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夜想曲(短編)5 完結
浅い川に朱色の橋がかかっている所へと出た。頭上には大量の藤が垂れ下がり、空を隠していた。花のトンネルは青や紫の鉱石が眩しく光る洞窟のような場所へ続いている。少年は狭い星空のようなそこを駆け抜けた。
辿り着いたのは海。あり得ないほど大きな、古い木造船が座礁鯨のように半分砂浜に乗り上げて、斜めに倒れている。きっとこの船の持ち主は巨人に違いないと思った。
恐る恐る近づいて、中へ入った。細い通路
浅い川に朱色の橋がかかっている所へと出た。頭上には大量の藤が垂れ下がり、空を隠していた。花のトンネルは青や紫の鉱石が眩しく光る洞窟のような場所へ続いている。少年は狭い星空のようなそこを駆け抜けた。
辿り着いたのは海。あり得ないほど大きな、古い木造船が座礁鯨のように半分砂浜に乗り上げて、斜めに倒れている。きっとこの船の持ち主は巨人に違いないと思った。
恐る恐る近づいて、中へ入った。細い通路