歴史ミステリ

歴史ミステリーは実話が最高に闇深い。『真夜中の北京』ポール・フレンチ

舞台は1937年の中国。日中戦争開始直前の北京の雰囲気がよくわかる本です。前に読んだ『上海狂想曲』でも戦前の中国にやってくる民間の日本人は、大企業から派遣された人々でなかったら、日本で食い詰めて流れてきた人たち……云々とありましたが、それはヨーロッパやアメリカでも同じ。本国ではイ…

D・J・マッキントッシュ「バビロンの魔女」

 ジョン・マディソンは、ニューヨークの青年美術商。年の離れた異母兄で、高名な考古学者だったサミュエルを、自分の運転する自動車の事故で失う。  罪悪感と傷心をひきずりながら、幼馴染みで商売相手の大学講師、ハル・ヴァンダーリンを訪ね、借金の返済を迫るが、ハルはすげない態度をとり、ジョ…

芦辺拓「時の審廷」

政権交代が実現しようかという総選挙の投開票日。 事務所でテレビの開票速報を待つ森江春策のもとへ、不可解な一本の電話がかかってきた。 誰とも知れない電話の主は、あり得たかもしれない「日本分断」計画について、森江に告げる。 時をさかのぼって1941年、満州国第2の都市ハルビン。 仮名文字新…

ラファエル・サバチニの"The Strolling Saint 彷徨の聖者"

続スカラムーシュ以外も、「翻訳予定には入れてないけれど紹介しておきたい作品」に関する記事を #未訳 タグでアップしていくことにしました。 “The Strolling Saint” by Rafael Sabatini (First Published 1913) 16世紀イタリア、ゲルフとギベリン(教皇派と皇帝派)のパルマとピアチェンツァをめ…

Turbulent Tales 悪業物語

Queen's Quorum クイーンの定員 ラファエル・サバチニの『Turbulent Tales 悪業物語(1946年初版刊行)』は、 エラリー・クイーンが1845年以降ミステリジャンルで刊行された個人短編集のうち、もっとも重要な106冊をセレクトした『Queen's Quorum クイーンの定員』の中で、 歴史ミステリ短編集の代表…

クリスティ賞初の歴史ミステリ『殺生関白の蜘蛛』冒頭特別公開! 秀次事件の真犯人は……

登場人物 舞兵庫  秀次の臣、元松永弾正の臣 石田三成  秀吉の寵臣 森九兵衛  三成の臣 大山伯耆  秀次の臣、清洲馬廻 古田織部正  数寄者 小堀政一  秀吉直参、古田織部正の弟子 大場土佐  秀次の臣 高野越中  秀次の臣 牧野重里  秀次の臣 安井喜内  秀次の臣 佐々木新兵衛  …