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「監視社会化」を考える本 3選
最近、コロナウイルスの流行を巡って、ジョージ・オーウェルの「1984年」が、再び脚光を浴びている。
〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は以前より、完全な屈従を強いる体制に不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれ
「強くあろうとする若者たち」小説4選②
さて、今週は先週に引き続き、「大人になろうとする若者/こども」をテーマに本を紹介していこうと思います。
子どもたちは、ときに大きな選択を迫られ、それを乗り越えて大人になっていきます。困難な境遇や悲しい別れが子どもたちを次のステージへと導くのです。
今回は、
■米澤穂信「リカーシブル」
■森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」
この2作を紹介します!
「リカーシブル」は中学生、「ペンギン・ハイウェ
「強くあろうとする若者たち 」小説4選①
今週は「若者/こども」がテーマです。もっと詳しく言うならば「いまだ大人にならざる者」とでもいえばよいでしょうか。自分の無力さを自覚し、そこから脱却しようとすること。思い通りにいかないことを目の当たりにしたときのやるせなさ。見たくないものから目を逸らして、それでも視界に入ってしまうもどかしさ。そういうモヤモヤしたもの全部変えていこうとする強い意志。
いま思い出すと気恥ずかしくなることも多い自分の青
「まだ見ぬ世界を旅する」本 3選
コロナウイルスの流行により、外出自粛の日々が続きますね。この春の旅行に行けなかった人も多いのでは。旅をしたい、でも外出は控えなきゃ…と思っている方に、「まだ見ぬ世界を旅する」ような読書体験ができる3冊をご紹介します。
1.川上弘美「大きな鳥にさらわれないよう」(講談社)
2.松濤明「風雪のビヴァーク」(山と渓谷社)
3.村上龍「歌うクジラ」(講談社)
本を読むことは旅することに似ていると、よく