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ブランディングのメモ帳-11

ネットでの配信は現在のブランディングではなくてはならないものになっています。
それは、どうしてなのでしょう?
まず第一にスマートフォンの普及が最も大きな一因だろうと考えます。
現在のスマホの閲覧時間は1時間以上6時間以内の人数は人口の70%近くを占めています。スマートフォンというのは高度な多用途端末であり、コミュニケーションツールであり、情報集積回路であり、学習用端末であり、情報発信ツールでもあります。
例えば、3時間使用しているうちの2時間近くはコミュニケーションと情報発信に使いながら、合間で学習に使用し、発信する映像やテキストの集積と加工に使われます。場合によっては1分ごとに違った使われ方をします。
その中に、宣伝情報や閲覧広報を差し込めば場合によっては大きな効果が得られるのは当然のことだろうと考えます。

10万件〜100万件のバズる情報を作ることができれば、その周辺の情報も含め莫大な量の情報を人は目にすることになります。

ブランディングでネット告知する場合に必要なのは、そのブランドが持つコンセプトを中央に置いて、その周りに放射状に伸びる触手からブランドを形作る指向性のある情報を発信し、キャッチアップした顧客の意識を中央のコンセプトに向けて、「ブランドイメージ」あるいは「コーポレートカルチャー(企業文化)」を嗜好の近い顧客に投げかけて囲い込むことです。

1回の大きなバズりを狙ってインパクト重視の強力な情報発信をして一時的に注目する顧客層を取り込めたとしても、1回の情報発信ではピンポイントな情報しか発信できません。
ただし、意図しない「商品」のバズりは告知や情報発信の指向性で始まるわけではなく、それまで水面下で地道に行ってきた活動や根強い顧客層の口コミがある一定の限界を超えて起こる場合もあります。
その場合はネットからの発信以外の力がネット上に反映されていると考えられます。そしてその場合の訴求力はとても力強く息の長いものになるでしょう。
だからあまりにネットにばかり注目してしまうと本質的なブランディングから離れがちになるので、様々な手法で粘り強く訴求し続ける必要がありそのことによって自分たちにとってのコアターゲットを獲得することができるのです。

今後インターネットやデジタルの力は無視できないものであり、ツールの一つとして主流になります。その発信は世界中のあらゆるエリアを対象とすることができます。
それゆえに、事業体そのものが広範囲からのニーズに耐えうる企業体力を持たなければ事業そのものを潰しかねない諸刃の剣となることを知っておかねばなりません。
地域内での事業は国内全域に、ローカルで小さな事業だったものが短期間で大きく膨れ上がり設備投資や就労者の増大は時に大きな負債になりかねないのです。

これから「バックストーリー」の実話が企業文化に信頼性を持たせることになります。
これまでは商品特徴を誇張したり、有名人やインフルエンサー、ユーチューバーを使った目立つ告知や訴求が主流でしたが、短期間に大きなバズりを狙うよりも長期間愛され続ける強いブランドを作るためにも「バックストーリー」の訴求は重要な要素になります。企業実態とバックストーリーにギャップがあれば情報社会ではあっという間に化けの皮が剥がれます。
しかし、地道に積み上げたバックストーリーは強いブランドを作り上げることでしょう。

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