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タニグマー小説集2

16
短い! 早い! すぐ終わる! 短小(タニグマー)小説です。すみません。
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#沖縄

衆院選、結果は如何に

衆院選、結果は如何に

オフィス。コーヒーブレイク。

マリコ部長(以下マ)「今度の日曜日は衆院選の投票日ね。行く?」
みつき(以下み)「はい。行きました」
マ「あら。期日前投票?」
み「はい。この前、出勤前に役所の投票所で。けっこう途切れなく人がいましたよ」
マ「期日前、前回より少ないって新聞に書いてあったけどね」
み「だから、スカスカかなと思っていたんで意外でした」

マリコ部長の部下で、みつきの後輩のエイコがやって

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発情列島

発情列島

浜の真砂は尽きるとも性犯罪のタネは尽きまじ。
2024年5、6、7月の新聞記事などから犯罪者の噴飯物のけしからん言い訳、脅し文句、動機、被害者の悲痛な叫びなどを拾いました。
暑さが増すにつれて人類の性欲もヒートアップ。日々わんさか、性犯罪のオンパレード。
もうタマランチ会長ですわよ囧r
みつきの感想付き。

「ホストクラブの売掛金(ツケ)の支払いに困って応募した女性もいた」
(5月10日、東京新聞

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鬼を喰う口

鬼を喰う口

ガチャリ。
玄関の開く音。
「なんか来たー!」と叫ぶ母。
姉の手を引き、リビングにいた私のところに駆けてくる。
不穏な空気を感じ、頭が空っぽになる。
三人で玄関の方をうかがう。
暗がりに大きな人影。ゆっくり近づいてくる。
母と姉が大声をあげながら、何かを投げつけている。
人影が灯りの下に入る。
真っ赤な顔。口から牙。両手を上げて向かってくる。
「ぎゃー」と大泣きする私。
視界が真っ黒に染まる。

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乙女のお色気かるた

乙女のお色気かるた

みつき、年末年始はマリコ部長のお家におじゃましました。もちろん後輩のエイコも一緒。
年越しお泊まり女子会です。

北京ダックとお寿司をつまんで、紅白歌合戦にツッコミなど入れながら(首振りダンスむずい、けん玉、途中で失敗してただろ、キャンディーズの親衛隊がいまやみんな老人だー、生田ちゃんは坂道系では一番の大物になったわね、だのだの)、ビール、ワインで泥酔。

新年は朝からおこたに丸まって、お餅、おせ

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新聞大好き

新聞大好き

みつき、新聞が大好き。
東京新聞を定期購読して、時々コンビニで朝日新聞を購入している。
新聞は衰退産業だ、将来消滅するなんて週刊誌でけなされているけれど、情報、知の宝庫ですよ。

例えば12月19日(火曜日)付の朝日新聞。
こんなにたくさんの記事が気になったり、ためになったり、切り抜いたりした。

まずはニュース。
「安倍派・二階派きょう捜索」「自民支持率下落」。
当然よ。この十数年、政治に関する

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盗まれた日本語

盗まれた日本語

オフィス・コーヒーブレイク。
みつきはいま、いつものようにマリコ部長とおしゃべりしています。

マリコ部長(以下マ)「みて。家の机、整理してたら引き出しからこんなのが出てきた」
みつき(以下み)「電車の切符? 幸福行き!」
マ「そう。愛国駅から幸福駅へ。北海道のよ。『愛の国から幸福へ』。1970年代にブームになったの。小学生かな、家族で旅行に行った時に買った」
み「なんて素敵なんでしょう」

みつ

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