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好きな記事、好きな小説、好きな文体

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個人的に好きな記事や小説や文体。個人的に注目している書き手、活動。
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#食

私の10年を肯定してくれた一皿のこと

私の10年を肯定してくれた一皿のこと

つい先日。私はとうとう、人生初・ミシュランデビューを果たした。個人的な節目として、意を決して予約したのだ。

お店は新潟県村上市の「割烹 新多久」さん。予約してからの3か月間、それはもうそわそわしっぱなし。

「30歳までに恵比寿の某ミシュラン店にデートで行けたらイイ女」という定説(?)とはかけ離れているけれど、私には理想のミシュラン・デビュー様式があった。

自分の稼いだお金で、ひとりで、カウン

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サイゼリヤの次に行くべきイタリアン

サイゼリヤの次に行くべきイタリアン

この店については、前にも書いた。
しかし、まだ言いたいことがある。

「サイゼリヤを"ちゃんとしたレストラン"として評価しているならば、このレストランにも感動するはずだ」という確信がある。

順を追って述べるには、何年か遡らなくてはならない。
今でこそ、インターネット上では「俺たちのサイゼ」のようにもてはやされている趣があるサイゼリヤだが、かつてはそうではなかった。
いきなりインターネット老害みた

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「あー、これを食べるときが一番幸せ」

「あー、これを食べるときが一番幸せ」

今一番好きな食べ物を聞かれたら、たまご焼きと答える。
それも卵2つに醤油だけで味を付け、少し多いかなと思うくらいの油を熱したところへジュッと一気に入れたら箸で大きく混ぜて、なんとなく形作っただけの適当なのが一番で、自分にとっておいしければそれでいいもの、それが好きな食べ物かなと思う。

これまで直に接した中で最も尊敬する料理人の1人に、料理屋での修行を一度も経験せず、本からの知識と自ら歩いて得た体

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今度は鹿の「脳みそ」を食べてみた

今度は鹿の「脳みそ」を食べてみた

さて、前の記事で「鹿の解体」を体験した私ですが

今度は鹿の「脳みそ」を調理して食べました。

前回の記事で、鹿の解体体験がきっかけで「鹿肉の流通」をテーマに卒論を書いたと触れましたが、その調査中に鹿の脳みそをいただきまして。そのときのお話しです。

※この記事には脳みその画像が出てきます!苦手な方はご注意ください※

1.鹿の脳みそをもらっちゃった!卒業論文の最後の調査先にて。猟師さんに「シカの

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京都を暮らすように旅した7日間~1日目~(旅のはじまり、四条・五条界隈編)

京都を暮らすように旅した7日間~1日目~(旅のはじまり、四条・五条界隈編)

「35歳までにお互い独身だったら一緒に暮らそう」と約束している女友達が、仕事の都合でまもなく日本を発つ。彼女(以下、T女史と呼ぶ)はこの先数年日本に帰国ができない。出国前に思い出の地を巡っておこうということで、学生時代を共にした京都で7日間を一緒に過ごした。

旅の前から分かりきっていたことだが、本当に素晴らしい7日間となった。この先の人生で、ことあるごとに記憶から取り出しては「最高だった」と慈し

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チョウザメを食した。

チョウザメを食した。

突然ですがチョウザメって、食べたことありますか…?

あの、キャビアのチョウザメ。
キャビアの話じゃなくて、チョウザメの肉の方、食べたことありますか?

私は3ヶ月ほど前に初めて食べました。

きっかけはFacebookで見かけたあるクラウドファンディング

クラファンの詳細は以下をご覧いただければと思います。
※既に募集は終わっています。

私を突き動かすものの1つは好奇心。

ビビッときて、デ

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