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「ひまわり畑」―【ショートショート】


たらはかにさんの毎週ショートショートnote
企画に参加させていただきました。
お題は「最後のマスカラ」です
企画概要は以下のとおりです

「題名 ひまわり畑」


アリシアは18歳
ウクライナの音楽の学校で
チェロ演奏を学んでいた。
家は農家で、広いひまわり畑
を所有していた

ロシアとの戦争がはじまると
一番上の兄は、戦場に出て行き
後には、両親とまだ小学生の
妹と弟が残された

ひまわりは ウクライナの国花で
反戦の象徴ともされている。
青空を背景に 黄色い絨毯が
一面に目の前に広がる景色は
だれもが息をのむ

この景色の中に佇んでいると
どこかで 戦争が起こっているなどとは
とても思えない

戦争が 次第に激しさを増し
この村にも ロケット弾が
落ちることが 出てきた
村の近くの 発電所が標的
との噂さだった

夏のある晩 アリシアは近くの町の
音楽会に参加しなければ
いけなくなった。
家族は 村に残っていた

しかし、音楽会は、突然中断された
発電所とアリシアの村に
ドローン爆弾が 落ちたとの
知らせが入ったためだ

アリシアは 一人 暗い野道を
ひたすら 駆けて村に戻った
村は がれきの山になっていた

アリシアは 村中を
駆けまわり 家族を探し
何度も 名を呼んだ。
でも 返事は戻ってこない。

アリシアは 背負っていた
チェロを 地面に叩きつけた

家族の 葬儀を済ませると
アリシアは、学校を退学し
ウクライナの軍隊に
志願した

数か月の 厳しい訓練のあと
いよいよ オデッサに向けて
出征することになった

アリーナは 一つの大きな
決意をしていた。両親が育ててきた
ひまわり畑をイメージして
オリジナル メークを施した
戦いの姿で 出征することだ。
ひまわりの色に似たイエロー
アイシャドウをつけ 
ブルーマスカラを塗った。

曹長が驚いた顔をすると
「私の最初で最後のマスカラです
家族の ウクライナの誇りを見せてやります!!」

アリーシャの その後の
生死は不明だ

彼女の ひまわり畑は枯れた。
でもウクライナの
希望は枯れることがない

最後まで 読んでいただきありがとうございます。
これからも お心をなごますような詩を投稿して
まいりますので、スキ、コメント、フォローなどを
いただければ 子犬のようになつきます🐱🐱🐱🐱

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