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5分で学べる成人学習シリーズ

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アンガーマネジメントに使えるSCARFモデル

アンガーマネジメントに使えるSCARFモデル

日々生きていると、「ああああ、今私ものすごいイライラしてる!!!」とか「うおおおおお!むかつくううううう!」みたいなことってありますよね。

そんなときに仏様のような笑顔でいなさい、なんて無理です。だってイライラするしピキッてきますもん。

じゃあどうしたらできる限り自分の感情をコントロールできるのか。

そんなときにちょっと知っておくと便利な「SCARF」についてご紹介します。

(ちょっとわか

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成人学習理論のおおきな落とし穴

成人学習理論のおおきな落とし穴

隠れている落とし穴いきなりなんや!!というタイトルですが、今日は成人学習理論のおおきな落とし穴について。

これまで、数々の成人学習理論や組織学のモデルをご紹介してきました。

しかし、紹介した理論家をみてみると

およそ9割に共通していることがあります。

それはなんでしょう?

チクタクチクタク。

正解は、、、

① 男性

② 白人

③(おじいちゃん)

ということです。

あのコルブさ

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note2020振り返り

note2020振り返り

noteでよかったこと#noteでよかったこと という企画があったので、2020年を振り返りながら書いてみます!

本日わたしのところにもnoteから2020年のまとめレポートが送られてきました!

37本ということで単純計算一ヶ月に3本くらいのペースで書けていたのと、

去年の11月に初めて投稿をしてから(ノールズから始まりました)

ぐぃーーーんと100人以上の方にフォローしていただき、全体ビ

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鬼滅の刃から考えるボウルビィのAttachment theory (愛着理論)

鬼滅の刃から考えるボウルビィのAttachment theory (愛着理論)

4000字の大作が消えた最近、ものすごいですね、どこもかしこも鬼滅ブーム。

ちなみに、4000字近くこの記事を書いていたのですが、noteにうまく下書きが保存されていなくて、下書きフォルダを開いたら「最近、ものすごいですね、どこもかしこも鬼滅ブーム」の1文しか残っていなくて本当に泣きたくなりました。

残したかったのはそこじゃない、、というわけでたぶん4000字また書く気力を奮い立たせるのに時間

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逆さまにすると何が見えてくるか~3匹のこぶたと成人学習~

逆さまにすると何が見えてくるか~3匹のこぶたと成人学習~

本当に「知っている」?あの有名な児童文学3匹のこぶた、誰でも知ってる有名な児童文学。

あるところに母さん豚とその三匹の子豚たちが住んでいました。母さん豚は子供たちを独り立ちさせるために、家を建てさせます。一番目の子豚はわらで家を建てますが、オオカミがやってきて家を吹き飛ばし、子豚は食べられてしまいます。二番目の子豚は木の枝で家を建てますが、こちらも同じように家を壊されて食べられてしまいます。三番

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自由の始まりはコーヒーハウスから~ハーバーマスとdeliberative democracy~

自由の始まりはコーヒーハウスから~ハーバーマスとdeliberative democracy~

これまで、何度か登場しているユルゲン・ハーバーマスさん。

最近はなぜかどの授業でもハーバーマスさんが頻回に登場する。

前回書いた「3つのナレッジ」も有名なのだけど、

彼が一番有名なのは圧倒的に「民主主義」の根幹を築きあげたから。

最近はアメリカの大統領選挙の大騒動もあって、余計に「民主主義」とはなんだろう、と問い直す機会が必要だと思いました。

今日はハーバーマスの deliberativ

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教育における「足場作り」~ヴィゴツキーと発達の最近接領域~

教育における「足場作り」~ヴィゴツキーと発達の最近接領域~

最近、あらゆるリーディングによくでてくるのがこの方、

ヴィゴツキー(Vygotsky)さん。

心理学の世界ではスーパー有名ですが、なんと37歳の若さで亡くなっています。彼が残した理論はたった数年間だけの功績、ですがそれでもこれだけ有名なのは本当にすごい、、、

ヴィゴツキーさんは社会文化理論(socialcultural theory)でも有名ですが、

今日は彼が提唱する、Zone of p

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おとなの学びと「書くこと」〜成人学習者こそメモ魔であれ〜

おとなの学びと「書くこと」〜成人学習者こそメモ魔であれ〜

子どもの頃、夏休みの宿題の「日記」はあんなに嫌いだったのに、

おとなになるにつれて、ブログやツイッターやnoteで「書く」ことへの抵抗が少なくなる。みんな好んで「書く」ようになる。

今日はそんな「書く」ことと「成人学習」についての結びつきを紹介します。

Journalingとは思ったことを綴ることを journalingというのですが、私の学科はとにかくこのjournalingの課題が多い。

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発達段階モデルからみる、「ともだち」とは

発達段階モデルからみる、「ともだち」とは

こちらのnoteでも何度も登場している、成人発達学のロバート・キーガンさん。

そして何度も登場しているのが、一番有名な Constructive developmental theoryという理論(未見の方は上二つの記事を読んでくださいね)

今学期はさらにそれを徹底的にほりまくっている。

すると、どんどん理解が深まっていくのが実感できておもしろいんだぁぁぁ

この理論、全部で5ステージあるん

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インストラクショナルデザイン(研修設計)にリフレクションを活かす~BoudのReflective learning model~

インストラクショナルデザイン(研修設計)にリフレクションを活かす~BoudのReflective learning model~

経験学習といえばコルブさん、、のイメージが強いですが実はいろいろな派閥のようなものがあるってことを最近学びました。

ちなみに、デューイ・ショーン・コルブなどは Constructivist (構成主義派)の理論家です。これ以外にもあと主に4つの派閥があり、追々紹介できたらと思います。

構成主義派の理論家の共通点は「リフレクション(省察)」を経験学習の軸に置いているということです。

We do

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自分の枠組みを解き放て!~ハーバーマスと3つのナレッジ~

自分の枠組みを解き放て!~ハーバーマスと3つのナレッジ~

前に、ドイツの社会哲学者、Jürgen Habermas (ユルゲン・ハーバーマス)についてこちらの記事で少しだけ触れました↓

今日はハーバーマスが唱えた3つのナレッジについて紹介します。

こちらが再び登場、ハーバーマスさん。成人学習の領域でもかなりでてくる方。

ハーバーマスと3つのナレッジハーバーマスさんは1971年に発表した研究で、knowledge (知恵・知識)を大きく3つに分類して

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おとなの発達とは足つぼマットを全速力で駆け抜けること -vulnerability and courage-

おとなの発達とは足つぼマットを全速力で駆け抜けること -vulnerability and courage-

今期の Leadership and adult developmentの初回授業の話。

担当教授は Professor Ellie Drago-Seversonという方で、ハーバードで長年ロバート・キーガンの指導を受けていてadult development (成人発達)の領域の権威的存在。

(はじめ、Drago-seversonのどこからが名字かわからなかったのだけど、そのまま、ドラゴセバ

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隠れた前提を「狩る」~Black lives matterから考えるクリティカルシンキング~

隠れた前提を「狩る」~Black lives matterから考えるクリティカルシンキング~

現代に必要なのは「クリティカルシンキング」アフリカ系アメリカ人、ジョージ・フロイド氏が警察官に殺害された。

この事件は、世界を今も揺るがしている。

Black lives matter、というスローガンのもと、連日のように抗議活動があちこちで行われている。

そんななかで、私が在籍する学科、Adult learning & leadershipの学生が招集され、緊急ウェビナーが開催された。

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人はなぜ命より潮干狩りを優先するのか~コールバーグと道徳性発達理論 ~

人はなぜ命より潮干狩りを優先するのか~コールバーグと道徳性発達理論 ~

連日、ニュースを見てもやもやが止まらない。

自粛要請のなかで営業を続けるパチンコ屋さん。

それに朝からできてる長蛇の列。

千葉の海で、堤防を乗り越えて潮干狩りをするひとたち。

「こっちのほうがうつらなさそうだから」と箱根に旅行にきた大学生のカップル。

刈り取られたチューリップ。

なんだろう、なんなんだろう、

「不要な用事では外にでないで」って言われているのに、

それでも外にでるこの

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