目が覚めると唇がやけに乾燥している 喉が異常に乾いている不思議なものだ お酒とは液体であり大量に摂取し水分で 満たされている気にはなるが エチルアルコールの…
「え、どうするんですか?西蓮寺さん」 「まぁ一応、俺が店長だからぁ詫びを入れに。。」 そういって店長は腰にぶら下げた鍵の一つを 店の奥にある金庫に向けて席を…
呑んで忘れたい4 目が覚めたのは14:07 口と目の乾きを覚えながらも つい先ほど自分が異空間で酒を飲んでいたこと 自覚する、ずいぶんと昔のこ…
「アンタモノミナサイヨ」そう言われて もうすでに空になったシャンパンが並べられた 席に焦りを感じながら座る。 西蓮寺さんがすでに仕上がった表情をうかべ 2人の確…
「名前どうする?」店長から問われる 「別にこだわりないです本名でもいいです」 それを聞いて顎に手を当て何かを考える店長 なぜか指を折りながら数えている。 「…
街を歩けば人目もはばからず まだ日が昇る前は浮かれていた者の 吐瀉物をカラス達が掃除している この街は金と欲望がいくえにも 交差する歌舞伎町。 「頭痛てぇ…
奪う勇気を捨てた者たちは 寄り添うこともなく にわかに夜は消えた 202X年4月 僕は、夜の桜を眺めている。 周りには必要以上の声量で会話をする若者 ワンカップの酒…
世間が緊急事態宣言発令時 僕は何をしていたのだろう思い返してみる 1月神保町よしもと漫才劇場がまだ 花鳥風月システムだった。 風ランクであった元コンビ712は 鳥クラス…
公園で相方とネタ合わせをする。 昨日、急に電話したせいかすこし 互いに漫才のテンポが合わない 確実に僕のせいだろう。 僕の中で何か変わったことがあったとはいえ コン…
駅内が一瞬凍りつく。 叫び終わった時、自分の突発的な行動が 迷惑行為だと気付かされる。 「私のこと呼びましたか?」 腰の曲がったお婆さんが話しかけてくる いえ、違い…
僕は頭の中が飽和状態になる。 目の前にいる人物が自分の 娘であるという驚愕の事実を知らされたからだ。 某番組の悪いドッキリじゃないか いや、売れてない芸人にそんな…
店を出ようとする父の手を掴んだ 「私の話をちゃんと聞いて」 私の名前は向井彩奈 令和4年生まれの24歳 職業は警視庁科学調査班に所属する警察官だ。 令和20年より試験…
体が重い。そう表現したくなる朝 時刻は11:21 結構寝てしまった。 相方からラインが来ている。 10:00に今起きたと、了解と返す。 ライブまでの流れは食事→トイレ→一服 …
右脳の痛みが走り目が覚める。 テーブルを見ると飲みかけのチューハイが 並べられている。 吐き気もしてくる、水の味が苦い。 現在18:02朝の出来事から半日が経っていた …
ジュ~という音で目が覚める 自分よりも早く起きて朝食を作っている元彼女 僕は見失ったパンツを探す。 「あ、起きたんだ。」 優しく笑いかける友美の顔を見ながら 付き合…
「おーい、こんばんわたがしーー」 背中に聞き覚えのある声だ。 緩んだ表情筋を引き締めて後ろを向いた 「おつかれ、いつまで経っても終電帰りなんだな」 「私、バリバリ…
東野ワトソン
2024年1月6日 16:51
目が覚めると唇がやけに乾燥している 喉が異常に乾いている不思議なものだ お酒とは液体であり大量に摂取し水分で 満たされている気にはなるが エチルアルコールのせいで逆に 水分がなくなっているのだ。 コップ一杯の水を口へ流す 喉から食道へ食道から胃へ水が 走っているのが分かる。 どうしてだろう、このコップ一杯の水以上に 美味しい飲み物などないのに 人は日が沈
2023年12月22日 17:17
「え、どうするんですか?西蓮寺さん」 「まぁ一応、俺が店長だからぁ詫びを入れに。。」 そういって店長は腰にぶら下げた鍵の一つを 店の奥にある金庫に向けて席を立つ。 「諭吉が一枚、二枚・・百枚と」 「百万円?そういうものなんですか?」 西蓮寺が申し訳なさそうな顔をしながら俯く 「百万じゃ怖いから200諭吉持ってか」 「二百万ですか?!」 「じゃあタクトいくよ」
2023年12月14日 16:16
呑んで忘れたい4 目が覚めたのは14:07 口と目の乾きを覚えながらも つい先ほど自分が異空間で酒を飲んでいたこと 自覚する、ずいぶんと昔のことのように感じる。 充電を忘れたスマホは青く光っている 通知が6件きている。 「今日も来てねぇ」と店長からである そうか自分は歌舞伎町で働くのかと改めて 認識してしまう。 歯を磨き少し伸びた髭を剃って家を
2023年12月8日 12:27
「アンタモノミナサイヨ」そう言われてもうすでに空になったシャンパンが並べられた席に焦りを感じながら座る。西蓮寺さんがすでに仕上がった表情をうかべ2人の確実に成功者と思われる女性二人を相手にしている。「エレンくん紹介するね、こちらチョウ社長と イー社長、お金もちだぞ!」「コラ、ワタシタチヲカネデミテルノカ!」なんとも愉快な空間だ。「カワイイ、カオシテルネ、シン
2023年12月4日 08:51
「名前どうする?」店長から問われる 「別にこだわりないです本名でもいいです」 それを聞いて顎に手を当て何かを考える店長 なぜか指を折りながら数えている。 「好きなものとかないの?」 「え、音楽とかアニメは好きですかね」 「好きなアーティストは?」 「OasisとかQUEENとか」 「あ、知らないな俺、椎名林檎しか聞かないし」 ・・・マジで知らんし。 「アニメ
2023年12月1日 16:49
街を歩けば人目もはばからず まだ日が昇る前は浮かれていた者の 吐瀉物をカラス達が掃除している この街は金と欲望がいくえにも 交差する歌舞伎町。 「頭痛てぇ・・」 木南秀(きなみすぐる)は 自分の店の照明とは違う太陽のまぶしさに 目を細めていた。 その町にはもう電車が動いているのにも 関わらず緑茶割りのロング缶をもって 床につけば記憶に残りもしない会話をす
2022年4月5日 21:59
奪う勇気を捨てた者たちは寄り添うこともなく にわかに夜は消えた202X年4月僕は、夜の桜を眺めている。周りには必要以上の声量で会話をする若者ワンカップの酒を片手にタバコを吸う老人人の目を気にせずペットボトルをマイクに見立て漫才を練習する若い二人・・・僕の名前は吉武孝弘、31歳になる社会人2年目の何者でもない男だ。この季節になる度、あらゆる所から「何かの始まり」という名の
2021年12月31日 00:17
世間が緊急事態宣言発令時僕は何をしていたのだろう思い返してみる1月神保町よしもと漫才劇場がまだ花鳥風月システムだった。風ランクであった元コンビ712は鳥クラス昇格に向け互いを鼓舞していた1/7 風~戦 堂々の一位今では想像できないあれですね😅1/25 風~戦 ランク外まさかのギリギリ入れ替え戦参戦1/30 戦 鳥×風奇跡的に鳥クラス昇格2月鳥クラスとして
2021年11月4日 15:37
公園で相方とネタ合わせをする。昨日、急に電話したせいかすこし互いに漫才のテンポが合わない確実に僕のせいだろう。僕の中で何か変わったことがあったとはいえコンビとしての日々は何一つ変わらない未来人という存在、おまけに娘という衝撃的なシチュエーションを体感したとしても僕の中で起きた小さな話だ。相方はいつも同じところを間違える何も変わらない、何も産まれない、何もないそれも大切な何
2021年10月30日 14:46
駅内が一瞬凍りつく。叫び終わった時、自分の突発的な行動が迷惑行為だと気付かされる。「私のこと呼びましたか?」腰の曲がったお婆さんが話しかけてくるいえ、違います。そう、お婆さんの先にいる君。目を開いてこっちを覗いている友美。完全に社会不適合者と思われてしまった自分は友美には近づかない。少し時間が経ってから友美のほうから近寄ってきた。「どうしたの急に大きな声出して…」
2021年10月24日 16:21
僕は頭の中が飽和状態になる。目の前にいる人物が自分の娘であるという驚愕の事実を知らされたからだ。某番組の悪いドッキリじゃないかいや、売れてない芸人にそんなことないかコーヒーの味がしない。思い当たるふしも無いわけではない挨拶の語尾に飲食物をつける癖が友美にはある、おはヨーグルト等この向井彩奈のDMの語尾もそうだ。そして何より声が似ている。少しかすれた声…白い肌…どこと
2021年10月21日 19:14
店を出ようとする父の手を掴んだ「私の話をちゃんと聞いて」私の名前は向井彩奈令和4年生まれの24歳職業は警視庁科学調査班に所属する警察官だ。令和20年より試験が開始されていた時差移動式調査に携わっている。簡単にいうとタイムマシーンである。令和になり時空移動は研究が積極的に進められ令和17年は事実上、時空の移動は可能になった。自主的訓練のもと令和3年に来たのだがそれには理
2021年10月20日 13:43
体が重い。そう表現したくなる朝時刻は11:21 結構寝てしまった。相方からラインが来ている。10:00に今起きたと、了解と返す。ライブまでの流れは食事→トイレ→一服→歯磨き→髭剃り→髪のセットこのルーティーンを自然とやっている準備を終え家を出た今日は人が少なく感じる駅までの道が自分のためにあるかの様に駅に着いて飲み物を買う。電車が予定通りの時間にくる運良く席に座りスマ
2021年10月19日 14:13
右脳の痛みが走り目が覚める。テーブルを見ると飲みかけのチューハイが並べられている。吐き気もしてくる、水の味が苦い。現在18:02朝の出来事から半日が経っていた今思えば過去に戻ったかの様な時間を過ごし不思議な気持ちになるこの頭痛が現実に戻ったと改めて知らしめる。スマホに同期の古賀から連絡が来ている「20時からライブあるから終わったら飲も」誘われたら断れない僕…「おけ」
2021年10月17日 15:37
ジュ~という音で目が覚める自分よりも早く起きて朝食を作っている元彼女僕は見失ったパンツを探す。「あ、起きたんだ。」優しく笑いかける友美の顔を見ながら付き合っていた時期を思い出す。4年前に合コンで出会いたまたま帰り道が途中まで一緒だったことから 仲良くなり付き合うことになった。とくに友美自体はお笑いが好きでなくお笑い芸人と付き合いたいという感覚はなくシンプルに僕の顔が好き
2021年10月16日 19:05
「おーい、こんばんわたがしーー」背中に聞き覚えのある声だ。緩んだ表情筋を引き締めて後ろを向いた「おつかれ、いつまで経っても終電帰りなんだな」「私、バリバリのキャリアウーマンですから」そこにいたのは4年間付き合っていた元彼女の堀友美であった。お笑いと私どっちが大切なのという質問にお笑いと即答してしまったことが原因で別れた彼女である。「電車出発しまーす。」駅員の声で自分の