ちょも

企業人事の端くれ。なんちゃって読書感想文note住人。読書感想文と自称コラムなど。文章…

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企業人事の端くれ。なんちゃって読書感想文note住人。読書感想文と自称コラムなど。文章ときのこが好き。最近は展覧会巡りも。

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  • 【読書感想文】まとめ

    読書感想文の集合体。

  • 【展覧会】文化芸術巡りの軌跡

    行った展覧会の備忘。

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「水樹奈々」という女性を11年追いかけ続けて気づいた僕にとっての彼女の存在(21,942文字)

なんだかんだもう一年くらい前に書いた文章がCドライブでその役目を終えようとしていた。当時は一気に書きなぐったもの。ちょくちょく追記していった文章だったけど、結局…

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3年前
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【ライブレポ】SAKANAQUARIUM 2024 “turn”@大阪城ホール(2024.05.28)/サカナクション

2024年5月28日【SAKANAQUARIUM 2024 “turn” @大阪城ホール】に参加してきた。 公演からかなり時間が経ったが、文章自体は割と鮮度があるうちに書いたもの。そのままに…

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4週間前
6

【読書感想文】方舟/夕木春央

これはすごくて、やばい小説だ。 ○前書き 読んだのは少し前。五月初めのゴールデンウィーク。そんなつもりはなかったが、一気読みしてしまった(日を跨いで24時間以内)…

ちょも
2か月前
13

【日記】GW2024後半のあれこれ

上の続きのような記録。 早いもので10連休ももう終わり。今年のGWは自分にとってどんなことが象徴的な連休だったか。あまり深く考えずに簡単に書いていきたい。 まず、思…

ちょも
2か月前
5

【日記】GW2024前半のあれこれ

今年もGWの真っ只中である。 私の今年のGWは4月27日〜5月6日までの10連休。最近はこの手の長期連休も増えたように感じる。 さて、毎回連休前にはあれやこれやとやりたい…

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2か月前
4

【日記】4月の挫折~益体も無い弱さ~

4月になってから、自分でも驚くほどに、そして、情けないほどに、ダメだった。振り返ると、ダメになってひと月が経過しようとしているし、それを跳ね返そうといろいろと試…

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2か月前
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【読書感想文】海辺のカフカ/村上春樹

好きな作家を聞かれて、私はまず彼の名前を口にする。それはおそらく17歳の時に「海辺のカフカ」と出会ったところから始まっている。 私の入り口は「海辺のカフカ」だった…

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3か月前
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【読書感想文】何者/朝井リョウ

朝井リョウ氏は個人的に好きな作家のうちの一人であり、文庫になっているものはほとんど読んでいる。また、単行本も購入することがある程度には彼の作品のファンである。 …

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5か月前
11

【ライブレポ】原始五年巡回公演「喫茶・愛のペガサス」@ロームシアター京都(2024.01.30)/ずっと真夜中でいいのに。

まさに圧巻のパフォーマンスだった。 興奮した、感動した。こんな簡単な言葉では伝えられないような気持ちになった。それはつまり愛であり、エーリッヒ・フロムの言うとこ…

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5か月前
4

【日記】1月に考えたいことをつらつらと。

2024年になった。そして、もう随分と経過している。ような感覚になっている。 ということで、新年の抱負のようなものを書くつもりはないのだが、ぼんやりと今年やりたい、…

ちょも
6か月前
8

【日記】さよなら2023年(4,641字)

2023年大晦日。毎年の如くこのタイトルで記事を書く。 過去のブログ時代から含めるとおそらくもう10年以上、このタイトルで書いている。ここまでくるともうやめられない。…

ちょも
6か月前
4

【日記】今年の漢字2023

2023年ももうすぐ終わり。 昨日仕事納めだったので、今日から年末年始休暇。年始は休暇を取ったりで9日からのスタートなので、結構長めの休暇である。 という書き出しか…

ちょも
6か月前
3

【読書感想文】52ヘルツのクジラたち/町田そのこ

タイトルに惹かれて。本屋大賞受賞作ということもあり、ずっといつか読みたいと思っていて、私にとってその時が来たのが、2023年11月だった。 圧巻。ダラダラと読み進める…

ちょも
8か月前
6

【読書感想文】流浪の月/凪良ゆう

気持ちの良い読後感ではないが、この感じが僕は大好きだ。 久しぶりにそんな作品に出会えた気がする。いつもの如くどのようなタイプの作品か一切知らずに、何かの拍子にデ…

ちょも
11か月前
12

【読書感想文】街とその不確かな壁/村上春樹(4,235文字)

ここ最近(といっても、10年くらい)は、彼の長編小説が出るとその週末に一気に読むことが多かった。というか、そのような読み方をしていた。 ただ、今回は、ゴールデンウ…

ちょも
1年前
14

【映画感想】シン・仮面ライダー

〇前書き 久しぶりに映画を見にいった。新宿ピカデリーで見た「すみっコぐらし」以来だと思う。特に映画が好きなわけでもない自分がなぜこの「シン・仮面ライダー」を見に…

ちょも
1年前
8
「水樹奈々」という女性を11年追いかけ続けて気づいた僕にとっての彼女の存在(21,942文字)

「水樹奈々」という女性を11年追いかけ続けて気づいた僕にとっての彼女の存在(21,942文字)

なんだかんだもう一年くらい前に書いた文章がCドライブでその役目を終えようとしていた。当時は一気に書きなぐったもの。ちょくちょく追記していった文章だったけど、結局面倒になり、途中ですっかり公開することもなく、見ないようにしていた文章。

いや、完結させることができなかった文章。それをこうやって一年ぶりくらいに完結させにやってきた。2万文字と少しの文章なんて誰が好き好んで読むのかわからないけれど、どう

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【ライブレポ】SAKANAQUARIUM 2024 “turn”@大阪城ホール(2024.05.28)/サカナクション

【ライブレポ】SAKANAQUARIUM 2024 “turn”@大阪城ホール(2024.05.28)/サカナクション

2024年5月28日【SAKANAQUARIUM 2024 “turn” @大阪城ホール】に参加してきた。

公演からかなり時間が経ったが、文章自体は割と鮮度があるうちに書いたもの。そのままになりそうだったものをギリギリのうちに引っ張りだしてきた。

サカナクションのライブは2022年武道館以来の2度目。前回もレポ的なものを書いている。

彼らにしても、それ以来のツアーになる。正しく言うと、ツアー

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【読書感想文】方舟/夕木春央

【読書感想文】方舟/夕木春央

これはすごくて、やばい小説だ。

○前書き

読んだのは少し前。五月初めのゴールデンウィーク。そんなつもりはなかったが、一気読みしてしまった(日を跨いで24時間以内)。それくらい引き込まれたすごい小説。思わず感想を書きたくなる物語だ。

最近ミステリー小説を読んでいなかった。いや、そういうわけでもないか。

同じくこのGWに「ハサミ男」を読んだし(これはこれでミステリーらしいミステリーだった)、城

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【日記】GW2024後半のあれこれ

【日記】GW2024後半のあれこれ

上の続きのような記録。

早いもので10連休ももう終わり。今年のGWは自分にとってどんなことが象徴的な連休だったか。あまり深く考えずに簡単に書いていきたい。

まず、思い浮かぶのは、やっぱり家族の大切さ。子どもたち、とくに3歳の息子と二人で過ごす時間が多い連休だった。相変わらずすごく愛おしかった。純粋に全てが可愛い。

ただ、そんな息子に対しても、時に我慢できずにカッとなってしまう自分に反省。そし

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【日記】GW2024前半のあれこれ

【日記】GW2024前半のあれこれ

今年もGWの真っ只中である。

私の今年のGWは4月27日〜5月6日までの10連休。最近はこの手の長期連休も増えたように感じる。

さて、毎回連休前にはあれやこれやとやりたいことをシャボン玉のように思いついては消えてを繰り返すのだが、例に倣い今年もそのような状態である。

ただ、なんとなくそんなことを感じつつも、最近は書くことについて考える機会もあったので、こうして特に狙いもなく立ち上げてみたとい

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【日記】4月の挫折~益体も無い弱さ~

【日記】4月の挫折~益体も無い弱さ~

4月になってから、自分でも驚くほどに、そして、情けないほどに、ダメだった。振り返ると、ダメになってひと月が経過しようとしているし、それを跳ね返そうといろいろと試しては見たが、やっぱりだめだった。今日は、そんなことについてダラダラと書いていきたい。

原因はわかっている。4月に組織が変わったことに起因している。全てはこれだ。いや、もっと言うと、特定の個人との関係性の問題だ。

まがいなりにもマネジャ

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【読書感想文】海辺のカフカ/村上春樹

【読書感想文】海辺のカフカ/村上春樹

好きな作家を聞かれて、私はまず彼の名前を口にする。それはおそらく17歳の時に「海辺のカフカ」と出会ったところから始まっている。

私の入り口は「海辺のカフカ」だった。だからこそ、私にとってはずっと大切な物語だ。今回手に取ったのに特に理由はない。なんとなく読み直したくなったから。彼の小説の多くを何度か読み直している。「海辺のカフカ」も3度目だ。

前回は大学生の時であり、それはもう10年以上も前のこ

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【読書感想文】何者/朝井リョウ

【読書感想文】何者/朝井リョウ

朝井リョウ氏は個人的に好きな作家のうちの一人であり、文庫になっているものはほとんど読んでいる。また、単行本も購入することがある程度には彼の作品のファンである。

ただ、いくつか読んでいない作品があって、その一つがこの「何者」である。

なぜ、読んでいなかったのか。その理由こそが、この物語のテーマに重なってきてそうなのだが、怖かったのだ。この物語は、僕にグサグサと容赦なくナイフを刺してくる。それがわ

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【ライブレポ】原始五年巡回公演「喫茶・愛のペガサス」@ロームシアター京都(2024.01.30)/ずっと真夜中でいいのに。

【ライブレポ】原始五年巡回公演「喫茶・愛のペガサス」@ロームシアター京都(2024.01.30)/ずっと真夜中でいいのに。

まさに圧巻のパフォーマンスだった。

興奮した、感動した。こんな簡単な言葉では伝えられないような気持ちになった。それはつまり愛であり、エーリッヒ・フロムの言うところの「愛するということ」なのかもしれない。

本来は、2023.12.14に開店されるはずだった京都公演は、ACAね氏の体調不良により中止に。ただ奇跡的に振替公演が行われ、それが2024.01.30だったわけだ。今日は、この振替公演の模様

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【日記】1月に考えたいことをつらつらと。

【日記】1月に考えたいことをつらつらと。

2024年になった。そして、もう随分と経過している。ような感覚になっている。

ということで、新年の抱負のようなものを書くつもりはないのだが、ぼんやりと今年やりたい、というか、今やりたいと思っているようなことを書いていきながら、その輪郭が少しでも明確なものになっていけばよいなと思いながら書くことを今日の記事の目的とする。

まずは、直近のイベント系。1月末にずっと真夜中でいいのに。のライブがある。

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【日記】さよなら2023年(4,641字)

【日記】さよなら2023年(4,641字)

2023年大晦日。毎年の如くこのタイトルで記事を書く。

過去のブログ時代から含めるとおそらくもう10年以上、このタイトルで書いている。ここまでくるともうやめられない。意地だ。コンコルド効果はこのケースには当てはまらないだろうから維持しても良いだろう。

ということで、この時くらいしか読み返さない昨年の記事を読んでみた。

どうやら、昨年は自分にとってはイマイチな一年だったようだ。それは前回のエン

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【日記】今年の漢字2023

【日記】今年の漢字2023

2023年ももうすぐ終わり。

昨日仕事納めだったので、今日から年末年始休暇。年始は休暇を取ったりで9日からのスタートなので、結構長めの休暇である。

という書き出しから始めると、今年の振り返りをしてしまいそうになるので、それはまた別で書くとして、今回は今年の漢字について。

毎年書いているような気がするので今年も。と思って調べたら、今年で3回目らしい。

振り返ってみると、一昨年は「常」、昨年は

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【読書感想文】52ヘルツのクジラたち/町田そのこ

【読書感想文】52ヘルツのクジラたち/町田そのこ

タイトルに惹かれて。本屋大賞受賞作ということもあり、ずっといつか読みたいと思っていて、私にとってその時が来たのが、2023年11月だった。

圧巻。ダラダラと読み進める小説もある中、本作は一気読みに近いペースで読み終えた。

読了場所は、近所のホーリーズカフェ。ちょうどベビーカーに乗せた息子が気持ちよさそうに眠っている時だった。

物語の終盤、そんな息子の顔を見てかどうかはわからないが、新しくでき

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【読書感想文】流浪の月/凪良ゆう

【読書感想文】流浪の月/凪良ゆう

気持ちの良い読後感ではないが、この感じが僕は大好きだ。

久しぶりにそんな作品に出会えた気がする。いつもの如くどのようなタイプの作品か一切知らずに、何かの拍子にデジタルデータで購入していた本書を手に取った8月。

文と更紗、そして梨花の物語。あまりにも悲しい。ただ悲しいというのは僕の欺瞞であって、当人たちにはただの迷惑でしかないだろう.それがわかっていてもなお、僕はそれすら含めて悲しいと感じている

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【読書感想文】街とその不確かな壁/村上春樹(4,235文字)

【読書感想文】街とその不確かな壁/村上春樹(4,235文字)

ここ最近(といっても、10年くらい)は、彼の長編小説が出るとその週末に一気に読むことが多かった。というか、そのような読み方をしていた。

ただ、今回は、ゴールデンウィークに読み始めた後、まとまった時間を確保して読むことはせずに、週末に少しずつ読み進め、7/9(日)夕方ごろ、近くの喫茶店で読み終えた。

達成感と安心感。読み終えた後の率直でシンプルな感想。こう言っては何だが何も起きない。ただただ個人

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【映画感想】シン・仮面ライダー

【映画感想】シン・仮面ライダー

〇前書き

久しぶりに映画を見にいった。新宿ピカデリーで見た「すみっコぐらし」以来だと思う。特に映画が好きなわけでもない自分がなぜこの「シン・仮面ライダー」を見にいったのか。そのあたりを序章としたい。

理由があるとすれば、それはTikTokの広告だ。それ以外の理由は見つけることができない。この広告が私の厨二心を存分に掴んで離さなかったのである。

ショート動画の広告としては、個人的には完璧だった

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