督脚本。癖の強さに身構えたが、普通に撮れるじゃないの。と、失礼極まりない感想を持った。

そういえば、この作品を見てMAPPAの社長がいたく感動し、是非ともと岡田麿里氏に作品作りを依頼したようだ。

永遠の

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凡庸”不確感想”雑記「アリスとテレスのまぼろし工場」

凡庸”不確感想”雑記「アリスとテレスのまぼろし工場」

今さっき見てきたばかりの、正直な感情を走り書き。あてにはしないで。

感想として、全編話の流れか遅く想像の速さに比べ何段も遅く感じた。衝撃的なCMで余計な想像を膨らませすぎたせいだ。

刺激的で疾走感のある場面展開と、むき出しの感情を吐き出した、痛いセリフで満たされていると思っていた。もちろん、人によっては、岡田麿里らしい、人の感情に手をのめり込ませる部分を見つけられると思う。僕は見つけられなかっ

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「君たちはどう生きるのか」をさっき観てきた。

「君たちはどう生きるのか」をさっき観てきた。

今回の宮崎作品は観るつもりなかった。宣伝も全くしていないから、内容が分からず不安だった。もともと、それほど宮崎作品は好きでもないし、彼の作品の独特の癖というか趣向に抵抗があった。

正直、高畑勲「かぐや姫の物語」方が素直に感動できた。

でも、何事にも流されやすい性格ゆえに、聞こえてくる賛否の声に、ついふらふらと映画館に足を運んでしまった。

まんまと、宮崎監督、いや、鈴木敏夫プロデューサーの謀に

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凡庸“映画”雑記「映画大好きポンポさん」

凡庸“映画”雑記「映画大好きポンポさん」

映画は90分に収めないといけない。そんな持論を展開するポンポさん。だから、この映画、編集の重さと苦しみを描いている。

ここまで、編集の匙加減一つで、映画の生き死にが決まり、作家の創造性が評価される映画って、そう言えば古今東西無かったなあと、あらためて思う。

ポンポさん、名プロデューサーのお祖父さんから、幼い時に映画の帝王学を学んだ。映画好きなら、こんな好機は飛び上がるほどの喜びだが、彼女にとっ

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