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美味しい北東北

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北東北の食に関する記事やつぶやきまとめ
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#青森

八戸の館鼻岸壁朝市で買った謎の「ヤマモモ」と産直ならではの出会いを愛でる

八戸の館鼻岸壁朝市で買った謎の「ヤマモモ」と産直ならではの出会いを愛でる

 一般的にヤマモモというと、漢字で楊梅と書かれることが多い鮮やかな赤い果実をつける植物を指すと思う。

 しかし青森県の三八地方 (※)ではお盆明けの短い時期に、同じく「ヤマモモ」の名で呼ばれる謎の果実が売られていることがある。

※ 八戸市を中心に、階上町や五戸町などの青森県南東部の地域

 今回この「ヤマモモ」を購入したのは、青森県八戸市で行われている館鼻岸壁朝市だ。

 館鼻岸壁朝市は毎週日

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【育てて食べた】復活した青森の伝統野菜 糠塚きゅうりはデカくて甘くてジューシーで旨い

【育てて食べた】復活した青森の伝統野菜 糠塚きゅうりはデカくて甘くてジューシーで旨い

 日本全国には、伝統野菜として古くから栽培されてきた野菜が数々ある。

 各地域毎で長年に渡り品種改良が行われてきた作物たちはそれぞれ独自の性質を有している。その多様性は時に今現在広く栽培されている主力品種のベースとなり、日々様々な品種が作られては我々の食卓に登っている。
 例えば現在寒冷地で広く栽培されているニンニクの品種である福地ホワイト六片は、かつて青森県に存在した福地村 (現在は南郷村に編

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【青森県おいらせ町】青森で育つバナナ、パパイヤ、ジャボチカバ!?アグリの里おいらせは「食える」植物園

【青森県おいらせ町】青森で育つバナナ、パパイヤ、ジャボチカバ!?アグリの里おいらせは「食える」植物園

 幼少時代、植物園に行った経験のある人は多いと思う。特に北国生まれ北国育ちの自分にとって、個性的で見たこともない様々な植物の姿はとても魅力的に見えていた。
 そしてそれら植物の中でも、特にこの一文を持つ植物に心惹かれた。

「—現地では食用」

 こんな見たこともない植物も、世界のどこかでは誰かの腹を満たしている。そんな遠くで暮らす人々の生活に想いを馳せ、彼らも、自分たちが当たり前に食べる山菜を前

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花見といえば団子より桜餅よりカニ。そんな文化が青森にある。

花見といえば団子より桜餅よりカニ。そんな文化が青森にある。

 2024年。4月も半ばの今、北東北は桜の盛りを迎えている。
 花見の定番といえば、間違いなく団子と桜餅だろう。桜の名所と名高い青森県の弘前公園でも、桜祭りの季節には有名な花より焼き団子などが売られ、コンビニやスーパーでも関東風・関西風問わず様々な桜餅が売られている。

 しかし青森では、団子や桜餅と並んで一風変わったものが花見の定番としてこの時期にもてはやされている。
 それがタイトルにもある通

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ビジュアルの吸引力が強すぎるにごり酒「白うさぎ」は合法だけど危険なやつ

ビジュアルの吸引力が強すぎるにごり酒「白うさぎ」は合法だけど危険なやつ

 ジャケ買いという言葉がある。

 元はレコードやCDなどに使う言葉で、魅力的なデザインのパッケージに惹かれ試聴せずに購入することを指す言葉だ。

 さて、昨今は情勢により数年前と比べて店頭での試飲・試食自体かなり減った。
 しかも基本的に自家用車で移動する北東北‪在住の現在、飲んだことのない酒の購入となるとネット上の評判などを参考に購入することが殆んどだ。
 しかしそんな中でも自分も店頭で見かけ

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「八戸ブイヤベース」が美味しすぎたので、直売所を回って集めた食材で自作した

「八戸ブイヤベース」が美味しすぎたので、直売所を回って集めた食材で自作した

 青森県の八戸市では、毎年2月1日から3月の終わりまで八戸ブイヤベースフェスタというイベントを開催している。
 ちょうどえんぶりの期間と重なることもあり、えんぶりを見に来た際にポスターなどを見かけた方も少なくないと思う。

 このイベントの期間中、八戸市内の様々なレストランでは八戸港で水揚げされた魚介類を用いた各店舗オリジナルの八戸ブイヤベースが提供される。
 ブイヤベースはフランス南部などで見ら

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【青森県八戸市】今はなき百貨店で愛された味と、インドネシアの家庭料理のお弁当店「エナック」

【青森県八戸市】今はなき百貨店で愛された味と、インドネシアの家庭料理のお弁当店「エナック」

 青森県八戸市の中心街には、かつて三春屋という百貨店があった。

 2019年に閉館したが建物は現存しており、日中は風除室がバスの待合室代わりに開放されている。
 一応は今年の4月からインドア型テーマパークがであるAEM (アエマ)がオープンするという話はあるようだ。
(3/8追記 :地元新聞社のニュースによると半年ほど延期になったとのこと)

 地元の人たちの間ではかなり愛された店だったらしく、

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【青森県五戸町】青森の古民家でメキシコの家庭料理を食べてきた「VIVA LA VIDA」

【青森県五戸町】青森の古民家でメキシコの家庭料理を食べてきた「VIVA LA VIDA」

 昨年青森県新郷 (しんごう)村で行われた月刊ムー主催のミステリーキャンプ。
 こちらを体験した際の中で「VIVA LA VIDA」というメキシコ料理の屋台が非常に美味しかったという話を以前に紹介した。

 あれから3ヶ月、ついに先日このお店にお邪魔する機会があった。
 屋台が美味しいのだから店舗も当然、いや屋台で上がったハードルを楽々飛び越すほどに美味しかったので紹介したい。

 VIVA LA

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食害を逆手にPR!?クマも食べにくるブドウで作った「Danger」なワイン

食害を逆手にPR!?クマも食べにくるブドウで作った「Danger」なワイン

 本日11月16日は2023年のボージョレ・ヌーボー解禁日だ。
 先月あたりからスーパーや酒店の店頭ではワインやそれに合うおつまみの広告が張り出されており、ちょっとしたお祭りの様相を呈している。

 さて、ワインの中でも国産ワインといえば山梨県や長野県が有名だが、北東北でも様々なワインが作られている。
 有名なところでは山ぶどうを使用した岩手くずまきワインや、国産ワインの草分け的存在であるシャトー

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【青森県田子町】「にんにくとべごまつり」で牛の丸焼きに惹かれ、田子牛に心を奪われた

【青森県田子町】「にんにくとべごまつり」で牛の丸焼きに惹かれ、田子牛に心を奪われた

 青森県田子町 (たっこまち) では「にんにくとべごまつり」というイベントが毎年開催されている。
 べごとは牛のことであり、すなわち「にんにくと牛肉のまつり」だ。

「にんにく」「牛肉」「まつり」
 ハレのワードが並んでいる。なんと素敵な響きだろう。

 先日バーチャルYouTuberの今酒ハクノ氏とコラボしたことでご存じの方も多いと思うが、青森県田子町は古くからにんにく生産に取り組んでおり、町と

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美味しかったお店紹介。
青森県野辺地町の「のへじ活き活き常夜灯市場」の海鮮丼。休憩に立ち寄ってみたら併設されていた食堂の雰囲気がやたらと良かったので、普段はまず頼まない海鮮丼を頼んだところこれが大当たり。これでもかと乗った日替わりの海鮮は勿論、名物のあら汁や小鉢まで隙がない。