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大切にしたいnote

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もう一度読みたい、もう一度読むであろうnote。
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#エッセイ

世界に、そのままで存在していいって、知らなかった

世界に、そのままで存在していいって、知らなかった

橘川幸夫さんに対して、どう振る舞っていいかずっと分からなかった。「ジミー」を出版しようと膝を乗り出して言ってくれた私の恩人だけど。

50年もメディア業界にいて、裏も表も知っている人。

「俺はカリスマにならないように逃げてるんだ」と、表舞台に立つのを避けてるけど、岡崎京子さんや田口ランディさんがデビューするきっかけを作った人だし、彼から少しでも学びたいという人も多く、人間性を慕う人も大勢いる。

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5歳息子に「生理について」説明してみた結果。

5歳息子に「生理について」説明してみた結果。

平日は毎日一緒にお風呂に入る、私と息子。

そして土日は、私と息子と父ちゃん3人でお風呂に入る。

でも例外の日もある。
私が「生理」の日だ。

平日に生理がかぶるともう仕方がないので、お風呂の前にトイレに行って、できるだけ血を絞り出してからお風呂に向かう。お股にギュッと力を入れていれば、15分くらいなら大丈夫だ。注意するべきタイミングは、湯船からでる瞬間。水圧から解放されたお股から、うっかり血が

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5歳ひとりっ子!休園中の「心地よい」過ごし方とは?

5歳ひとりっ子!休園中の「心地よい」過ごし方とは?

休園が続く。

復活したと思ったら、数日後にまた休園のお知らせが届く。

平日なのに、子供が毎日家にいる。

そんな日々を過ごすママも多いと思う。1月中頃から、私も例外なくそんな感じの日々を過ごしている。自分自身も体調を崩したりして、1月に仕事に行ったのは3日間だけだった。

父ちゃんが帰ってくるのは夜の7時半頃なので、日中はひとりっ子の息子と2人きり。2022年の1月以上に「兄弟がいればよかった

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職場の人に攻撃されて心が折れた日、5歳が33歳に伝えたアドバイスとは?

職場の人に攻撃されて心が折れた日、5歳が33歳に伝えたアドバイスとは?

金曜日。午後3時半。

お気に入りのカフェで、このnoteを書き始めている。

今日は朝から4時半まで仕事の予定だったのに、どうしてカフェにいるのかというと。

私はリラクゼーションサロンで働いているのだけれど、3時以降の予約が入らず「帰ってください」と言われてしまった。

業務委託なのに出来高制じゃなくて時給をもらえるサロンはめずらしいし、指名料などは全額もらえる。施術をしていないのに時給が発生

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初めてLGBTを見たとき、ポケモンのことだと思った。

初めてLGBTを見たとき、ポケモンのことだと思った。

「女みてぇな声しやがって!!」

誰かのこころが踏みにじられて、止まってしまった瞬間を、その時初めて見た。

耳元で叫ばれた言葉の威力を、ぼくは今もわかっていない。



というより、たぶん、ぼくは気づいていない。

これは怒られるかもしれないけれど、と書くと語尾語頭ぜんぶに保険掛けたくなるので一度しか書かないけれど、

(これは怒られるかもしれないけれど)初めてLGBTの文字をみたとき、ぼくは

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本が売れないと言われる時代にわたしが「書籍化」を目指した理由

本が売れないと言われる時代にわたしが「書籍化」を目指した理由

12月から担当していたweb連載の書籍化が決まった。

わたしが今働いているのは出版社でもなく、インターネットの会社でもなく、福祉や教育をやっている会社の「子育てに笑いと発見を」をコンセプトにした子育てのwebメディアの部署で。
新しい事業のタネを考えよう的な話があった時に書籍化したいと言ったら、金額サイズ的に事業になり得ないとそっこうで言われた。

いろんなところで本は売れなくなっているというニ

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水を叩いて、世界を変えるのは難しい

水を叩いて、世界を変えるのは難しい

世界や社会や組織を変えようとして、頑張っているけど変わらないときのお話。

どうも世界は、「水」や「海」と性質が似ているように思える。

そう考えると、世界を変える難しさが理解しやすい。水にエネルギーを加えて、変形させようとしても、らちがあかないのだ。

たしかに、水を叩いて変形させることは可能だ。手応えもあるし、派手に水飛沫も上がる。でもその変化は一瞬で、すぐに元に戻ってしまう」

そのことに気

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カッコ悪いわたし、がカッコいい人

カッコ悪いわたし、がカッコいい人

久しぶりに高峰秀子さんのエッセイを読んだ。

彼女のエッセイは他にも数冊持っていて、とくにネタの幅が広いわけではないから、いつも読み出しは「あれ、前にも読んだかな」という既視感から始まるのだけど、惚れ惚れするような文章力にいつしか引き込まれ、読み終えた後は、その話の閉じ方の見事さ、余韻のふくよかさに、もう唸るしかない。文章がうまいとはこういうことをいうのだ、という真実に毎回向き合わされる。

高峰

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