にしはる

アーティスト/スリランカ在住/メダカとウーパールーパー飼い

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マガジン

  • スリランカの日々

    スリランカで過ごす日々を実直に更新していきます

  • アーティスト/田舎暮らしの日々

    アーティストが田舎で過ごす日々をnoteに綴ります。 アーティスト/演出家/メダカとウーパールーパー飼い/田舎暮し 紅茶と宝塚歌劇、ピンク色と紫色が好きな人間

  • キラキラ世界のできごと

    キラキラ世界→田舎暮らし→キラキラ世界と住む場所を転々とするアーティストの日常です。

  • 滞在制作 @埼玉

    埼玉県熊谷市での滞在制作時に執筆した記事です。

  • マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)

    MAWで執筆したnoteをまとめています。滞在場所は南伊豆。

最近の記事

シンハラタミル正月を振り返る

スリランカは日本と異なり4月の中旬にお正月を迎える。もちろん1月1日もお正月としてお祝いするのだが、正式なお正月は4月らしい。そのせいもあって、4月は妙にイベントも多く、職場の生徒もソワソワしている。 今年は4月13~14日の日程で、占星術に基づいて年が明ける時間とかご飯を食べる時間だとか、仕事を始める時間だとかが決まっていたりする。ちなみに決まっているのは時間だけでなく方角やその時に着る服の色まである。今年の服の色は青だったのか、14日は青色を着ている人が多かった。 今

    • 社会関与は全ての人の欲求である

      はじめに私は海外で生活していることもあり、頭の中の片隅に「言語が思考を形作る」という考えが常に横たわっている。だからこそ、私が詩を書く時には何語で発して何語で考えるのかを最初に考えてから書くようになった。すると、今まで見ていた本や人の言葉が面白く思えてきた。大学時代の恩師である中脇さんもその一人だった。 中脇さんは大阪芸術大学を卒業後、伊丹市で公務員として地域に関わるイベントを企画運営した後、ファシリテーターとして独立。ここ最近は自分のやってることをアートとして見るために

      • 年末のお買い物

        スリランカのテーギ(贈り物)文化 スリランカには実に様々な贈り物文化がある。例えば、誰かのお家にお呼ばれした時は何でもいいから(本当になんでもいい)手土産を持っていかなくてはいけない、どこか旅行に行ったらお土産を買ってこなきゃいけない(しかし、物は何でもいいらしく、持って来ることが重要だそう)など、まぁ色々な場面において贈り物・お土産を渡す文化がある。 そんな贈り物文化はシンハラタミル正月にも存在していたようで、お正月にはテーギ(贈り物)として洋服を渡す文化があるそうだ。

        • 今日より明日の方が良い

          スリランカには「අදට වැඩිය හෙට හොඳයි」(今日よりも明日の方がいい・良くなる)という言葉がある。私はその言葉を日本でシンハラ語を学んでいる時に知った。 当時は自分が知っているシンハラ語の言葉なんてたかが知れていて、それでもシンハラ文字を使ったシャツをどうしても作りたくて、胸元に「අදට වැඩිය හෙට හොඳයි」と書いたシャツを作った。 このシャツの裏面にはスリランカを漢字で書いたものを印刷して、現地に行った時にちょっとでもスリランカの人に反応してもら

        シンハラタミル正月を振り返る

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        記事

          ちょっと悪いぐらいが、ちょうどいい

          今の家でホームステイを始めて早4か月。今の生活にお互い慣れてきたからなのか、それぞれが良くも悪くも遠慮がなくなってくるような時期なのかもしれない。 前回、ホームステイ先で水筒がなくなった事件から(水筒は見つかった)私たちの共有という概念は常に水のように揺れ動いている。 普通、ホームステイだと家のルールとかをしっかり決めたりするのだろうけど、ここまであまりそういう取り決めもなく来ている。私自身は全てを白黒でハッキリさせてしまおうとすると、自分が生活がしずらくなる気がしてグレ

          ちょっと悪いぐらいが、ちょうどいい

          小さな反抗

          スリランカの職場で仕事を始めて早3か月。 最近は一緒に仕事を進めている同僚が連れてくる子どもが鬱陶しく思えてきた。 彼女の子どもは5歳の男の子。最初こそ、見慣れない外国人に対して同僚の後ろからジッと観察されるだけであった。しかし、最近は「ハロー」と挨拶されたり、帰り際に「バーイ」と言われるようになったりと、少しずつ会話をするようになっていた。 しかし、最近はそのような慣れもあってか、遊んで欲しい・かまって欲しい時の当たりが強くなっている。例えば、私のカバンをドライバーで傷付

          小さな反抗

          スリランカでホロスコープを見てもらう

          スリランカのホロスコープはインドのヴェーダ占星術が由来のもので、古くからスリランカで根付いてきた学問・占いである。スリランカでは、お正月の日や結婚相手、子どもが生まれた時の名付けを占星術を使って決めるようで、現地の人々の生活に馴染んでいるそうだ。 私が最初にホロスコープについて知ったのはシンハラ語の先生からだった。授業中にひょんなことからスリランカの恋愛話についての話題になり、そこから現地の人は結婚相手をホロスコープで決めると知った。そんな面白いことあるのか!と思った私はス

          スリランカでホロスコープを見てもらう

          自分の「好き」を再確認する

          前回、自分の繊細さはスリランカにいても忘れられないことを痛感した私は何かしらの形でそれを生かさねばと考えていた。 そこで、よくPodcastやオンラインの勉強会でも話す友人に自分の繊細さを生かすために、ラップをやってみようかと思っている話をした。すると、彼女は「たぶんラップじゃなくて詩じゃないかな?」と言った。 彼女のその言葉は、私のとってクリティカルヒット級のものだった。というのも、ラップをやること自体は発想としては悪くないのだが、少し思考が飛躍し過ぎている。その為、ぶ

          自分の「好き」を再確認する

          ホームステイ先で水筒がなくなる

          日本から送ってもらった荷物を持って家に帰って来た私は大変上機嫌であった。日本の慣れ親しんだラーメン、そうめん、そば、他にも色んな日本製品が詰め込まれた荷物は、届くだけでも嬉しいものだ。(おかげで税関で5000ルピーぐらい取られたけど) 家に帰って、食品類は早速キッチンの自分の棚に片付ける。私はホームステイという形で自分の寝室、トイレとシャワー室以外はホストファミリーと共用なので、キッチンも同じ場所を使っている。その為、自分の棚もキッチンの棚の一部を自分の食品置き場として使わ

          ホームステイ先で水筒がなくなる

          ダーサヤにお呼ばれする

          「今度の土曜日、うちでダーサヤがあるから来てね」と以前一緒にピアスを開けに行ったビューティーミスからお誘いがあった。 ダーサヤとは、スリランカにおける仏教行事の1つで自宅にお坊さん(ハームドゥルウォー)を招き、ご飯などをお布施する日のこと。 お坊さんにお布施するのはご飯だけでなく、果物、文房具、薬(パナドール)、洗濯用洗剤等もお坊さんに渡す。その時に、お坊さんのちょっとした話もあり、時々お経みたいなものを一緒に唱える。 こんな感じでお坊さんが白い布が掛かってる椅子に座っ

          ダーサヤにお呼ばれする

          スリランカらしさ、日本らしさ

          スリランカらしさって何だろうって最近よく考える。スリランカと言えば、人が優しくて、ホロスコープがあって、時間感覚はちょっと曖昧で、紅茶とアーユルヴェーダがあって…みたいなイメージがある。 しかし、最近そういう自分が持っていたスリランカらしさに疑問を持つようになってきた。というのも私の周囲には、わりとリベラル寄りの人が多いせいもあるだろう。 例えば、職場に有名な政治家が来た時、皆その人を見に教室の外に出て行った。しかし、一緒に働く講師の1人が「私は政治とか好きじゃないから、

          スリランカらしさ、日本らしさ

          仲の良い同僚が職場で泣いた話

          基本的に授業の予定がない日は、色んな教室をうろうろしている。今日はそんな感じで、自分の作業をしつつ、他の講師の先生とお話ししたり、隣の教室に遊びに行ったりしていた。 その中でも、隣の教室にいるミスは私と年齢が近いこともあり、一緒にお昼ご飯を食べたりして、本当に良くしてもらっている。今日もいつものように、彼女の教室に行くと、ちょっと授業とは違う雰囲気で、少し忙しない様子だった。彼女曰く、すぐに作らなきゃいけないチラシのデザインがあるらしく、ディモと彼女の二人掛かりでやっていた

          仲の良い同僚が職場で泣いた話

          春の色香を感じる

          3月も半ばに差し掛かり、巷では卒業式とか、引っ越しとか、春らしいイベントが発生している。スリランカは特に学校関係のイベントもなく、桜が咲く訳でもなく、いつも通りの暑い日々が続いている。強いて言うなら、その暑さが今の時期が一番ピークらしく、毎晩汗だくになりながら寝ているのが、それらしい変化だろうか。 最近聞いているNHKのラジオ英会話では、別れが寂しい話や告白する勇気のない男の子と女の子の恋愛模様が話題として多く登場する。しかも、その話をシェイクスピアや少し深い言葉で締めるも

          春の色香を感じる

          どこにいても、何をしてても、忘れちゃいけないこと

          最近、鬱々とした感覚が続いていた。原因は色々あると思うけど、私は色々考えたり気分が落ち込むと、すぐに布団の中に引き籠ってしまうタイプだ。だからこそ布団の中に引き籠る→リフレッシュしない→また引き籠る、という負のループになっていた気がする。流石にこれは良くないよなと思い始め、週2~3回行ってたジムに久しぶりに行く。 ストレスの解消には運動が良い、というのは本当にその通りだ。特にコンピューター関係の仕事になると、ひたすら机の上での作業になるので身体的な体験や経験がないまま、悶々

          どこにいても、何をしてても、忘れちゃいけないこと

          ビアードパパの前で泣く

          昔から涙もろいかと言われると、別にそうでもないと思っているのだが、過去に色んな場所で色んな状況で盛大に泣いてきた過去がある。 埼玉のラーメン屋さんに行って初対面のおばちゃんと一緒に号泣したり 南伊豆で急に当日泊まるホテルが無くなって泣きながら道を歩いたり 他にも今の家に初めて行った時にゴマドレ見て泣いたり、まぁ本当に私と言う人間には涙が尽きない。 しかし、スリランカに来てからと言うものの、日本にいた頃よりも涙もろさが2~3倍ぐらい増し増しになった気がする。それぐらい、ふ

          ビアードパパの前で泣く

          「いらっしゃいませ」が言えなくなる

          私の本拠地はICTTクラスなのだが、講師の先生と年齢が近いことや、教えている内容がデザイン系なこともあり、隣のグラフィックデザインクラスにもよく顔を出す。 そのクラスにいるディモ(日本でいうTA)は日本が好きなのか、よく暇な時にはアニメを見ていたりすることもあり、たまに日本の話をするような仲だ。 そんな彼が今日は私の顔を見るなり「いらっしゃさー」と言った。ああ、いらっしゃいませって言いたかったんだろうなと思って、私もいらっしゃいませ、と言った。しかし、自分の声から出てきたの

          「いらっしゃいませ」が言えなくなる