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名もなき夏(短編) 恋愛小説部門

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「洋介さんは阿呆よ」 「ありがとう」 「どうしてお礼なんて言うの?」 「阿呆とは、人間擬きのうちの最も品質の良いものにのみ与えられる名だからさ」  真夏のある日、孤独な女子高生…
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夏と幻影(短編)6 完結

   少女は、何もない部屋に、カメラが一つ増えたのを見つけた。洋介さんはそれを手にとって…

神崎翠星
1か月前
4

夏と幻影(短編)5

   少女は、靴を脱ぎながら、その様子を見つめてくる洋介さんに話しかける。 「いつも家の…

神崎翠星
1か月前
3

夏と幻影(短編)4

  「きぬちゃんは今日も不機嫌だね」 「だめかしら」 「いいや、放っておいて構わない不機…

神崎翠星
1か月前
2

夏と幻影(短編)3

   洋介さんは、部屋の端で壁を背もたれにして国語辞典を眺めながら、少女に話しかけてきた…

神崎翠星
1か月前
3

夏と幻影(短編) 2

   少女がたどり着いたのは、古い木造の平家だった。素朴な全体像から、徐々に一点だけに集…

神崎翠星
1か月前
3

夏と幻影 (短編) 1 恋愛小説部門 

あらすじ 「洋介さんは阿呆よ」 「ありがとう」 「どうしてお礼なんて言うの?」 「阿呆とは…

神崎翠星
1か月前
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