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仕事

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仕事にかんする話です
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#英語がすき

リチウムの疲労

リチウムの疲労

普通の学校とはどこのことだろうか。

いちおう「普通科」という名前のコースはある。ほかにも定時制とか通信制、商業科に高専など…

私はいろいろなコースのいろいろな生徒に英語を教えている。ものすごく難しい話をすることもあるし、かんたんなクイズを出すだけの日もある。

お気に入りは、「この曲の1番に有名なブランド名が出てくるから、それがどれなのか当てよう」というクイズだ。

生徒よりも、その親たちが「

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努力の前提

努力の前提

努力が実を結ぶためには、まず再現性の高いことにチャレンジしている、という前提が必要だと思う。

私はいろんな職場で「PDCAサイクル」という言葉を聞いてきた。さいしょに聞いたのは、ITパスポートという資格を取るための試験だった。

PDCAサイクルとは、かんたんにいうと「やってみて、観察して、またやってみる」という動きのことだ。

会社でも聞いた。教育実習でも聞いた。今も聞く。
サラリーマンも教師

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あと「なに力」をつければ社会で安心できますか

あと「なに力」をつければ社会で安心できますか

なんかの記事に「営業力」という言葉を見つけた。

おしゃべりのうまさのことだろうか?

なんとなく「交渉力」という言葉の言い換えかと思ったが、たぶんそうではないだろう。

きっとアンミカの通販みたいなふるまいのことだと思う。

教員免許を取る過程のなかで、「担任力」という言葉も耳にした。教授もそう言ったし、本にもそう書いてある。

私はその意味が、いまだにわからない。

たしか、ほかには「傾聴力」

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集団行動のうまさと優秀さをごっちゃにして測ることに残酷さを感じる

集団行動のうまさと優秀さをごっちゃにして測ることに残酷さを感じる

再テストの採点が終わった。

その結果を科目のリーダーに提出したところ、お互いに空気を読み合うことになった。

再テストを受けた生徒は、限りなく留年に近いギリギリの成績を持っていた。そこで、「授業態度がよかった」という理由によって、なんとか進級できるくらいの成績に調整したのだ。

これがズルなのかそうでないのか、私にはわからない。彼は実際にそこそこいい態度で、積極的に授業を受けていた。テストの点数

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板の上の青春

板の上の青春

スケートボードにハマっている。

去年の12月になんとなく始めた趣味だ。歳をとると、運動の趣味を持ちたくなる。できればバスケットボールをしたかったのだけれど、私は指のうちひとつが傷ついていて、バスケができない。

スケボーならできるかも、と思い、いざやってみるとすぐに夢中になった。

🏖️

スケボーのいいところは、勝ち負けがないことだ。

互いに教え合い、励まし合い、褒め合い、写真や動画を撮り

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頭のよさとは自分や人を守る力で、頭の悪さとは自分や人を責める力だと。

頭のよさとは自分や人を守る力で、頭の悪さとは自分や人を責める力だと。

このところ、いろんな大人や少年少女から「私は頭が悪いので」という意味のことを聞く。

それは謙遜というより、ちょっとした諦めのようだ。

今日は、ある学校で授業をした。教室のうち半分の生徒が熱心に私の話を聞き、あとの半分の生徒は談笑するか、眠っていた。

生徒たちは、ちょうど教室の前のほうと後ろのほうでそれらのグループに分かれていた。ほんらいの席順ではないが、私は生徒にとって快適なポジションならべ

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