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自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。 【マンガ紹介】

頑張ってゲーム通りの悪役令嬢になろうと努力を続ける女の子が思惑通りにいかず計画破綻するお話です。

今回は完結作品からのマンガ紹介となります。
女性向けの作品ですが、男性目線から見ても楽しめる内容だと思います。

原作:しき 漫画:蓮見ナツメ

主人公の名前はバーティア
国の第一王子セシルと婚約している筆頭婚約者の女の子です。
そして異世界転生してゲームのシナリオを全て知っています。
ゲームでは王子と結ばれない未来であることを知っている彼女は自分が悪役令嬢としてヒロインの引き立て役であることを自覚しているからです。

バーティアは8歳で王子と面会した際に彼女バーティアは宣言します。

「私は悪役令嬢ですの!!私の役目はヒロインの中を引き裂いて最後は婚約破棄をされてギャフンと言わされることなんですわ!」

セシル王子は初対面でこんなことを言う婚約者が気になりました。

セシルは非常に頭が回ります。
頭の回転が良すぎる上に器用なので大概のことは自分で短時間でこなせてしまう人物です。
上記ではバーティアが8歳。セシルが10歳という小学校高学年くらいの年齢にも関わらずセシルは達観していました。

天才ゆえの苦しみなのか先の見える展開がつまらないと考えるタイプです。
いたずら好きでよく使用人を困らせてしまうセシルですが、根本は悪性ではなく周りに合わせるし人の話を聞く善性の人柄と言えます。

なので退屈していた彼はバーティアに(面白いオモチャがやってきたな)程度の興味を持ちました。
善性ではありますが環境次第でどう転ぶとも分からない人形のような完璧王子。

合理主義なセシルは意味不明なバーティアが新鮮でした。

バーティアは畳みかけます。
なんといきなりセシルに「自分は前世の記憶がある転生者でこの世界は前世にあったゲームと同じで未来を知っていて自分ではないヒロインと王子は結ばれるべきなんです。」とバラし切ってしまいました。

珍しいですよね。
隠してゲームとは違う展開に持っていこうとするならともかく自分からゲーム通りになるよう促して自分は退場しようと頑張るなんて…。

彼女は本質的に人の為に動ける人間性を有していました。

セシルはぽかーんとしながらも彼女の話にとりあえず上辺だけでも乗ることにしました。
自分の理解の外の話すぎて楽しそうだったからです。

バーティアは悪役令嬢として生まれ変わったからには「美しく悪の華を咲かせる」ことに決めてそれを正直にセシルに伝えました。

強く気高く美しくあろうとするバーティアにセシルは「美しく…ね」と失言します。

8歳とはいえぽっちゃりだし女子としてすでにやばい自覚があります。
ゲームでは完全な噛ませ犬の為だったからか、容姿は成長しても太り気味で微妙だったようです。

バーティアとセシルの思惑が交差する物語が始まります。

        ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

幼いバーティアはこの後の展開が分かってはいても、ゲームのようにクリック一つで何日も時間が経つようなことはありません。
上記のようなやり取りもあり、とある努力を始めました。
それはダイエット。
幼いながらも食べるのが大好きなこの悪役令嬢はぽっちゃりしていました。

ゲームのバーティアもぽっちゃりだったので努力で痩せることに。
どうやら中身の人(転生者)は努力できる人柄で筋トレやランニングが日課となり甘い物も抑え気味にしつつも、時々は甘いのも食べるというストレスと気分転換を適度に分けるダイエットに最適な行動をし続けました。

       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

1年後、彼女は再び王子と面会します。

どうやら努力は実ったようです。

セシルは11歳、バーティアは9歳になりました。
久しぶりの面会にて彼女は悩みを打ち明けます。
「来年に伝染病が流行ってお母さまが死んでしまう!」

来年にとある伝染病…流行り病により母が帰らぬ人になると予言します。
状況を詳しく聞いたセシルは信じていませんでしたが、自然にたまたま伝染病の発生が分かったかのように裏工作をして伝染病に効く薬草の効率的な栽培、発生源を突き止め解決してしまいます。
11歳とは思えない天才っぷりです。

バーティアは嬉しいやらシナリオが変わって未来が予想できなくなるやら複雑な想いを抱きました。
一方セシルはこの辺りから(本当に伝染病が流行る兆候が出て彼女の言う薬草も役立った)とバーティアの話を一蹴しなくなります。

本来のシナリオでは母が亡くなることで父の人格が悪方面へと変貌していってしまうのですが、事前に防いだので悪に染まる父親の誕生イベントは消失しました。
ちなみにお母さまは超美人。

バーティア ママ

悪い父がいることで悪役令嬢としてのバックボーンができるのですが、シナリオとのズレが大きすぎると感じたバーティアは父に何としてでも悪人になってもらおうとするのですが、動機がないので父は娘の行動に困ってしまいます。

…爪が甘すぎて面白い読み物になってしまいました。

そんな日々を過ごしてあっという間にセシル13歳、バーティア11歳。

セシルは名門校に通う事に。
バーティアは2年後からですが、この学園生活が物語のメイン舞台となります。

乙女ゲーですからね。中学、高校編がメインということです。
当然新しい男子も複数出てきます。

会ったこともない男性陣を知っているバーティア

バーティア13歳。

バーティアは悪役令嬢を演じようと頑張るのですが、彼女の生来の気質がそれを許さず多くの味方に囲まれて学校生活を過ごすことになります。

そしてここでゲームのメインヒロインも初登場。

セシル王子とメインヒロインとの初対面

本来ならセシルと結ばれる運命である正ヒロインとの出会いなのですが、5年前の普通じゃないバーティアとの出会いによって大きく歪められてしまいました。

ここからどたばた恋愛エンターテイメイトが繰り広げられていきます。
ちなみに上記の男女全員の恋愛模様が描かれます。

バーティスとセシルの心模様の変化の流れやきっかけも散りばめられているので見ていて飽きないですね。必見です。

        ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

………………………… 


あまり先のネタバレにならないようにしたつもりでしたがいかがでしたでしょうか。

「自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。」は6巻で完結です。
ごりごりの少女向けコミックですが、女子社会あるあるの陰湿さは比較的マイルドですし男性でも読みやすいかと思います。
…いやうーん。マイルドかどうかは人それぞれかも…青年誌とかも読むので自分に耐性があるだけかもしれません。

各男女の恋愛は複雑さや暗い展開になりにくくほっこり系の甘い展開が多いですね。
メインヒロインとの確執などは出てきますがひどい描写は少なめで後味が悪いということもありません。

元々のゲーム通りの展開だったらどんな感じだったかも話が進むごとに明らかになっていくのでモヤモヤが残りづらく、巻数を進める毎に疑問がどんどん解消されてスッキリします。

まぁ読む人によってはもっとこの人 活躍してほしかったとか、描写が足りないとか内面が足りないと思う可能性もありますが、自分は最低限度の描写はしっかりされているという読後感です。

健気なバーティアが悪役令嬢を全うしようと頑張る姿が見てみたいと思った方はスキをお願い致します!

面白そうだと思ったら試しに読んでみて頂きたいです♪



もしよければこれまで30種類以上の漫画を紹介しているのでそちらも眺めてみて下さいな(>_<)

では今回はこんなところでノシ

メルカ


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