まるいるい

家族エッセイを書いています。

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  • まるいの父ちゃん

    まるいるいの、父親をはじめとした家族の話です。

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思春期でも父のことが大好きだった理由

最近、中学生の娘を持つ男性がこんなことをぼやいていた。 「うちの子、最近口を利いてくれなくなっちゃった。やっと口開いたと思ったら「キモい!臭い!ウザい!」だよ。…

まるいるい
1か月前
437

父と陰

私には物凄く陰口を言っていた時期がある。中学生の頃だ。 今現在も言う時は言うがあの頃は比ではなかった。 私は小学5年生の頃から毎日日記をつけているのだが、中学校に…

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父の教え

父は日本の食事マナーに厳しかった。 お箸の禁じ手、咀嚼音、立て膝や肘付きなど指摘されることは多かった。 だから大人になってから箸渡しをしてる人たちを目の当たりに…

まるいるい
10日前
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父の涙

私の10歳の誕生日に、我が家にうさぎがやってきた。そのうさぎは灰色でもぐらみたいだからと父に「もぐたん」と名付けられた。 長年、犬を飼いたいと里親募集のページを印…

まるいるい
2週間前
20

父と痛み

私の父は異様に痛みに強い。 痛みの感じ方は人それぞれなので、強い弱いの比較が難しいが、それにしても父は異様に強い。 父は若い頃、群発頭痛を発症した。この頭痛は別…

まるいるい
3週間前
28

父のすごいところ

父の、異様に機械に強いところが尊敬するポイントの一つだ。 PCも、ヘアアイロンも、ゲーム機も、何か不具合があった時は父のところへ持って行くとすぐに直してくれた。 …

まるいるい
1か月前
28

父との切ない思い出

私は6歳の頃、七五三に向けて髪を伸ばしていた。 幼稚園の日は、母が髪を結ってくれた。母は髪を結ぶのが得意ではなかったと言うが、写真に映る私はいつも可愛らしい髪型を…

まるいるい
1か月前
41

うちの両親は普通じゃない

私は父親が好きだ。 それには、母親が大きく影響している。 母は父のことが大好きだ。 そして父も母のことが大好きだ。 毎晩二人で晩酌をするし、同じ部屋に布団を並べて…

まるいるい
1か月前
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父の酒癖

うちの父の最大の欠点は酒癖である。 休肝日など1日たりとも存在しない。休日は昼間から飲む時もある。 父は今までに酒による悪事を何度もしでかしてきた。 父は飲酒によ…

まるいるい
1か月前
35

初めての彼と父ちゃん

「そんな話お父さんにしたら可哀想だよ。」 と、娘を持つ男性に言われたことがある。 「そんな話」というのは所謂‘‘恋バナ’’だ。 私はよく父に恋愛話をする。 自分よ…

まるいるい
2か月前
91

血の繋がった親友

私の人格形成に大いなる影響を与えた男がいる。 それは兄だ。 兄は2歳年上で、今のところ人生で一番長い時間を共にした人だ。 母は私を産んだ時、 「もう一回産んだかと思…

まるいるい
2か月前
47

誰よりも幸せであってほしい人

私には4歳年上の姉がいる。 私達は顔面も骨格も似ていなければ性格も思考もまるで違う。 本当に同じ血を分けているのか疑わしい程に何もかもが正反対だ。 「るいが同じクラ…

まるいるい
2か月前
58

父が居なくなった日

2022年6月。 目の不調が気になり眼科に行くと、網膜剥離と診断され手術を受ける事になった。 目薬で治せるくらいの軽いものだと思っていたので医師から「このままじゃ失明…

まるいるい
2か月前
137

父のお弁当

私の家には、高校生になったら自分の弁当は自分で作るというルールがあった。 それは母の、「大人になって料理が出来ないと困るから」という意図の下に施行された。 高校…

まるいるい
3か月前
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私は母親を知らない

決して太っているわけではないのに丸みを感じさせる安心感のあるボディ。愛らしくて大きな瞳。強めの天然パーマ。煙草で嗄れた声。 私は母が愛おしくて堪らない。 父親が…

まるいるい
3か月前
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内気な少女が芸人になった

私の名前はまるいるい。 よく「まるいまる」と間違われるが、「まるいるい」だ。 ORANGE RANGEと同じシステムで覚えて欲しい。 神奈川県横須賀市出身で射手座のO型。 趣味…

まるいるい
3か月前
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思春期でも父のことが大好きだった理由

思春期でも父のことが大好きだった理由

最近、中学生の娘を持つ男性がこんなことをぼやいていた。
「うちの子、最近口を利いてくれなくなっちゃった。やっと口開いたと思ったら「キモい!臭い!ウザい!」だよ。るいちゃんはお父さんが嫌いな時期あった?」

自分に置き換えて想像してみた。戦慄した。そんな言葉を私が父に投げかけたらどうなることか。

私が父を嫌っていた時期はない。
喧嘩している時以外、父のことは好きだ。

私の父は、恐かった。
怖いと

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父と陰

父と陰

私には物凄く陰口を言っていた時期がある。中学生の頃だ。
今現在も言う時は言うがあの頃は比ではなかった。
私は小学5年生の頃から毎日日記をつけているのだが、中学校に入った途端に愚痴っぽさが顕著に現れている。
その原因は部活動にあった。私の進学した中学校のバスケ部には3年生は一人もおらず、2年生だけだった。その中に経験者は3人しかいなかったので小学生の頃からバスケを習っていた私と幼馴染は入学して早々、

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父の教え

父の教え

父は日本の食事マナーに厳しかった。
お箸の禁じ手、咀嚼音、立て膝や肘付きなど指摘されることは多かった。

だから大人になってから箸渡しをしてる人たちを目の当たりにした際は、罪人を見るような眼差しを向けてしまった。
しかし、自分の頭でよく考えてみると、どうして箸渡しや、寄せ箸、立て膝などがいけないのかはよく分からなかった。他人に聞かれたらどう答えよう。「箸渡しは亡くなった方の遺骨を拾う動作と同じで縁

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父の涙

父の涙

私の10歳の誕生日に、我が家にうさぎがやってきた。そのうさぎは灰色でもぐらみたいだからと父に「もぐたん」と名付けられた。

長年、犬を飼いたいと里親募集のページを印刷して提出し続ける私と頑なに却下し続ける母とのやりとりを見ていた父が、折衷案として連れて来てくれたのがもぐたんだった。

もぐたんはホーランドロップのメス。ホーランドロップの性格をネットで調べると、「人懐っこく愛嬌がある。活発で好奇心旺

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父と痛み

父と痛み

私の父は異様に痛みに強い。
痛みの感じ方は人それぞれなので、強い弱いの比較が難しいが、それにしても父は異様に強い。

父は若い頃、群発頭痛を発症した。この頭痛は別名「自殺頭痛」と呼ばれており、その痛みのあまり自ら命を絶ってしまう患者もいるそうだ。
私が小学校高学年になる頃まで毎年、決まった季節に父はこの頭痛に襲われていた。その季節が来ると父は夕飯の時間にはベッドに入って時が過ぎるのを待っていた。あ

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父のすごいところ

父のすごいところ

父の、異様に機械に強いところが尊敬するポイントの一つだ。
PCも、ヘアアイロンも、ゲーム機も、何か不具合があった時は父のところへ持って行くとすぐに直してくれた。

小学校1年生の頃、父と近所のおもちゃ屋に行った。
そこにはお猿のおもちゃが500円で売っていた。電池を入れると動く仕組みになっているのに、やけに安く売っているなと思ったらどうやら不良品で動かないため大特価で叩き売っているらしい。
私はそ

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父との切ない思い出

父との切ない思い出

私は6歳の頃、七五三に向けて髪を伸ばしていた。
幼稚園の日は、母が髪を結ってくれた。母は髪を結ぶのが得意ではなかったと言うが、写真に映る私はいつも可愛らしい髪型をさせてもらっていたと思う。

その日は休日。父と二人で出掛けることになった。
「今日はお父さんが髪を結ぶよ。」
私の記憶の中では父に髪を結ってもらったのはその日が初めてだった気がする。
どのくらい時間が掛かっただろう。母がやってくれるより

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うちの両親は普通じゃない

うちの両親は普通じゃない

私は父親が好きだ。
それには、母親が大きく影響している。

母は父のことが大好きだ。
そして父も母のことが大好きだ。

毎晩二人で晩酌をするし、同じ部屋に布団を並べて寝ているし、気が付くとどちらか一方がどちらか一方に纏わり付いている。記念日には二人で旅行にも出掛けている。
私は夫婦というものを彼らしか知らないから、それが普通だと思っていた。

大人になってから両親の話を他所ですると、
「凄いね。う

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父の酒癖

父の酒癖

うちの父の最大の欠点は酒癖である。
休肝日など1日たりとも存在しない。休日は昼間から飲む時もある。

父は今までに酒による悪事を何度もしでかしてきた。

父は飲酒によって気が大きくなったり、怒鳴ったり、暴れたりするタイプではないのがまだ救いなのだが、如何せん自損事故が多すぎるのだ。

私が高校3年生の頃のクリスマスの日。父は会社の部下と飲みに行ったので、母と2人で寿司をとって静かな夜を過ごしていた

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初めての彼と父ちゃん

初めての彼と父ちゃん

「そんな話お父さんにしたら可哀想だよ。」
と、娘を持つ男性に言われたことがある。

「そんな話」というのは所謂‘‘恋バナ’’だ。
私はよく父に恋愛話をする。
自分より人生経験が豊富で、尚且つ私のことを良く知る異性、こんなに都合の良い相手が他にいるだろうか。

私が初めて異性と交際の約束を交わしたのは高校2年生、16歳の頃だ。
彼とは1年生の頃同じクラスだった。バスケ部の彼にマネージャーにならないか

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血の繋がった親友

血の繋がった親友

私の人格形成に大いなる影響を与えた男がいる。
それは兄だ。
兄は2歳年上で、今のところ人生で一番長い時間を共にした人だ。

母は私を産んだ時、
「もう一回産んだかと思った。」
と言うくらい、兄と顔がそっくりだったらしい。
今でも兄とは顔が似ているとよく言われる。

それは、表情だったり顔の筋肉の使い方が同じだからより似ていってしまったのではないかと思う。

私は何でも兄の真似をした。
母曰く、口調

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誰よりも幸せであってほしい人

誰よりも幸せであってほしい人

私には4歳年上の姉がいる。
私達は顔面も骨格も似ていなければ性格も思考もまるで違う。
本当に同じ血を分けているのか疑わしい程に何もかもが正反対だ。
「るいが同じクラスにいても絶対に仲良くなってなかった」
と姉は言う。私も同感だ。

昔、私は姉に嫌われていた。
姉が就職して家を出るまで、姉が私に笑顔を向ける事はなかったように思う。
それも無理はない。

私は姉のお菓子を盗み食う悪童だった。
当時「カ

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父が居なくなった日

父が居なくなった日

2022年6月。
目の不調が気になり眼科に行くと、網膜剥離と診断され手術を受ける事になった。
目薬で治せるくらいの軽いものだと思っていたので医師から「このままじゃ失明するから1週間後には手術を受けて」と告げられた時の衝撃は大きかった。

実は異変はその年の1月頃から感じ始めていた。
しかしその時は横になってスマホを眺めている時のみに異変が起こる状態だった為、あまり問題視していなかった。
それが数ヶ

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父のお弁当

父のお弁当

私の家には、高校生になったら自分の弁当は自分で作るというルールがあった。
それは母の、「大人になって料理が出来ないと困るから」という意図の下に施行された。

高校に上がってからの最初の1年間は毎日自分で作っていた。
「作った」といっても母が炊いておいてくれたご飯と、母が買っておいてくれた冷凍食品を詰めるだけ。

これが何の意味も成さなかった事は現在の私の家事力が物語っている。

実はこのルール、姉

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私は母親を知らない

私は母親を知らない

決して太っているわけではないのに丸みを感じさせる安心感のあるボディ。愛らしくて大きな瞳。強めの天然パーマ。煙草で嗄れた声。

私は母が愛おしくて堪らない。

父親が好きだという感情については理由を説明できる。
しかし母親が好きだという感情について説明できる理由はない。

何かを与えてくれるから、だとかそういう理屈抜きに存在の全てが愛おしいのが母なのである。

しかし、私にとって母は不可思議な存在で

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内気な少女が芸人になった

内気な少女が芸人になった

私の名前はまるいるい。
よく「まるいまる」と間違われるが、「まるいるい」だ。
ORANGE RANGEと同じシステムで覚えて欲しい。

神奈川県横須賀市出身で射手座のO型。
趣味は献血と人狼とマーダーミステリーとオーバークック2。
吉本興業所属の芸人だ。

「まるいるい」という名は2017年の夏、吉本の養成所に通っていた時に
「顔が丸いから「まるいるい」がいいんじゃない?」
と言って母が付けてくれ

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