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Firenze 冷静と情熱の間って言う映画を見たことがある

こんばんは11月ですね。今年もあと二ヵ月、ゆるりと参りましょう。

今日はイタリアのフィレンツェという美しい街を旅した話があります。

タイトルにも書きましたが、いつだかもうずっと前にこの映画を見たことがあります。

いつも下書きを書くときは早朝が多いのですが、窓の外で鳴いているすずめの声が優しいんです。窓から朝日が入ってくると、少し落ち着きます。

左腕の具合もよくなってきたから、また11月から新しく進める様に微笑みます。

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旅の青年はローマからフィレンツェへと旅に出ていました。

あの時の彼の瞳の先、みつめるものは何だったのでしょう。

こんな風に皆さんと共に観察されるなんて、知らなかっただろうな。

僕にも少し教えて頂けると嬉しいです。お願いします。

Italian Republic イタリア共和国

Firenze 冷静と情熱の間って言う映画を見たことがある

バスターミナルが好きさ、どこのバスに乗れば正しい目的地へ行けるのか、みんなわかってない感じの探してる雰囲気がいいね。

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僕は緑の車体の「フリックスバス」をやっと見つけた。そいつはやっぱり定時から若干遅れて出発した。

バスの新しいイスにもたれかかって窓からの風景とか、移り変わる街並みを眺めてるのも好き。

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僕は一路、ローマからフィレンツェへ向かう。

移動中、頭をうずめて目を閉じてる。いろいろ考えたりするのは飛行機の中。バスの中ではだらだらしちゃう。

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フィレンツェに着いてから、駅からアルノ川まで歩いてみた。もちろんドゥォーモにも歩いて行った。

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この街は全体的にレンガの濃いこげ茶色の色をしてる。屋根は薄くて空は青くて美しい。街の真ん中にまたスクウェアがあって、柱の上にまた石像がある。イタリアのこういうの好きだな。

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小道にある本屋とかカフェとか。デパート寄ってみる街歩き。

ここにもメディチ家の館跡があるよ。イタリアの昔の大富豪の家。かなり権力持ってたらしいね。歴史に名前が残ってる。

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メディチ家の前で少し腰を降ろした。雨も降ってきたし、石畳が濡れて色濃くなってる。そう、ちょっと天気崩れてきて、俺濡れちゃって風邪っぴきみたくなったから、小さなバーでコーヒー飲んで体暖めたんだ。

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15時頃、カフェの中ではイタリアンのいきいきとした声が飛び交う。

俺はコーヒーに砂糖を混ぜる。

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壁にはたくさんのポップな絵画が飾ってあって、絵の中の人達と似たような構図でイタリアンがコーヒーを飲んでる。ま、そりゃそうか。机に向き合って座ってるんだから。

隣では一人の男がコーヒーを飲んでる、肩の向こうにパンの籠。

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古いカフェで雨宿り。この街みたいに落ち着いた雰囲気醸し出したいなぁ。「フェイスブック」を更新して、今夜の宿の人が家に帰ってくるのを待つ。連絡がないとチェックインも出来ない。そのやり取りも全部を楽しんでた。ここでは、カウチサーフィンで連絡をとってた人の家に泊まらせてもらうことになってた。

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僕等は陽が暮れる前に落ち合った。マリアさんは俺よりちょっとだけ年上で、綺麗な人だった。小さな路地の裏の小さなドアの奥の、小さな階段を登った古いビルディングの一室にマリアの家はあった。

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窓からはフィレンツェのドゥォーモが見えるんだ。「お邪魔します」してから一緒にコーヒーを飲んで窓越しに薄いレンガの色した街並みを眺めてる。

フィレンツェには高いビルがなくて街全体が綺麗に整ってて景観を保ってる。コーヒーを飲みながら、ベランダからドゥォーモを見てるなんてめっちゃイタリアン気分。

お洒落な小物とかが置いてあるキッチン。植物が置いてあるロフト、このこじんまりした感じがイタリアの人の生活なのかなぁと思うとローカルの人と友達になるってのはとてもいいもんだと思った。

俺が日本に帰ったら、俺の家にたくさん旅人泊めてやるからな。

その時俺は、体が冷えていたから少し頭がくらくらしてて、目を開けてるのもかったるかったんだ。マリアはいつもロフトの上で寝てるみたいだ。俺は下のソファベッドで、「横になってていい?」って聞いた。そんで、「オッケー」って言うもんだから少し寝かせてもらったんだ。本当に体が冷たくて頭も痛くなりそうで。こんなこと珍しいんだ。俺って頑丈だし、元気だから、毎日ずっと調子いいんだけど、今回ばかりは少し寝かせてもらった。

マリアはその間、どこかに出掛けるみたいだった。「夜に映画を友達と観に行くから、あなたも来ない?」って誘われたから、「具合がよくなったら行くよ」って言って、フィレンツェの女の人の家で一人で寝てた。

3時間くらいかな。少し仮眠取ったら具合がすこぶるよくなって気合も充ちてきた。なんて付き合いやすい体なんだ。ありがたい。こいつの体は俺にあってる。動きやすいし、てな事もあって、マリアにテキストして、待ち合わせ場所と時間をもらった。

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夜飯も一人で食べるより、イタリアンなみんなで食った方がよっぽど旨いし、イタリアで映画ってなんて粋なのって感じじゃん。

雨上がりの夜のフィレンツェも最高でさ、ライトアップされた街明かりが濡れた路面に反射して輝いて見えた。

夜はこれから始まる、ナイトイズヤング。

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映画館っていうのかな、シアターっていうのかな、マリアの家から歩いて10分くらいで迷わずに行けた。途中またさっきのスクウェアに出て、子供の遊び場とメリーゴーランドを通ってゲートを越えた。

シアターの前でマリアと友達何人かと会って、いつもの自己紹介とか、握手とかしてみんな明るかった。彼らは仕事終わりだったんだろね。日本からの旅人が来ててどう思ったんだろな。

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シアターの中にはもうたくさん人がいて、頭の禿げてるおっさんの後ろの席に座ってみんなで見た。シアターに司会者が現れて何かムービーの説明が始まった。その映画は古い白黒の「無声映画」でイタリアにいるのに、フランスの映画だった。

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照明が落ちて、さぁショーの始まりだ。要するに子は鎹っていう映画。それを、一時間半くらいかな。もうね、よくわからな過ぎて上映中スクリーンの写真を900枚以上撮ってた。そしてエンドロールもなく終了、登場人物はメインの5人とイタリアの街。

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それから、みんなバーに行くっていうから俺も体調ばっちりになってたから、一緒に飲みに行くことにした。

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お洒落なバーでジャズバンドが出てきたんだ、びっくりしたよ。そこには日本人のお姉さんもイタリアンの友達と来ていたなぁ。

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ヨーロッパって古い建物多いから内装も渋いんだよね。全部なんか日本みたいに整ってないっていうか、非合理的な作りが逆に味わい深さを助長してるって感じ。木目調のいかした面のでかいテーブルに間接照明、バーテン越しのガラスの酒類の後ろの千鳥模様の壁とか暗めの店内、ウッドベースの音。ドラムがジャジーに刻んで合わしてる管楽器の音。ボーカルが囁くように歌って、頬っぺた赤く染まりだす客の高揚感と混ざって何かのカクテルみたい。

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テーブルライトに照らされてるドラマー。バスドラムの小ささでこのバーのキャパが伝わる。あんまり大きな音を出さなくても生音でいい、届いてるよ。バイオリニストの体は内側に向いてる。

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最高のアンサンブルを奏でてるバンドをおかずに、みんなで話しながら2杯は飲んだ。いい感じに酔っぱらって音楽も聴けてる、いい夜だ。

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オレンジ色の間接照明はいつもいい雰囲気を演出してくれる。この夜はこうして更けてった。もうあんまり覚えてないけど、幸せだったはずだ。

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次の日は曇り時々晴れで、俺は荷物を置いてもう一度街を歩いて回ることにした。ローマのバッパーで会ったちょっといいとこで働いてる日本人の子とバッタリあったんだ、なんかマルタに語学留学してるって言う可愛い子連れてたな。

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気分は最高だし、昨日より寒くないし。またドゥォーモを観に行ったよ。そうだよここがあの、『冷静と情熱の間』の舞台にもなった大聖堂。

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天井たけぇ、ろうそく灯した燭台のろうそくの数が半端なく多い。広いし天井高いし、登れそうだし。でも案外シックな内装だ。バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂より内装はおとなしい。それでも厳かだし、十字架に括られてる人はいるんだけど、そこに光が当たって、なんか神秘的だ。

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シニョリーア広場でみた戦士っぽい石像が倒れている男を抱えてるポーズのがあるんだけど、その倒れてる奴裸で、ぽこちん丸出しじゃん。ランツィの回廊って言うらしいんだけど、それがメインで建ってて、なんか面白い所だぜイタリア。

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フィレンツェの街は美しすぎる。今日はアルノ川を探索に行こう。ここの街の川に架かるヴェッキオ橋は観光地らしい。橋なのに、橋の上に屋根がかかってて金も売ってたりする。なんで橋の上に家みたいのあって、窓までついてるんだろう。このドッキングするセンスがイタリアなのかな。誰か橋の上に住んでるねきっと。

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それにしても太くて頑丈そうな橋だ。橋中腹のメインの銅像の周りを囲んでる柵に南京錠が付きまくってる。この人もメディチ家に関係ある人なんだろか。

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アルノ川沿いに、なんなら川の上まではみ出ちゃってる勢いでアパートが立ち並んでる。眺めはさぞかしいいだろうけど窓から何か落としたら川の中にドボンで、もう見つかりっこない。洗濯物も風に飛ばされたら戻ってこないだろうなぁ。

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一つ向こうの橋まで歩いてそっちからもう一回、個性的なヴェッキオ橋の写真を撮った。それからまた街に戻る。色合いがとてもシックで落ち着いてる。街角で見る小さな石像とか水の出るところとかにも慣れた。
教会のベンチに座って一休み。一呼吸入れて、また違うサイクルで違う呼吸で歩いた。

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『冷静と情熱の間』のメイン舞台、ドゥォーモを登ろう。内側から登ってく、細い通路細い階段。映画で見た様に美しい景色を観たい。茶色い街、遠くに山並み。岩と岩の間から射す光。なんて美しい街。なんか歌が聞こえてきそうだ。鐘も鳴ってる。

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あの時、この映画を観に行ったんだ。高校三年生のあれは11月だったかな、その時出来た彼女と千葉に映画を観に行った話。これって、『高校純情物語』に書いた奴だ。そうそれ、その子には千葉で声かけられたんだ。あぁ甘い思い出。今さらここに書けない、あっちをできれば読んでみて。
それでね、その時見た映画の中の舞台に俺は立ってたんだ。そういえばこの映画の本も何度か読んだ。上下巻あったような気がする。二人の作家によって書かれたんだよね。それも知ってる。まだ千葉で「電気工事」の仕事してて、なんでもなかった時、これを書くきっかけとなった旅が始まる前で千葉に一人暮らししてた時。少し一緒に住んでた子に泣かれて家出てってのは置いておこう。あの子が元気でいてくれたらいいね。
会社辞めた後だっけな。時間が欲しくて、その時めちゃくちゃ本読んでて『冷静と情熱の間』の本も読んだし、映画も見た。あれからもう8年経とうとしてる。やりたいことやっちゃわないと、「時間」直ぐ経つよ。表現も表に出してあげないと、人の目にさらさないと影の中に居たらしけっちゃうよ。感傷にはずっと浸ってたよ。一人旅だと勝手に何度も自由に浸れるからとても楽なんだ。好きなのは、展望台とか、公園、夕暮れのビーチなんてのも粋だね。

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ドゥォーモを拝んでる。そっちの屋上にもたくさんの人がいる。どうやら俺はまた別の塔の上。夕暮れ時狙って登ってるなんて、俺ってロマンチックなんだな。景観を守ってる一体感のある街。お金がある状態でまたこの街に戻ってきたい。
あっちにあるのは駅だ。線路がある。

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雲の切れ間から差し込む太陽の光。

こういう光景はどこででも見てた様な気がする。

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狭い階段、落書の壁。でもなんかお洒落に感じる。そしてドゥォーモに来てる。映画のシーンではここで待ち合わせるって約束してたんだ。ロマンチックすぎるし、そんなにうまくも行かないもんだったんだよね。

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屋根から落ちそう。オレンジ色の屋根がなだらかに落ちてく。

とにかく感動していた。
急な階段もあるから手すりにしっかり捕まって下る。

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剥き出しの配線、ボックスに書かれてる落書。壁色の配線。鉄。

誰も居ない教会。4人一組の銅像。

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大きなメディチ家の入り口。

マリアの家の窓から見る景色が好き。屋根の上に煙突がある。ちょっと草も生えてる。アンテナもBSアンテナも濃い。ドゥォーモに近いマリアの家、歩いてすぐの距離。

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初日に雨に濡れて冷え切った僕が写真に収めたドゥォーモと全く同じ構図で最終日も撮る。天気がいいのでこっちの方が断然いい。最高の旅になってる。空気が澄んでて日本で言うと、北海道の初夏くらい良い天気だ。気温も大体そんなもんだろ。

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イタリアの春。すかっと晴れた空の下、次に向かうはボローニャ。

オーストラリアのシドニーの時に出会ったイタリア人の友達、アンドレアとかサムとか。サムとはアムステルダムで会ったよね。そう、そのサムの家に泊めてくれるって言うから、ボローニャの駅で待ち合わせることにした。

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赤いスマートな列車に乗って向かう。普通のローカル線じゃなくてさ、街と街移動するから早い奴。

イタリアの旅はここからちょうど真ん中くらい。『光の中を旅してた』を書いている事ってメディテーションに似ていて、時間が一瞬で過ぎていく。これはきっと健康に良い。
毎日いつの間にか過ぎていて、このコロナの長期休業がなかったらここまで書くのに、さらに何年かかかったろなー。全部終わるまであと二ヵ月、うーん……行けるかもしれない。ここまでで4年かかってるから。もし全部書いたらまた最初っから読んでって、誤字脱字だの何だの見直し入れて、もちろん間違いだらけだし、だらしないまんまかもだけど、時間かかるだろね。
ここまでで417,633文字書いてるんだぜ。A4原稿用紙316枚分。

そういうことで、僕はボローニャに行くことにする。

イタリアの旅はまだまだ終わない。

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イタリアからの出方も、まだわからない。アルバニアには行こうとしていた。船を調べるのはサムの家、サムと会ってからだ。そう、サムに聞こうそういう事は。いずれわかることもある。

集後記

いずれわかることもあるよね。そりゃそうだ。

本当に、旅先で人に恵まれている青年だな。

そうでもなければ、一人旅できなかったよ。途中で、恐くなったり、苦しくなったりしなかったんだろうか。

なにかコツはあるのか。どういう心境でこんなに旅をしちゃうんだろう。

不思議です。今思うと本当に。

音楽に救われてたってのはあると思うよ。

あ、もっと。たくさんの人達だね。みんな個性的で面白かった。

ヨーロッパでの移動はメガバスとか、このフリックスバスをお勧めして頂いてましたよ。

Amazon primeで視聴できる様です。

すごく懐かしい映画です。千葉で見たなぁ。

あぁ。シドニーからの再会もあるんだ。

いろいろ経てんだなぁ。時間は確実に経っています。

こちらでまた再会するサム達とのストーリーが書かれています。

なんだか調子に乗ってる記事ですね。もう懐かしいです。

季節は移ろいで行く。変わらないものなんてないよね。

noteの前の皆さん。俺もいるから、大丈夫だよ。


さて、次回はサムを尋ねにイタリアのボローニャという街へと旅立ちます。

イタリアを北上して行くイメージです。

どんなゆるい感じになるのでしょうか。

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全部ありがとうございます。

スキです。また次回お会いしましょう。ちゃお!!

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