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アーティスト/田舎暮らしの日々

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アーティストが田舎で過ごす日々をnoteに綴ります。 アーティスト/演出家/メダカとウーパールーパー飼い/田舎暮し 紅茶と宝塚歌劇、ピンク色と紫色が好きな人間
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#循環

私はやっぱり寂しがりやだから、早く皆に来てほしい

私はやっぱり寂しがりやだから、早く皆に来てほしい

最近は朝、家の前の畑や庭を黙々と草刈りをしている。
以前勤めていた会社を退職後、それが私の仕事になったのだが、毎日少しづつ草刈りを続けていくと、色んな人と出会う。朝、家の前を通る軽トラ、夕方犬の散歩をするおばちゃん。

私の住む集落は農村地帯である為、朝は比較的軽トラがよく走る。土曜日に家の前の畑に生える雑草を一気に刈った。それ以来、畑の前を走る軽トラのスピードが妙に遅くなることが多くなった。皆、

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べったりと世界に触れる

べったりと世界に触れる

お盆期間中に大雨の日が続いた。
前からしばらく雨の日が続く、と言われていた為、雑草抜きなど出来る事は前日までに終わらせていた。せっかくのお盆期間なのだから、家でゆっくり雨読の日々を楽しもうと考えたのだ。

バケツをひっくり返したような雨が降り続く中で、雨漏りなどが起こっていないか?家主さんの会社の人が様子を見に来てくれた。私は台風も大雨も古民家では初めて経験する事なので、雨漏りの心配をする事に初め

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小松菜を頂く

小松菜を頂く

隣に住んでいるおばあちゃんから、いつも沢山野菜をもらう。夏場はナスやゴーヤを頂いたが、今回は小松菜だった。

「小松菜が大きなってん」と言いながら、私に渡す分の小松菜を2〜3束収穫する。遠くから見てても、かなり大きな小松菜で、2束手に持っているおばあちゃんの姿を見ただけで、すごい量に思えた。

小松菜は塩を揉み込んで、一夜漬けにすると良いとおばあちゃんから伺い、早速小松菜を水で洗い、調理するために

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我が家に作品がやって来た

我が家に作品がやって来た

夏以降、生活がガラリと変化したが、暑さが徐々に和らいでいくと共に、生活リズムにも馴染んできた。
朝はだいたい早めに起きて庭作業を行うか、のんびり起きてそのまま会社に出勤するかのどちらかだが、会社は歩いて15分以内にある場所なので、晴れた日はのんびり自転車や徒歩で会社に向かう。農作物やそれらの加工品、動物のお世話と秋の繫忙期ともなればやる事は沢山ある。とは言え、心穏やかに1つづつ作業がこなされていく

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2021年岐阜の旅

2021年岐阜の旅

暑い日が続く。
それに加えて最近はアブやハチに出くわす事が多く、日々の農作業は一般的に想像される田舎の開放感とはほど遠い緊張感がある。

今日もまた畑の中で蜂の巣が見付かり、一緒に作業をしていた人が蜂の巣を撤去する作業をした。小さい蜂の巣だったようで、虫取り網の中に入れて、ハチが出てこないようにぐるぐる網を回しながら畑から離れた場所に移動させる。

8の字を描きながら速いスピードで網をぐるぐると回

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連休中日。集落のおばあちゃんと喋る。

連休中日。集落のおばあちゃんと喋る。

4連休の中日。梅雨も明けて真っ青な青空が窓の景色いっぱいに広がる。

その景色から夏が始まる感覚を感じながら、ダージリンの夏摘みを飲む。ハッキリとした味わいと後に続いていく香りが、夏に実る果実や野菜を連想させる。先週頂いたお土産のクッキーをお供に紅茶を飲んで、目の前に広がる青空をただ見つめる。

夏だ!夏だ!夏だ!

気持ちがワクワクする。このワクワク感を燃料に今年は何が出来るだろうか?丁度去年の

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美術館を巡り、人と会う。

美術館を巡り、人と会う。

朝6時、丁度日が昇り始めた頃に私は家を出た。
駅へ向かう途中、いつも縁側から外の景色を見ているおじいちゃんも今日はまだいない。

朝早くに私は電車に乗って、東京方面へと向かった。新幹線に乗ったのは6月に弾丸で名古屋に行った時ぶり。10時に現地に到着する予定だった為、自ずと朝の出発は早くなったのだ。新幹線に乗り込む前に、朝ごはんと水を購入する。
とは言え、やはり遠出はいつもワクワクするもので、私の場

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トマトはどうして赤くなるのか

トマトはどうして赤くなるのか

7月に入り、暑い日が増えてきた。
例年よりも早い梅雨入りからしばらく雨が降る日が続いている。

雨が降ると、大体野菜も雑草も元気に背を伸ばしていく。そんな中でついに5月頃に苗を植えたトマトの実を収穫することが出来た。先週第一号であるトマトを収穫した後、沢山赤い実が出来てきた。

トマトを収穫するのは小学校2年生の時の夏休みの宿題でトマトを育てた時以来だ。あれから約20年。野菜の中ではあまり好んで食

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サクランボとの一期一会

サクランボとの一期一会

在宅勤務中も、家の周りは緑が豊かなせいか、休憩時間は思う存分リフレッシュすることが出来た。
ただ縁側で緑を見つめる事もあれば、畳でたれぱんだのように少しうたた寝をする事もある。特に、庭にあるサクランボの木になっているサクランボを取る時には、童心に帰ったような気持ちになり、とても楽しい。

今週は梅雨が近いのか、一日雨が降る日があった。雨の日は基本的に家で過ごす事が多く、ただ雨が降り続ける様子を縁側

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私は鳥とキスをする

私は鳥とキスをする

4月から会社員として街中に毎日出勤する日々が続いている。そんな中、急遽今日から在宅勤務となった。

元々在宅勤務を希望して入社した会社であったが、半年ほどは出社するという事で合意していた為、少々突然の事に戸惑い、午前中はずっとソワソワしていた。
将来的に在宅勤務に移るにあたって、ゆくゆく準備しようと思っていた事が急に押し寄せる。椅子がない、照明が暗い、窓を見れば、緑。あまりにも世界観が違いすぎる。

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新生活から1ヵ月、「感じる事」を思い出すGW。

新生活から1ヵ月、「感じる事」を思い出すGW。

4月の下旬、家族や知人、色んな人から「会社はどう?」「新生活は慣れた?」と聞かれる。また、会社では入社して1ヵ月の振り返りのような時間もあった。
私は至って幸せであった。新居も特別困った事などは発生せず着々と環境に定着し、居心地の良さを構築していっている。仕事も特別嫌な事やしんどい事はあまりない。強いて言うなら、最寄駅から新居までの帰り道が暗くて怖い、それぐらいだ。

ただ幸せ、それ以上でもそれ以

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贈り物をもらう

贈り物をもらう

土曜日、ゆったりと朝ごはんの準備を行っていると、宅急便が届いた。

大学院の同級生二人から、それぞれ就職祝いとギフトが送られてきたのだ。

就職祝いとして頂いたサラダの本とお塩。きっと私が一人暮らしを始めた事や、畑で野菜を育てようとしている事を思って、プレゼントしてくれたのだろう。少しづつ料理を作り始めた私であったが、何故かまだ塩を持っていなかった事に前の日の晩に気付いた事を知っていたかのようなプ

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雨読の土曜日、料理の楽しみを知る

雨読の土曜日、料理の楽しみを知る

この土日は特に予定もなかった。どこかに出掛ける気分でもなかった為、土日で畑作業を進めようと考えていた。金曜日、会社でお昼ご飯を食べていると、同期の子から「明日は一日雨だって」と言われた。

最初は雨なら畑作業が出来ないではないか、と感じてしまった。しかし、私は自然に抗うことは出来ても、支配することは出来ない。大人しく土曜日は晴耕雨読を実践しようと考えた。

土曜日、朝から近所に住む知り合いに車を出

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アイスをどうやって購入するのか問題。都市と田舎の生活について考える。

アイスをどうやって購入するのか問題。都市と田舎の生活について考える。

会社に就職し、平日は毎日会社に行っている。かと言って土日は家でゆっくりしている訳でもない。むしろ狂ったかのように外へ出掛けては遊んでいる。

昨年はほとんどを家で過ごし、とてもお家ライフを満喫した年だった。そのせいか体力はかなり落ちて、少し外に出ただけでもその日はぐっすり寝てしまうほどだった。
そんな感覚なので、外へ出掛けては次の日は休み、また出掛けては次の日は休む、というルーティーンが自ずと出来

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