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#毎日note

古代ギリシャ。その地で生きて暮らしていた一人の女性。

古代ギリシャ。その地で生きて暮らしていた一人の女性。

港を見下ろす小高い丘の上に、その女性は立っていた。港を見下ろし、何をするでもなく今日も一日が過ぎた。「今日も帰って来なかった……」明るい日差しと乾燥した土地。サンダルを履いた足は土埃にまみれていた。その女性は毎日その場所で誰かが帰るのを待っていた。身なりをかまわない、痩せた女。身に付けている服は汚れて傷んでおり、髪も乱れていた。元は美しい金髪だったようだが、今は見る影もない蓬髪。どうもその女は気が

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大昔、パリの蚤の市で買った1個のグラス、不思議な巡り合わせで再びみけ子の手に⁉️その②

大昔、パリの蚤の市で買った1個のグラス、不思議な巡り合わせで再びみけ子の手に⁉️その②

前回の話その①はこちら↓

骨董古道具屋さんA店主とダンナとの会話
県内のある骨董古道具屋さん(A店)を訪ねたみけ子夫婦。そして可愛らしい小さなグラスを見つけた。何となく見覚えがある感じのするグラス。そして一緒に店内に居たダンナと、お店のオーナーが世間話をしていたのが耳に入って来た。品物の仕入れに関しての話らしかった。

なんでもA店オーナーの話ではつい最近、県内のあるアンティークショップの廃業に

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大昔、パリの蚤の市で買った1個のグラス、不思議な巡り合わせで再びみけ子の手に⁉️その③

大昔、パリの蚤の市で買った1個のグラス、不思議な巡り合わせで再びみけ子の手に⁉️その③

前回までの話はこちら↓

グラスを販売していたA店が品物を引き取りに行った場所はS市

みけ子の友だち@@さんがお店をたたんで戻ったご実家もS市

見覚えのある小さなグラスも引き取った商品の一つであったこと

この事実がみけ子の中で一つにつながり、確信になった。

この小さなグラス、みけ子が35年前にパリの蚤の市で一目惚れして買ったグラスだ‼️
そしてそのグラスは、友人の@@さんにプレゼントしたも

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サラティガ、月

サラティガ、月



INDONESIA

 昨年の暮れから今年にかけて、わたしはここインドネシア、首都ジャカルタの高層ホテルの一室で、ただ茫然と日を送り続けていた

その小さな旅はもちろん、誰に命じられたわけでもなく、自分の意志で年末年始の休暇を過ごすために、航空券と中央ジャカルタのデザイナーズホテルを押さえておいたのだ

 だが、結局、いったい何をしに、あるいは何を観に来たのかが自分でもわからないままだった

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【#シロクマ文芸部】金輪際走らねぇ

【#シロクマ文芸部】金輪際走らねぇ

走らない、と決めたからには絶対に走らない。
男はちょっと意地悪な気持ちになったんですね。

きっかけは、手にしていた湯飲みでした。

おどけて走った拍子に中の般若湯がこぼれたもんで、おかみさんが

「もったいない!今日の分はこれきりなのに!」

と叫んだんです。

仕事が終わって長屋のみんなと他愛もない話を楽しんでいる最中にそんなこと言われたもんだから、男はヘソを曲げちまってね。

「俺は金輪際走

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普通の基準は人それぞれ/自分基準が普通だと思うと上手く行かない

普通の基準は人それぞれ/自分基準が普通だと思うと上手く行かない

普通の基準は人それぞれ/自分基準が普通だと思うと上手く行かないと思うのよね。自分の普通、自分の基準は人それぞれなんだな。それを「普通はさぁ」とかやっちゃうと誤解や齟齬が生じる。

昔、ハリウッド映画に「普通の人々」とか言う映画があった。もうだいぶ昔だったと思う。

レッドフォードが監督主演した映画じゃなかったかな?

昔も今もあんまりドラマとか映画とかのフィクションに興味が薄い方なんで自分は見てな

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