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321.何でも手に入るという不幸と、何もないという幸せ。

coucouさんの「お金論」
〈Money theory〉
 
1.  幸せの定義


 
私たちはどうしてお金持ちになれないの?
(お金持ちの人もいるかもしれませんけれど)

私たちはいつまでビンボーな暮らしをするばいいの?

ビンボー人とお金持ちとの違いや差はどうして生まれてしまうのだろうね?

でもね、ビンボー人であっても幸せな人がいますし、お金持ちでも不幸な人がいます。(お金持ちで幸せな人も、ビンボーで不幸な人もいるよね)

一体、何がどう違うの?
 
人は誰もが、
「お金持ちになれば幸せになれる!」
「お金はたくさん欲しい!」
「お金持ちになると幸せになれる。」
と考えているけれど、みんなはどう思う?

当然、「必ずしもそうじゃあない、お金だけが人生じゃあない」と考えている人も多いよね。でも、現実には「お金=幸せ」であることは必ずしも間違いないものね。
でね、「お金=幸せ」とリンクしすぎている人は圧倒的かもしれない。

でも、現実は実際にお金持ちになれば何でも解決して、幸せになれるとは限らないし、ビンボーだから、不幸や幸せになるともいえないと思う。

だけど、なんで?

その理由は、一つだけ。
 
幸せの定義は常に変化してしまうことなんだ。
私たちの幸せはお金があるとか、ないとかと考える前に、あなたの幸せはなんだったのか?ということをもう一度考える必要がある気がする。
 
まず、子どもの頃を考えると、幼いころに父や母と楽しく遊んだ思い出、家族で旅行に行った思い出、その他の楽しかった思い出を振り返ると「幸せ」がはっきりとわかるよね。

coucouさんは病気がちで家族と一緒に出歩いた思い出はないけれど、いつも羨ましく思っていたよ!

親の立場で考えれば、出産し始めて我が子と出会ったとき、我が子の成長、その他、楽しかった思い出を振り返ると、大変だったけれど「幸せ」ばかりだったと感じるはずだよね。(子どもの嫌いな人は別)
さらに好きな人ができたり、結婚したり、友達と遊んだり、と小さな幸せから大きな幸せを思い出すことができるはず。
 
でも、やがて子どもたちは大きくなり、親元を離れ巣立つ。
大恋愛をして、命がけで恋をして憧れの人と結婚をし、その時は生涯忘れられない幸せだったかもしれないけれど、あれから10年、20年という歳月が過ぎれば、お互いの記憶からその幸せは忘れ去られてしまう…。
そして、そのことを不幸と思う人もいるだろうね。

何年もかけて貯金をして、念願の夢にまで見たマイホームを手に入れ、幸せの絶頂を味わったはずだけど、やがてその感動は薄れてしまう…。
 
このように、小さな幸せや大きな幸せは、時とともに変化するんだ。
そして、さらなる新しい幸せを麻薬のように、探し追い求め続けていくのだけれど、それを追い求め、それが手に入らなければ、その人は不幸になってしまうのかなあ?
 
このように幸せって、達成してしまうと消えてしまうものなのかなあ?
 
そして誰もが「昔はよかった!」「独身の頃は楽しかった!」「結婚前のほうがお互いに新鮮だった!」などと不幸を嘆き合うんだ。
 
そこで、もう一度過去を振り返って見て俯瞰的に考えてみると、若いころのお付き合いや、恋愛、結婚及び結婚生活、マイホーム生活、子どもの誕生ということが本当の幸せだったのか、という疑問が生まれる。

それは単なる人生の通過点だけであって、結婚前も結婚後も子どもたちも、マイホーム購入なども幸せのほんの一部の形だけであって「本当の幸せ」だとはいえないのかもしれないものね。

これって、人生の通過点に過ぎないから。
 
だから、恋愛経験がなくとも、生涯独身であっても、子どもがいなくとも、家庭がなくとも、マイホームがなくとも幸せでなければおかしいし、それがないと、幸せだと思えないことの方が問題はあるような気がする。
 
そう、私たちは生れたときから、もともと幸せだったはずだもの。

©NPО japan copyright association Hiroaki

2.  お金の定義

お金持ちは不幸だ!
お金を持つと人格が変わる、
何よりもケチになる。
お金持ちはビンボー人の気持ちなどわからない!
と感じている人も多いよね。
 
また、そんなにお金があるというなら世の中には困っている人はたくさんいるわけだから助けてあげればいいのに、という人もいる。
 
確かに一理はあるけれど、すべての人がそうとは限らない。また、そのような人だとしても本人(お金持ち)の自由なことなんだから、恵まれない人たちに寄付をするのもしないのも、その本人の考え方だし、私たちがとやかく言う問題ではないよね。
 
人は人、私は私、私は人と違う、人は私と違うというのが大前提にあり、そのお金持ちの人は、その人なりに私たちの知らぬところで何かしているのかもしれないし、していなかったとしても、私たちには関係のないもの。
 
ただ、お金のある人とない人との決定的な違いは、
「心の余裕」かもしれないね。
だからといって、その「心の余裕」が正しいとか、誤りだというわけでもないけれど、変な「心の余裕」があると損をしやすくなることも事実の一つ。
 
例えばお金がなければ泥棒や詐欺には会わないし、騙されることはないよね。何もないのだから。最近のオレオレ詐欺や、電話での詐欺などはこれだけ社会問題になっていながらも、減ることはなくまだまだ増え続けているって不思議だね。

どうしてそんなに騙されるお金があるの?
 
でも、お金があるから騙されて、なければ騙されない、ということがわかる。もちろん、騙す人間は犯罪者で騙された人は被害者だよ。
悪いのは人を騙す人たちだからね。

ただ、持っていることで出せてしまう、という「余裕」がそうさせてしまうのかも、なければ無理だものね。

また、coucouさんのように、ビンボーだと1万円は大金だと感じるけど、お金持ちからすれば1万円など千円くらいの価値に感じかもね。
こう考えて見ると良くわかるはず。
常に財布に100万円入っていれば1万円使っても99万円残っているわけだからたとえ1万円を落としたとしても痛みなど少ないよね。ただ、1万円しかない人が1万円紛失したら大騒ぎとなる。
 
でも、確かにお金があればだれでも嬉しいし、ありがたいし、安心だと考えるけど、お金=幸せという定義に幸せが当てはまらないことがわかるはず。

なぜかといえば、お金があるから幸せな人などいないからね。
もし、そう考えているとしたら、それは本人の自由だけど、残念ながら幻想にすぎない。

幸せの定義でも説明した通り、幸せはどんどん変化するもので、貯金が1000万円あっても、3000万円あっても8000万円あっても=幸せにはなれないということがわかる。
 
本当の幸せはやはり、お金があっても、なくとも、幸せを感じることができるということが幸せの定義であり、お金の定義でもあるんだよ。
 
それに気づかなければお金がたくさんあっても、いつも不安、不安定な人生になってしまう恐れがある。
確かにビンボーになっても心が不安定になるけれど、何よりも、お金のことで頭がいっぱいとなり、つらい生活を強いられる。
何よりもお金の心配で判断力を失い、その心配に振り回され続けてしまうんだ。
でもね、現実は、お金があっても不安となり、同じように心配に振り回され続けてしまうはどんな理由があるのだろうね。


©NPО japan copyright association Hiroaki

やっぱり、幸せの定義、
お金の定義に誤りがあるように思える。


お金がないとお金に振り回され、
心配が尽きないと考えがちだけど、お金がたくさんあればあるほど、さらにお金のことを考える時間が増え、考え、失いたくないという力が働き、より不安、不安定になるんだ。これは、coucouさんのおバカな体験による。
(もっと、もっと増やしたいという心の隙が不安定を増幅させる)

となると、お金に幸せを求め続けると、
幸せどころか不幸を招く恐れがあることがわかる。

もっと、端的に言えば、ポケットに1万円持って町に買い物に出向くのと、100万円をもって歩くのと、1000万円を入れたバックをもって町を歩くだけで心が不安定になるよね。

1000万円の現金を持って歩けば、
周囲の人々はみんな泥棒に見えてしまう恐れもある。
そして、忘れたら大変、盗まれたらどうしょう…と頭が占領されてしまう。

ポケットに1万円持って安心して買い物するのと、1000万円の入ったバックをもって歩く不安はまったく天と地の違いがあることがわかるよね。

どっちが、不幸なの。
どっちも、不幸かもね。

問題は「執着」にあるのだけど、どんな正常な人でも現金を1000万円持って歩けば精神上良くないことがわかる。
 
本当の幸せは、お金があるなしではなく、あっても、なくとも幸せだと感じることができることが、正しい考え方だと、今のcoucouさんは信じている。
 
そして、その本当の幸せは、私たちのほんの身近に、無限に存在しているということを感じてみることも必要なことだね。
あらゆる「執着」の考え方を一度止めて、感じてみる。

どう感じるか、といえば五感をふるに働かせて世界を感じる。
過去の幸せを思い出して、感じることで、すぐに幸せになれるかもしれないよ。
 
そう、生命があるという以外、自分の意志で考え創造、想像することができるということだけで感謝と幸せになれるはずだからさ。

©NPО japan copyright association Hiroaki
©NPО japan copyright association 


oucouさんです。
みなさん、ごきげんよう!

coucouさんの恥ずかしい、とてもおバカな話をしよう!
時間のある方は読んでやってくださいね。

3.何でも手に入るという不幸と、何もないという幸せ

3.The unhappiness of getting anything and the happiness of nothing.

©NPО japan copyright association Hiroaki

確かにcoucouさんはビンボーだった。
coucouさんの親は持ち家があるわけではないし、資産家でもない。


coucouさんの一族、つまり祖父母、父は樺太で生まれ育ち、そこで膨大な土地を所有していた(樺太開拓団として永住)。
祖父母たちは日本の農業の跡継ぎ制度のため、長男がすべての農地や財産を引き継ぎ、次男や三男は長男の元で働くか、どこかに働きに行かねばならないという宿命を持つ大正時代だった。

でも、戦争によって、ご存知のソ連にすべての土地や建物、財産を没収されてしまい、一部の樺太開拓団は危険を承知で、父と祖母は中国の満州開拓団と合流した。

樺太に残された人々はシベリア抑留として強制労働を強いられた。
もちろん、これらはすべて国際法違反だ。
彼らは戦争が終わった終戦後に樺太全土を奪い取った。
これも、国際法違反の不法占拠。

キーウと同じように捕らえられた日本人を奴隷として扱った。
この当時からソ連や中国はとても危険な侵略国家だった。

オランダもイギリスもドイツも、侵略国家。もちろんアメリカだってインデアンを虐殺して彼らを追い出し、奴隷扱いをしていた。

世界中が狂っていた時代。

しかし、太平洋戦争(第二次世界大戦)勃発と同時に、満州開拓団も虐殺され全滅することとなる。そのため、いまだにcoucouさんの祖父は樺太に眠り、祖母は中国満州の地で眠っている。
現在もお墓がわからない…。

だから、coucouさんの父の故郷はこうして消え去ってしまった。
戦後、日本に引き揚げてきた父は、一切の土地や建物を持とうなどと思わなかったようだ。そんなものあの世に持っていけない、とよく言っていたことを思い出す。

でも、coucouさんは、物欲なのだろうか、執着なのだろうか、自分の土地や建物に飢えていた。
もう、父の時代、戦争の時代とは違う。
いつまでも浮き草のように地に根が付かないという気もあった。
そのため、会社員を選ばずに19歳で独立。事業家、企業家を目指して大きな理想と野望を持って、東京進出を図った。
苦しい時もあったが、理想と夢だけで万進できた時代だった。
主な活動は、東京の中心地、六本木や青山、渋谷や池袋周辺が日々の活動の場だった。
coucouさんの仕事はやがて安定し、飛ぶ鳥を落とす勢いで、社会でも認められ、やがて会社や自分たちの店も次々に出店を始めた。
売り上げも億単位と伸び続け、銀行との取引も、何かあった時のための緊急時の資金体制も確保、土地建物も購入、会社の土地も確保。10年以上かけて1億近い積立金も持つようになった…。

こんな成功の絶頂なのだが、心のバランスを失っていく。

それは良くなればなるほど、不安と孤独の塊ととなる。
夜中に何度も目が覚める。
夜は眠れなくなる。
すると、お決まりのお酒に溺れるようになる。
自分がどこにいるのか、自分の位置がわからなくなる。
とても寂しい…。
とても苦しい…。
毎日が胸を搔きむしりたくなるような息苦しさが続く。

経営者は孤独だ、という先輩がいたが、こんなに恵まれている家族がいるのに、働きさんたちだって頑張っているのに、このままでいいのか、という自問自答の日々。(多くの社員家族を背負う重圧感)

これが若い頃から求めてきた夢と理想だったのだろうか?
これが幸せだと喜べるのだろうか?

coucouさんは樺太の大地ではなく、この大東京という不毛のモンスターの場所を現代の開拓団として、まるで父と同じように耕し続けてきたような気がする。

そう、まったくの競争社会、生きるか死ぬかの世界。

coucouさんはそんな世界など求めていなかったはずなのに、無意識にDNAが求め続けてしまったようだ。
人間の恐ろしい欲望、限りない執着、弱者は殺されてしまう世の中、いや、ビジネスという競争社会。

coucouさんにはまったく似合わない冷たい世界だった。
coucouさんの父や弟は心配してくれて何度も、何度も、もうやめたらどうだ?と問い続けていた。

でもこれだけの大きくなった規模を簡単には止めれない、まさに自転車操業というものなのだろう。(止めたら何もかもが終わってしまうという恐怖心)

coucouさんは、家族も友人たちも何もかも犠牲にして、ここまで来てしまった…。
もう、今更、後戻りも、やりなおし、生きなおしなどできない、できるはずがない。

coucouさんの事業はバブルなど一切関係ない、と突っ張って生きてきた。
止まれない以上、さらに前に走る以外ない。
そして最終的には海外進出にすべてをかけた…。

今度は世界が相手だと…。

しかし、世の中はバブルが崩壊し、信じられないことだが当時の銀行のほとんどが倒産もしくは合併、吸収、縮小となった。
それはバブルを強制的に抑え込もうとするために「総量規制(土地の規制、土地価格の規制)」を時の橋本総理はすすめた(567と同じ人災)。
結果、世の中は転覆してしまった。
本来は自分の会社がだめでも、まわりが良ければ救われるのだが…

coucouさんの取引先、仲間たちのほとんどが全滅し始めた…。
仲間たちは夜逃げ、何人もの自殺、自己破産と次々に消えていく。

だけど、彼らはcoucouさんにそれらを見せ続け、結果、生きる道筋を教えてくれたようだ。
彼らの葬儀まで、みんなをすべて見届けた後、coucouさんは夜逃げをしない、自殺しない、自己破産もしない、馬鹿にされても、笑われても、脅かされても「存在する道」を選んだ…。

それは、自分との闘いだった気がする…。

もう、おわかりでしょう。

こうして、夢破れた…。

(紙面の関係上、書ききれず。いつか、「夢破れて」の要望と機会があればnote記事で紹介予定。でもあまりにも悲惨で暗すぎる…)

coucouさんはすべての資産、財産を取られる前に捨てることにした…。
膨大な借金も捨てた…。

まさに567と同じ人災だといえるが、結果としてこの人災によって「人間の大切なこころを取り戻せた」気がする。
何もなくあのまま海外進出などしていたらcoucouさんの性格からして、この世から消えていたかもしれない。

coucouさんの父は、あの時を振り返り、
「あのままだったら、お前は死んでしまうと思っていた…」
「もう、お前を助けることもできない…」といった。

そして、
「何もいらないんだよ!生きているだけで他に何が望みなんだい!」

「お前が、無事でいきていてくれるだけで何もいらないよ!」

この言葉は、
父のこの世を去るまでに何十回、
何百回とcoucouさんに繰り返し言い続けた口癖だった。

この言葉で、coucouさんの命が守られた気がする…。

あれから約25年ぐらい過ぎただろうか?
coucouさんの壮絶な20歳代から40歳代の青春だ。

今は、何もない。

ビンボーだけれど、何も不安もなく穏やかに楽しみながら生きている。

そう、何もない、という幸せもある。

coucouさんの父が残した言葉「あの世には何も持っていけないんだよ!」とも言い続けていたことを思い出す。

父も、何もかも奪われ、いや捨て去り、coccouさんに何かを託した。

もしかすると、coucouさんの父は、樺太という祖父母の故郷と膨大な土地を幼いころから守り続けてきた。守ろうとした、そしてすべてを取られる前に捨て去った…。
もしかすると、父はcoucouさんが同じ人生を歩んでいたことを感じていたのかもしれない。coucouさんも父と同じ、守ろうとしていた…。

父は笑いながらこんなことも言った…。
「ハハッ、何もなければ何も取られるものはないし、押さえられるものもない。何もない人間こそが強いんだよ…。人間はものを持つと執着し、何も見えなくなる。何もない人間にはそのことが良く見えるんだよ、不幸も幸せもな…」

「良かった、良かった…。何もなくなって」というが、
当時は父の言う、その意味がまるでわからなかった若すぎたcoucouさん。

つい数日前、25年前に会社でニューヨークに出向いた時の、元気な父のレポート(手紙)を弟からもらった。(あの25年前を再び思い出した)

現在、coucouさんはいつの間にか、あの頃の父の歳になっていた…。

今は、そう、何でも感じ、何でも見えるようになってきた。
そう、何もかもがcoucouさんに必要なことで、何もかもが幸せで、これからも幸せだということをわかるようになった。

今は、父や弟の言葉が良く聞こえるようになった気がする。

You can't bring anything to the world!


7600文字の分量となってしまいました。
でもね、ここまで読んでくれて、心から感謝します。
みなさん、ありがとう!

また、あした~







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©NPО japan copyright association 





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