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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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#金利

まるで ”モグラ叩きゲーム” - 苦しむファンド・トレーダー

まるで ”モグラ叩きゲーム” - 苦しむファンド・トレーダー

 参照: 溢れる「過剰流動性」の "器" - 「逆イールド」の米国債 → ナスダック → ビットコイン、日経平均、そして...|損切丸 (note.com)
 "積み上がっているモノ" は何か? -「金利」との比較|損切丸 (note.com)
 「行って欲しくない方に動く」相場の原理@2024 ー 一体誰が困るのか?|損切丸 (note.com)

 最近の相場を見ていて「損切丸」の正直な感想。

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 "積み上がっているモノ" は何か? -「金利」との比較

"積み上がっているモノ" は何か? -「金利」との比較

 このところの日経平均の急落で「新NISA」を始めたばかりの方はマーケットからの "洗礼" を浴びているが、こういう時だからこそ「自分自身との対話」を深めて頂きたい。危機に直面した時①我慢する②ムキになって刃向かう③一旦「損切り」して出直す④横を向いて見ないようにする、等人それぞれ。最後の④だけは感心しないが自分の心がどう動いているかは判るだろう

 日本人はとかくドル円や日経平均に目が向きがちだ

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「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」

「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」

 「投資」の考え方としては大きくこの2通りになる:

 A.「インカムゲイン」(Income Gain)

 「金利」「配当金」など定期的に得られる収入を目的とした「投資」。 ”サラリーマン大家” など家賃収入を目的とした賃貸アパートなどもこれに当るが、日本人はとにかくこっちが好き。「高利回り」と言われるとつい手が出てしまう。定期収入 ≓ 安定利益と勘違いしている点も多分にある

 B.「キャピタ

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 "金利のメッセージ" (Message in a Yield)

"金利のメッセージ" (Message in a Yield)

 前稿.続・米国経済本当は強い?弱い?|損切丸 (note.com) で 政策金利は中央銀行が決める - 市場参加者や銀行の "思い込み" は危険|損切丸 (note.com) だから、マーケットの動きに反してFRB・ECBが6月にも「利下げ」を敢行するリスクに触れた。それはそれで仕方が無いことだが、こういう時大暴れするのが金利市場

 発せられる "金利のメッセージ" とは?

 もっとも分かり

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「行って欲しくない方に動く」相場の原理@2024 ー 一体誰が困るのか?

「行って欲しくない方に動く」相場の原理@2024 ー 一体誰が困るのか?

 「行って欲しくない方に動く」相場の原理。ー 「損切り」が動かすマーケット。|損切丸 (note.com) の2024年版

 悪い ”胸騒ぎ” |損切丸 (note.com) が収まらない「損切丸」。経験則からこういう時相場は「行って欲しくない方に動く」。

 ポイントは一体誰が困るのか?

 1.インフレ+金利上昇
 これは「インフレ体質」で「借金過多」の欧米が一番困る。マーケットでは一生懸命

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「金利」が低下したのに「ナスダック」が売られた - "慌てず勇気を持って挑む" 2024年

「金利」が低下したのに「ナスダック」が売られた - "慌てず勇気を持って挑む" 2024年

 こういう不思議な事がずっと米株式市場で語られてきた。まあウォール街特有の ”為にする理屈” なのだが、昨日(1/31)この法則が崩れた。「金利」が低下したのに "典型" と捉えられてきた「借金」の多い「ナスダック」が売られた

 メディア的に面白くないのであまり記事は多くないが "米株弱気派” の投資家やファンドは結構存在する。代表的な例はPBR(株価純資産倍率)が4.4倍の米株は高過ぎる、e.

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「金利低下」に立ちはだかる "壁"  e.g., 米国債の「逆キャリートレード」

「金利低下」に立ちはだかる "壁"  e.g., 米国債の「逆キャリートレード」

 米国債の買いが止まらない。あの雇用統計とCPIの後で 続・「利下げ」はまだ気が早過ぎる ー 「時間」を買うか「リスク」を買うか|損切丸 (note.com) で「売り」(金利上昇)から入ったトレーダーも多かったはず。それ故に「踏み上げ」=「損切り」も凄まじい。

 しかしここまで「逆イールド」が突っ込むと "別の気配" も立ち上がる。「金利低下」に立ちはだかる "壁" 、米国債の「逆キャリートレ

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裏腹の関係にある「為替」と「金利」。ー 「為替介入」は良いサンプル。

裏腹の関係にある「為替」と「金利」。ー 「為替介入」は良いサンプル。

 昨日(10/3)は眠れなかったFXトレーダーも多かったのでは?

 NY時間にドル円が@150円を超えたと思ったら「損切り」も巻き込んで▼3円近く暴落。「ドル売介入」があったかどうか現時点で定かでは無いが、いずれにしろ「キャリートレード」はかなり積上がっていた模様。

 「金利差相場」ー。

 FXでは良くこういう言い方をするが「金利差」だけで決まるほど「為替」は単純なものではない。「為替介入」

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タイミングを計る日銀・財務省。ー "値段が上がっているのではなくお金の価値が減っている”

タイミングを計る日銀・財務省。ー "値段が上がっているのではなくお金の価値が減っている”

 ドル円が変な動きをしていたので 前稿.行き場を失った「お金」はどこへ? ー 米国債が売られるとろくな事がない。|損切丸 (note.com) でも触れたが、結局 "飛び道具" はなし。何事もなかったように@148円台に戻し、筆者の考え過ぎ、杞憂に終わった。

 「総合CPI < コアコアCPI」の状況を見ても、今の「インフレ」は「円安」や食品・エネルギー等の原材料高による、いわゆる "コストプッ

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「金利負担」が問題になるのは@3%を超えてから。ー 「円安」vs JGBの激しい綱引き。

「金利負担」が問題になるのは@3%を超えてから。ー 「円安」vs JGBの激しい綱引き。

 米「インフレ」の粘着力。ー 「株価」と「個人消費」の関係。|損切丸 (note.com) でこう書いたが、まさにそう言う展開。一時@138円台まで急落したのドル円も気が付けば@141円台に逆戻り。やはり「物価見通し」の下方修正(2024年度~)↓ で「金利を上げません」と吐露した事が響いている。何でこんな "蛇足" を付けるのか、理解に苦しむ。

 一部メディアがまた騒ぎ出したがいい加減にして欲

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逃げ出す「お金」。向かう先は...。その後。ー 「インフレ」で「お金」が足りなくなる。

逃げ出す「お金」。向かう先は...。その後。ー 「インフレ」で「お金」が足りなくなる。

 2022.3.25. 逃げ出す「お金」。向かう先は...。|損切丸 (note.com) の続編。前回は「円安」に焦点を当てたが、この3年間「円」は対ドルで▼30%近く減価しており、まさに「円」から逃げ出した。特に黒田前総裁が「国債無制限買取オペ」を発動してから急加速。「預金」は名目約1,100兆円で変わっていないが、ドル換算では▼300兆円近く資産価値を失った事になる。これでは日本人が ”貧し

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時は金なり。ー 日本人が苦手な「時間価値」の算定。

時は金なり。ー 日本人が苦手な「時間価値」の算定。

 筆者の世代(50代)だと「欧米かぶれしやがって!」と批判を受けそうな格言だが、日本人は本当に「時間価値」を計るのが苦手。投資やマーケットの世界で典型が「金利」だろう。説明をしようと思うと横を向いてしまう日本人の何と多いことか(「損切丸」の読者は別)。

 テレビでもドル円や日経平均が上がった、下がったのニュースは毎日のように流れるが、「金利」の話はとんと出てこない。説明がややこしくて、筆者の母(

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金利が上がる時。 ー 「インフレ」か、「危ない」のか、それとも「お金が足りない」のか。あるいはその全部?

金利が上がる時。 ー 「インフレ」か、「危ない」のか、それとも「お金が足りない」のか。あるいはその全部?

 「金利」の基本の話。|損切丸|note(2021.2.28)などを参考に読んで頂けると興味深いかもしれない。

 改めて「金利」の3大要素を書いておく:

 金利が上がる時 ー その要因は大きく3つ。

 この3要素は完全に分離されるべきものではなく、相互に密接に関わっている。例えば「シリコンバレー銀行」(SVB)の破綻の例なら、②「危ない」と噂の出た銀行の預金金利が上がり③「お金」が足らなく

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「利下げ」期待を完全には排除しなかったパウエル議長。続編。ー "金利は株やFXとは違う"。

「利下げ」期待を完全には排除しなかったパウエル議長。続編。ー "金利は株やFXとは違う"。

 「利下げ」期待を完全には排除しなかったパウエル議長。|損切丸|note の続編。

 想定を大きく超えた米雇用統計 ↑ で、ウォール街が煽った② ”クラック” シナリオ ↓ は①「利下げ」できない方向に大きく修正を迫られた。

 発表前の「利下げ」予報:

  発表後の「利下げ」予報は大きく後退:

 どの国でも国債市場を牛耳る銀行は「お金」を扱う性質上、どうしても「製造業」に目が向く。自らも「

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