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ブランディングのメモ帳

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「ブランドを立ち上げる」その言葉が示す本当の意味を知らなければブランド構築などできない。一見ブランド先進国に見える日本は実はブランド後進国である。なぜそうなったのか?どの時代より… もっと読む
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ブランディングのメモ帳-1

ブランディングのメモ帳-1

「ブランドの意味」

ブランディングって何だろう?「ブランドを作ること」それは正論で正しいけれど間違っている。なぜなら「ブランド」の定義づけも「作る」の意味も曖昧だからだ。

では「ブランドとは何か?説明してみてください」と問われたらどう答えるだろう?

歴史を紐解けば「ブランド」とは牧場の牛の臀部に付けられた焼印のことである。確かに起源としてはかつて牧場から逃げた牛がどこの牧場の所有物か示すため

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ブランディングのメモ帳-14

ブランディングのメモ帳-14

●ブランディングのこと本当にわかっていますか?

最近、SNSなどでブランディングの記事をよく見かけるようになりました。
特にリ・ブランディングの記事を読んでいてとても違和感を感じるようになったのです。
それは
「ブランディング」=「デザインを変えること」だと勘違いしている
ように思えるからです。
商品そのものや、商品パッケージのデザインを変えることは確かにブランディングにおいて重要な要素ではあり

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ブランディングのメモ帳-2

ブランディングのメモ帳-2

「モノが商品になり、商品がブランドになる過程」

「差別化」「品質」「ターゲットユーザー」「商圏」「拡散」「認知」「安定」。

もちろんこれら以外にもブランディングの要素はある。でもこれらを成立させるための過程を考えて行かないとブランドを成立できないのも事実。そして、「自然発生型のブランド」と「人の意思で立ち上げたブランド」という違いから考えると、ブランドが成立してゆく過程も違ってくるのではないか

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ブランディングのメモ帳-3

ブランディングのメモ帳-3

「知恵を駆使してブランドを育てる」

小さなお店がブランドを育てるために何をすれば良いのでしょう?大抵の場合ブランディングには「広報宣伝」を中心にした戦略が組まれます。でも「広報宣伝」の手法の多くは多くの資本を投下しなくてはならなくなります。そんな資本力などない事業者はどうやってブランドを立ち上げれば良いのでしょう?

「広報宣伝」を使ってブランドを告知する目的は「知名度」を上げるためです。だった

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ブランディングのメモ帳-4

ブランディングのメモ帳-4

「お客様を惹きつける『意図』をブランドに込める」

ブランドを立ち上げる時に誰もがいつも悩むことがあります。それは「商品」が先か?「顧客」が先か?ということです。

「ブランド」とは「良い商品」とその商品を好む「顧客」との結びつきで成立します。その成立過程では「良い商品」が先に生まれ、その商品に相応しい「顧客」が集まって自然発生的に「ブランド」が生まれる場合と、先に「顧客層」の嗜好性に合わせて「商

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ブランディングのメモ帳-5

ブランディングのメモ帳-5

「どこで誰にどんな商品を売るのか?」

地方に住んでいると農家や飲食店、雑貨小物なんかを販売する小規模なマーケットに良く出くわします。神社の境内や学校の体育館、近くの公園に所狭しとお店が並びます。楽しそうで微笑ましい光景ですね。昔子供の頃に行った夏祭りの出店を思い出します。

でもよく見ると地域のマーケットと祭りの出店では売っている商品が少し違っているように思えます。「?どこが違うんだろう?」もう

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ブランディングのメモ帳-6

ブランディングのメモ帳-6

「物語がブランドを生み出す時代」

時代は大きく変貌しつつあります。かつての「ブランディング」の常識も通用しなくなってゆきます。私感ですが、これからおそらく2〜3年で思いもよらないような変化が世界中で起こると思っています。気候変動による天変地異とか新種のウイルスによるパンデミックとか…それらはすでに起こってますが、感じているのはそういう変化ではなく「社会構造」そのものの変化です。

タリバンが政権

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ブランディングのメモ帳-7

ブランディングのメモ帳-7

「自然との融和と調和が次世代のブランド」

僕たちが生きている時代は思いがけないほどに大きな変動期を迎えています。

全世界を巻き込むほどの感染症の蔓延。地球温暖化による気候変動とそれに伴う大災害の頻発。民主化とそれを抑圧する勢力の紛争。そして、それらに対抗するように生まれる様々な技術革新と情報の流れの仕組み。

キーワードは「揺り戻し」。政治の揺り戻し。自然の揺り戻し。主義の揺り戻し。根源はこれ

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ブランディングのメモ帳-8

ブランディングのメモ帳-8

ブランディングを進める時に必ず必要になる要素「ターゲティング」。

「ターゲティング」のことをきちんと理解できているか?がブランディングの成否を決めます。

「ターゲティング」がブランドが獲得したいと思っているユーザー層だと理解している人は多いと思います。でも、そのユーザー層について大まかな概要は話せても詳細について話せるか?と問われると答えられる方は少ないのではないでしょうか?

あやふやなター

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ブランディングのメモ帳-9

ブランディングのメモ帳-9

ブランドを「立ち上げる」というけれど、どういう状況になればブランドが「立ち上がった」と言えるのでしょうか?

逆にブランドが立ち上がっていない状況とは、どういう状況なのでしょう?

●ブランドを訴求するメインターゲットの顧客層が設定できていない、またはあやふやになっている。

●一定数以上の顧客数にブランドを認知していただけていない。

●ブランドの方向性「コンセプト」が明確になっていない。

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ブランディングのメモ帳-10

ブランディングのメモ帳-10

ブランディングの話をすると、デザイナーにロゴとマークを変えてもらいましょう。とか、パッケージのデザインを変えましょう。とか「デザイン」に関するリニューアルや変更の話になることが多いようです。
企業側から「デザイン」に関する費用について提示されて、その予算の中で何ができるのかを考えるデザイナーがほとんどだと思います。

でも「ブランディング」はデザインの話だけではありません。
「ブランディング予算」

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ブランディングのメモ帳-11

ブランディングのメモ帳-11

ネットでの配信は現在のブランディングではなくてはならないものになっています。
それは、どうしてなのでしょう?
まず第一にスマートフォンの普及が最も大きな一因だろうと考えます。
現在のスマホの閲覧時間は1時間以上6時間以内の人数は人口の70%近くを占めています。スマートフォンというのは高度な多用途端末であり、コミュニケーションツールであり、情報集積回路であり、学習用端末であり、情報発信ツールでもあり

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ブランディングのメモ帳-12

ブランディングのメモ帳-12

知っているブランドをあげてみてください。と言われたらどんなブランドをあげるでしょう?

エルメス、グッチ、ヴィトン。真っ先にあげるのは海外の有名ファッションブランドでしょうか。

食品のブランドは?と聞かれるとサントリー、アサヒビール、ワイルドターキー、ロマネ・コンティ。お酒のブランドはわかりやすいですね。でも待って、これらはブランド名?それともメーカー名?ワインに至っては地域の名前?畑の名前?品

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ブランディングのメモ帳-13

ブランディングのメモ帳-13

なぜブランドにこだわるのか?

私は元々グラフィックデザインの仕事をしていました。グラフィックの分野は多岐に渡りました。
まだ制作会社に勤めていた頃にはその会社がCI(コーポレイト・アイデンティティ)が得意な会社だったこともあってロゴタイプやマークなどの制作をしていました。
独立してからは採用関連の仕事であらゆる業種の仕事をしました。
繊維メーカー。コンピュータシステム関連、スポーツメーカー、旅行

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