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#コラム

誠実であるためには、悩み続けなければならない

誠実であるためには、悩み続けなければならない

「正しい」とは何なのだろうか、と考える機会が増えた。

自分にとっては正しく見えることも、他の人にとっては間違いに見えたりする。SNSがその違いを可視化させたことで、自分が信じてきたものは本当に正しいのだろうかと揺さぶられる機会が増加したように思う。

一般的に、悩んだり迷ったりすることはネガティブに受け取られることが多い。そんな時間があったら行動した方がいい。何があっても信念を貫くことで人はつい

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” 上手く生きられない ”っていうのが ” 生きてる ”ってことだ

” 上手く生きられない ”っていうのが ” 生きてる ”ってことだ

人間向いてないなぁと思うことが何度もあるので、前世は猫だったのかもしれない。

大晦日に何言ってんの?って思われるかもしれませんね。

でも大晦日だからこそ、したい話があります。

人間向いてそうな人って、多分前世も人間だったと思うんですよね。
一度人間を経験してるからなのか、なんかこう、要領が良いというか。

そういう人いるじゃないですか。集団の場にすぐ馴染めたり、仕事を効率よくこなしたり、

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かわいくなりたい理由は壮大

かわいくなりたい理由は壮大

「美容院に行くとき、君はいつも楽しそうだね」と夫は言う。
あたりまえだ。わたしは、こう願いながら美容院に行くのだから。

「生まれ変わりに行く。わたしの世界を変えるんだ」。



日々に溢れる“生まれ変わる瞬間”に、これまで何百回と救われてきた。宇宙が生まれてから今の今まで、時間は一本の川の流れのように絶え間なくぬるぬると進んでいるはずだが、不思議なことに人間にだけは“区切り”がある。年末年始、

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自分の感情に素直になる訓練

自分の感情に素直になる訓練

『素直であること』はいいことだと、いたるところで言われている。

私も素直さはとても大切で、してほしいことや逆にしてほしくないことは、素直に言わないと伝わらないまま負の感情がたまってドロドロに発酵していくと思う。

でも、じゃあどうすれば素直になれるか、というところまではあまり語られていない気がする。

素直になりましょうといって気合いと根性で素直になれるなら、そんな簡単なことはないのだけど、性格

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否定するということ|「ということ。」第24回

否定するということ|「ということ。」第24回

近頃、大変うんざりしていることがある。他人、とりわけ私のことをよく知りもしない年配に、否定されることだ。「葉さん、海外行ったことないでしょう」だとか「葉さんが分かっていないだけで、これは普通だよ」だとか。ああ、もう、心底うんざりする。はたして、人は歳をとれば勝手にものを知り、えらくなれる生き物だっただろうか。

我が家では、「罪を悪んで人を悪まず」の教えだった。これは、単に人の言動における善悪の話

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「価値観がちがう」の失敗は、大事なものを見つけるチャンスだという話

「価値観がちがう」の失敗は、大事なものを見つけるチャンスだという話

仕事を辞めるときも、恋人と別れるときにもよく「価値観がちがう」という理由があげられるけど「なんの価値?」と聞くと、答えられないことが多い。

「選ぶものがちがうから不快」という不満のなかには、自分が譲れない大事なものがあるから、解像度を上げてちゃんと知ったほうが後々のためにいいのにな、と思う。

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たとえば仕事で、「成長を求められるのがいやだ」と不満を感じて、自分は毎日毎

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複雑なことを、複雑なまま捉え続ける #unleash_event

複雑なことを、複雑なまま捉え続ける #unleash_event

いつの頃からだろう、『難しいよね』で話を終わらせてはいけないという強迫観念が思考を支配するようになったのは。

何か自分なりの解を出さなければならない、せめてシンプルに整理して語り、問題点を明確にしなければならない。

それこそが知性であり、『難しいよね』で終わらせるのは考えきれていない証拠だ。そう思ってきた、のだけれど。

先週登壇したUNLEASHイベントがはじまる前、モデレーターのジュンヤさ

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「説明できないこと」を抱えながら、私たちは今日もまた生きていく

「説明できないこと」を抱えながら、私たちは今日もまた生きていく

『少しでも人と違う生き方をしてると、ことあるごとに説明を求められるの、確かに一生続くと思うとキツイよねえ』

たまたま手に取った『しまなみ誰そ彼(たそがれ)』のこのセリフを読んだとき、私たちが感じる生きづらさの正体がおぼろげながら理解できた気がした。

『しまなみ誰そ彼』の登場人物は、誰もが一言で言い表せられない複雑な社会的立場を背負っている。

平たく言えばLGBTQがひとつのテーマではある

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大切な人を亡くしたときに

家族を失って立ち直れないという話を聞くようになった。

よく書いているが、私は8歳の時に母をがんで亡くした。幼い頃から、従姉妹、祖父母、友人など、なぜか人を弔うことが多い。2年前も大切な人を亡くし、その時はさすがに死んでしまおうかと考えた。とはいえ父はまだ存命で、自らの人生を不幸だとは思わない。

死別は人が生きていく上で経験するかなり大きな絶望だ。回数を重ねれば慣れるものでもなく、精神が強くなる

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成熟とは「自分のため」と「誰かのため」を繰り返して進むこと

やりたいことがあるとか、ないとかについて考えていると、並行して見えてくるものがいくつかあって、そのうちのひとつが「自分のため」と「誰かのため」のバランスだった。

「やりたいことがある」という人が、「これをしたい」と自分の欲や自己実現などの「自分のため」にはじめたけど、できるようになってくると「誰かのために力を使いたい」という別のやりたいことが見えることがある。

逆に「やりたいことがない」という

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多様性って「みんななかよく」じゃなくて「みんないてよし」だよねって話

こどもの頃から「みんな」が苦手だった。

同じクラスだから「友達」、みんな仲良くしましょう。という価値観にぜんぜんピンとこなくて「いや、人によるわ」と思ってしまう。

今なら、同じ地域に住んでいる同い歳というだけでたまたま集まった30人くらいの中に気があう人とあわない人がいるのは当たり前で、気があう人がひとりもいなかったとしても仕方ないと思う。

でも、子どもにとって学校の先生の言うことは「正しい

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30代でやりたいことは「時間を何につかうか」で考える。

30代でやりたいことは「時間を何につかうか」で考える。

「やりたいことをする」について話していると、なにを仕事にするかという話や、趣味ですきなことをする話など、いろんな要素が混ざってしまい混乱することがよくある。

20代の人と「やりたいことをする」について話すと、仕事への不安や自分の適性を知りたい気持ちなどが伝わってくる。「わたしのやりたいことってなんだろう?」と悩むとき、それはほとんどが職業の選択の悩みのように見える。

同じテーマを30代の人と話

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「やりたいこと」の3つの要素の話

「やりたいこと」の3つの要素の話

ここ1年ずっと「やりたいこと」があるないとかの話をしているのだけど、この頃は、そもそも「やりたいこと」ってなんだろう?と考えている。

先日、友人に「サクちゃんはやりたいことないって言うけど、やりたいことやってるよね?」と言われた。

わたしが「シングルマザーだけどお金も時間もつくる」ためにはじめたクッキー屋の仕事のことを、「お金も時間もつくる」という「やりたいこと」をしているじゃないか、と。

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やさしさは、100年後の強さを作る #やさしさってなんだろう

やさしさは、100年後の強さを作る #やさしさってなんだろう

このコラムは、soarの#やさしさってなんだろうキャンペーンに賛同して書いたものです。自分なりの「やさしさ」とは何かを考えるきっかけになれば幸いです。

私の人生において追求したいことのひとつに『優しい世界と強い世界の両立』がある。

きっかけは友人がくれた一言だった。

これは人生において大切にしている言葉のひとつである『道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である』や、フィリップ・マーロ

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