井手英策さん(財政学者)が紹介する本は、人間が直面する苦しみについて考える契機を与えてくれます。苦しみとは、自分のため? 誰かのため? それを考えることには、どのような意味があるのでしょうか。
※この記事は、集英社インターナショナル公式サイトで2020年4月20日に公開された記事の再掲載です。
『苦悩する人間』
ヴィクトール・E・フランクル、山田邦男、松田美佳訳/春秋社
その苦しみは誰
こんにちは。小嶋です。第2回の授業まで1ヶ月余りとなりました!次回の2時間目の授業は井手英策先生にご講義頂きます。ひとつご連絡です。
授業に参加される方も、それ以外の方も、まだ未読の方、可能でしたら写真にあります、「欲望の経済を終わらせる」をぜひご一読いただくことをお勧めします。帯は一見キャッチーですが、財政や経済のみならず、政治、ひいては日本社会で今まで起こった物事が検証され、わかり易く解説さ
◆井手英策著『財政から読みとく日本社会 ──君たちの未来のために』
出版社:岩波書店
発売時期:2017年3月
若年層向けの岩波ジュニア新書のなかの一冊。著者の井手英策は財政社会学の研究者です。標題どおり財政から日本社会の構造を分析し、これからの社会のあり方を探究する入門書です。
日本社会を財政の観点からみると、どのような特色をもっているでしょうか。小さな政府。福祉国家をささえてきた女性への負