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詩とエッセイ

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ぽえまーよはんのひとりごと。
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#verse

紙袋

紙袋

木曜夜の零時少し前
凍てつく夜も温かく
下り電車の賑わいは
健やかなる無法地帯

幽霊の様な境界線を
何でもない風に跨ぐ
通路という概念など
誰も覚えてはいない

ど真ん中に置かれた
高級百貨店の紙袋は
その威厳も虚しく、
なんてことでもなく

夢現の主人よろしく
やけに堂々とした姿
それこそ実に本来の
私だとでも言う様に

昼のいきぐるしさが
存在すら不確かな夜
ただそこに在るのは
星と空と少し

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星の灯。

星の灯。

あなたがみて
美しいと思ったことを
しんじてね

あこがれた先に
裏切りと出あうかもしれない
でも
全部ほんとだよ
全部ほんとうなんだよ

うそだとしって
信じるとき
それは
期待かもしれないし
保身かもしれないし
ただの意地かもしれない

まとめて全て受け入れたい
そんなのは、
結局やっぱり綺麗事か。

耳をふさいで逃げちゃえ
きらいになるくらいなら

わたしの心は
まっすぐなの、
これまでだっ

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尊い日。

尊い日。

長い一日だった。

他人の人生には目もくれず
ただ、人に無関心というわけではなく

そういう人間になれたらと
それが第一線を生きることだと

それでも
好きが交錯して
好きに振り回されて

憧れが本物になりそうで
怖くて
利き難いブレーキを必死にかけたり
閉じて閉じて、何でもないふりをしたり。

そんなことしなくたって
平凡でも
私は誰かの生きがいだし
それが
商売で繋がれた縁だとしても
すべてに

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幸せ。

矛盾してるようだけど、
人のために生きたら
それが自分の幸せになるし、
だけど
自分の幸せのために、が最初の動機だと
どっかで空回って、
でも私たちは絶対
幸せにならなきゃいけなくて、

勝利感とか嬉しいって言う感情が
物やお金を得ることよりもずっと
人生を価値づけるって、
伝えるのはとても難しくて、
最終的には自分で納得できなきゃ
何にもならない

それを探して
生きているようなもの
#人生  

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ピンクと青と。

ピンクと青と。

この感動だけで生きられたらいいのに。

帰りの電車
半分開いた窓から見える
摩訶不思議なピンクと青と

ガラス越しじゃない
本物の世界が
絵に描いたよう、嘘みたいに映える

感傷に浸る姿は
美しい人がするから美しいんだろ

積み上げたマイナスポイントが
わたしを透明にしたがる

本当は、
君とわたしの関係だけでいい。

生まれた時は知っていた
そんな簡単なことを、
歳をとる度
わすれて、思い出して

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手紙。

手紙。

久々のオールフリーデー。
友人に手紙を書こうと思って
3時間経つ。

スマホとの馴れ合い。
動画やSNSを見て3時間も。
時間はこわい。
まぁこんな日もいい。でも目は休めないと。

紙が好きだと言った割に
便箋は全然持ってない。
使い切ってしまったと言う方が、正しいけれど。
縦書きのちょっとフォーマルな便箋を発見。
これはちょっと、気分と違うなあ。

ないものを探すのは諦めて
ルーズリーフを取り出

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寄り道。

寄り道。

忙しくなる日の朝にかぎって
積んだままにしてあった本に目がいったり
いつもは避けがちな家事をやりだしたり

なんだろうか、これ
アドレナリン?

やらなきゃいけないことが
全然進まないまま
寄り道が楽しくなって

学生時代の試験勉強みたい
机の掃除とか
ろくに使えない年表とか

こんなんじゃ
人生100年でも足りないよ
#poem #lyrics #verse #哲学 #ものがたり

blanc.

blanc.

クリスピークリームドーナツにmilk tea
あまくて あいまいな よる ほわいと

ひろくて まっしろな うしみつどきに
ゆめをみる かれの かのじょの

ーしりあい?
ーううん、
 しらないひと。

魂のカラダだけ
すれ違ったような
乳白色の世界で
#詩 #エッセー #ものがたり #作詞 #詞 #散文 #poem #essay #story #lyrics #verse

独り占め。

独り占め。

独り占めできないのを
幸せに思える日が来たらいいね

拭いても出る汗のよな鬱陶しさとか
ミジンコみたいな悔しさとか

あとで笑い話になるような
そんなことを積み木にして

重ねながら壊れながら
何度も積みなおして
一軒の小さな家が建つ

私だけの世界の独り占めから
ちょっと広い独り占めをして
さらにもっと大きな独り占めをしたら

なんと、
独り占めじゃなくなる
あなたの幸せが
私の幸せになる

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過不足アリ。

過不足アリ。

胃がやられてるのに
お菓子ばっかり食べすぎて
5月にボーナス入るのかとか
好きな洋服もっと欲しいとか
過不足なく、って思うけど

自分のために生きるのって
誰かのために生きることだって
でも
わたしなりの 誰かのため だから
「うまくいかない」って思うのか

わかんないや
わかんない
#poem #essay #verse #歌詞 #作詞

いろめがね。

いろめがね。

同年代の活躍を見るたび
熱さと鋭さで眩しい
どう考えたって
自分はただの、すっからかんで

彼らから出るステキな言葉に
一瞬何も考えずに救われて

一瞬で、夢から覚める
「やっぱり、違うじゃん、私とは」
って項垂れる、気付く。

ひねくれてんのかな、これ
事実だよ?そうでしょ

「どんな世界でも」はひっかけ
そりゃそうかもね、どんな世界でも
わたしにはわからない、そうなのかもね

変な眼鏡、はずせ

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