齋藤泉
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小説『トマトの選択』
ChatGPT3.5を使って書いた恋愛小説 第二弾。
第一部 出会い
広告会社で働く村上薫が、仕事帰りに足繁く通うアンティックバー「猫の尻尾」。この隠れ家では、彼はカウンターで一人、カクテルの「サイドカー」を楽しむことが日課となり、その静かなひとときに日常の喧騒を忘れられるのだった。
ある日、雑誌に埋もれる中、目の前に座る若い女性に声をかけられた。その女性は、色白でスレンダーな岩手県遠野出身
小説『まるで映画のように…』
ChatGPT3.5を使って書いた恋愛小説 その1
第一章 再会
映画好きの薫は横浜の海辺で映画のポスターを見つめていた。映画愛好者でロマンチストな薫は、中学生の頃の初恋相手、美智子を思い出していた。
友人の山田と共に映画の話に花を咲かせながら、薫は「カサブランカの雰囲気だよな。あの映画が大好きだったな」とつぶやいた。山田はにやりと笑いながら、「そうだな、君の人生も映画みたいなものだ。美智
ウクライナ情勢めぐる米ロ対立で思った「アメリカン・ニューシネマ」の源流
ここ数日、ロシアによるウクライナ侵攻への懸念が増している。米ロ首脳は電話会談を行ってはいるが、打開策は見出せず、むしろ、両国の対立は激化するばかりだ。そんな中、先日、BSで見た映画『卒業』について語りたい。この作品はマイク・ニコルズ監督によるダスティン・ホフマンのデビュー作で、「アメリカン・ニューシネマ」と言われるものの代表作でもある。なぜ、ウクライナ情勢をめぐる米ロ対立から『卒業』の話題になる
もっとみる民主政権とは誰が決めるのか?-アフガン情勢のニュースで感じたこと
今朝、あるFMラジオ局のニュースでアフガニスタンで反政府武装勢力タリバンが全権を掌握したというニュースを聞いた。その中で「ガニ大統領は国外に退去、民主政権が終わりました」とあった。タリバンを肯定する気は毛頭ないが、これまでの政権は民主政権だったと決めつけていいのだろうか。
民主政権とは、読んで字のごとく国民が主体となって営まれる政治のことである。米軍が長年展開してきたアフガニスタンは果たして民
言語を考えるー「世界初のネパール人小学校」後編
阿佐ケ谷にはもともとネパール人が経営する料理店が多く、小規模ではあるが、ネパール人コミュニティーがあった。この「エベレスト・インターナショナル・スクール・ジャパン」は開校当初、通学する児童はわずか15人だったが、3年足らずで135人に増えた。14人のネパール人教師が、日本で言う保育園児から小学6年生までの授業を教えている。2016年4月には荻窪のビルも借りて、小学校3年生以上から荻窪校舎に通って
もっとみる言語を考えるー「世界初のネパール人小学校」前編
私はよく妻と2人で外食に行く。息子はすでに大学を卒業、東京都の小学校の教諭として働いている。2歳下の娘も大学3年生になり、一緒に食事をとることもほぼなくなった。夫婦2人なら食べ歩きでもしようと安くて美味い店を開拓している。その中の1つが杉並区高円寺南にある「アジア系無国籍料理・ゴダワリ」だ。最初は店名を「こだわり」からとったのかと思ったら、ネパールにある「ゴダワリ」という地域名だった。店を経営す
もっとみる言語を考えるー「ポライトネスによる会話の長文化」③
英語のポライトネスでも同じ事象が起こると考えられる。例えばPlease read my report.は「レポートを見てください」だが、ポライトネスによって相手に選択肢を与えればCan you read my report? または、より丁寧なCould you read my report?になる。さらにWould you please read my report? さらには、Would y
もっとみる言語を考えるー「ポライトネスによる会話の長文化」②
コミュニケーションスキルの一つに「アサーション」というものがある。「相手の立場を尊重したうえで自己の考えを主張する」というもので、その大きな特徴は「提案」と「対案」である。(平木典子,2009)相手に対して自分の考え方を一方的に押し付けるのではなく、「こういうのはどうだろうか」と提案する。そして相手が拒否した場合のことも考えて、「もしだめなら、こういうものもある」という対案も同時に示すのである。
もっとみる言語を考えるー「ポライトネスによる会話の長文化」①
ポライトネス(politeness)とは、会話の参加者がお互いのフェイス(face)を侵さないために行なう言語的配慮のことである。Brown & Levinson (1978/ 1987) によって「ポライトネス理論」として提唱された。ここでいうフェイスとは日本語でいう「顔」であり、「相手の顔を立てる」で使われている「顔」である。つまり「面目」や「面子」という自分の立場を示すものと考えられる。こ
もっとみるコロナ禍で改めて考える“民主”の意味
〇世論調査では76%が「経済より感染防止」
共同通信社が12月5日、6日の2日間に実施した世論調査では菅内閣の支持率は50.3%で前回11月から12.7ポイント低下した。まさに“支持率急落”である。この背景にあるのは菅政権の新型コロナ感染対策があるようだ。政府の対策を「評価しない」は55.5%で、「感染防止と経済活動のどちらを優先すべきか」という問いには「どちらかと言えば」を含めて76.2%が「
『エール』最終回を見て感じたドラマの役割
○東京五輪パラに合わせたはずのドラマが…
今週でNHK連続テレビ小説『エール』が最終回を迎えた。私の日々の楽しみの一つは朝の連ドラを見ることで、このドラマも大部分は録画になったが全編を視聴することができた。この『エール』、そもそもは今年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせて放映するはずのものだった。しかし、未曾有の新型コロナウイルスのパンデミックによって途中で撮影の中断が余儀なくされた。か
GoTo継続 日本経済は旅行と飲食だけなのか?
○政治家がこだわるGoToキャンペーンの継続
日本国内の一日の新型コロナウイルス感染者数がついに2000人を超えて過去最多を更新している。欧米の感染拡大は“対岸の火事”ではない。こうした中、政府は「緊急事態宣言」を発出しようとはしない。理由は「感染を食い止めることは必要だが、経済も回していかなければならない」というもの。政府コロナ分科会の尾身会長は「緊急事態宣言なんていうのは出したくないという思
誰のためのGoToイートなのか?
コロナ禍で売り上げが激減した飲食業界を支援しようと政府のGoToイート・キャンペーンが今月から鳴り物入りで始まった。ポイント付与事業では事前にグルメサイトで予約すれば昼500円、夜1000円が次回以降に使用できるポイントとして付与される。しかし、蓋を開けてみると焼き鳥店で1本しか注文せずに“ポイント稼ぎ”するといったケースが相次ぎ、杜撰な制度設計が露呈した。いったい誰のためのGoToイートなのだろ
もっとみる1980年代に言われた“世界最高の生活”とは?
私がジャーナリズムの仕事に就いたのは1986年。前年のニューヨークでG5(先進5か国・蔵相・中央銀行総裁会議)が「プラザ合意」で“円高ドル安容認”を打ち出したことから日本はバブル経済に向かい始めていた。当時、金融業界で言われていた“世界最高の生活”とは?35年経った今、改めて考える。
〇1980年代の“世界最高の生活”
アメリカと中国は今や世界の超大国だが、トランプ大統領と習近平国家主席は先日