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noteに投稿した詩をまとめました。 (pixivでは、過去作や詩集等も投稿されてます。よければそちらもよろしくです!→https://www.pixiv.net/users/6…
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2023年7月の記事一覧

「solitude.」(詩)

「solitude.」(詩)

部屋に、一人。

携帯の電源を切ったなら。

やることを終わらせたなら。

勝ち取ったこの安らぐ時間。

布団に転がって。

本を読みたい。

ゲームをしたい。

絵が描きたい。

詩を詠いたい。

山積みのやりたいこと。

やりたいことを、やりたいように。

あれもこれもなんて。

きっと、囚われる必要なんかない。

あれもこれもなんて。

命令されることも、指示されることもない。

夢が見たい

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「懐玉が輝けば。」(詩)

「懐玉が輝けば。」(詩)

もしも、懐玉が輝けば。

内に秘めた才能が開花すれば。

劣等感は消えるだろうか。

孤独ではなくなるだろうか。

まだ、旅の途中。

遥か遠い、夢を目指して。

進みだす足。

怖がりながら。

生きてきた日々。

積み重ねた日々。

絶望が増えていく。

苦しみも増えていった。

残されたのは、いつだって。

傷だらけで、強くなった自分だった。

何かを、失った自分だった。

例え。

足掻い

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「流れ星。」(詩)

「流れ星。」(詩)

宇宙を旅する星に願う。

いつか果てまで、辿り着けますように。

心から幸福な日々を過ごせますように。

いつしか心の中で

輝く星に誓う。

夢を捨てない覚悟を。

最後の一息まで、自分を愛することを。

幼き日の自分に

今までは無駄じゃないと。

そう。

言えるように。

この身体に誓う。

この命を、決して無駄にはしない。

たった一つの命。

自分の人生を。

一人、そよ風の下。

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「本当の青を目指して。」(詩)

「本当の青を目指して。」(詩)

電子の海で。

ふわふわと浮かべフローター。

果てのない一つの想いを頼りに。

目を瞑って、飛び出せば。

手探りで進んだ先には。

見渡す限りの自由があった。

傷だらけの身体。

心に染みた、青空の香り。

ここまで来るのに。

無知を知った。

無力を知った。

誰かに支えてもらわないと

生きてはいけないのだと気付いた。

ひとりじゃ、いけないことに気がついた。

それがどうしようもなく

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「夏来る心は、布団の上にて。」(詩)

「夏来る心は、布団の上にて。」(詩)

夏が来る。

爽やかな風に青い空。

蛙も田んぼに、逃げてく田舎に。

僕はふらり、街へ行く。

心は既に、街にいる。

茹だる気温と蝉時雨。

あの青空に投げた僕の心臓の欠片は

飛び去って新たな自分になるのだろうか。

何も知らないままだ。

生活音溢れる部屋に佇んで。

生きている気がした、この体に。

諦めも重要で。

何事も極端になってはいけないと。

絶えずゆっくり、考えが浮かぶ。

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「僕に悟りはまだはやい。」(詩)

「僕に悟りはまだはやい。」(詩)

僕に悟りはまだはやい。

一人で、

他人より達観した気分になっていたけど。

一瞥(いちべつ)体験?

言葉を越えた感覚?

僕にはまだ、分からない。

世界は広いことを思い知った。

元々は分離されていない世界。

過去も未来もない。

前者は感覚としては理解できるけど。

後者はなんだか寂しかった。

自分の先に世界があった。

少なくとも僕はそうだ。

狭い世界のその先に自由があった。

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「今は遠き、青い春へ。」(詩)

「今は遠き、青い春へ。」(詩)

青い空を見つめて。

降り立った電車から見た景色。

昔も通った道を通って。

あの青い春を思い返す。

笑いあった日々。

未熟ながらに進んでいって。

走り去った。

今は遠き、青い春。

公園、商店街、通学路。

全てに青春が宿っている。

恋をしたみたいに、熱を持っていて。

懐かしい空気の香りを思い出した。

何処かで聞いた、電子音が。

何故だか懐かしくて。

何度も泣いた。

傷つい

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「Another world remake.」(詩)

「Another world remake.」(詩)

もうひとつの世界。

可能性。

その道は、枝分かれしている。

たくさんの事を、悩みながら。

失いながら。

……また、新たなものを得る。

今まで、

選んできたものを信じながらも。

「もしも」なんて。

ふと、思い浮かべていた。

縁を失った、彼らのこと。

でも。

再会した人も。

あれから、二度と会わなかった人も。

何処か遠くの世界で

その人らしく、息をしている。

きっと、そ

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