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「夏来る心は、布団の上にて。」(詩)

夏が来る。


爽やかな風に青い空。


蛙も田んぼに、逃げてく田舎に。


僕はふらり、街へ行く。


心は既に、街にいる。


茹だる気温と蝉時雨。


あの青空に投げた僕の心臓の欠片は

飛び去って新たな自分になるのだろうか。


何も知らないままだ。


生活音溢れる部屋に佇んで。


生きている気がした、この体に。


諦めも重要で。


何事も極端になってはいけないと。


絶えずゆっくり、考えが浮かぶ。


未来は楽しみで満ちている。


例え何かで失敗したって。


眠りが覚めたら、ふと言葉が浮かぶのだ。


気付いた時には、僕は歩いている。


他人に期待なんてしない。


ただ、自分を信じて進むだけ。


自分を信じてくれる人を信じるだけだ。


信じられないものは

無理に丸飲みにしないで。


心の容量に限界を感じたなら。


ほどほどに疲れたなら、引き返そう。


無理をしてまで、

何かをやらなくてもいい。


夏の深夜、詩を詠いながら。


クーラーの効いた部屋で、心を休めている。


常に余裕を持たなくてはいけない。

 

だけど。


飢えるべき時には、飢えなくちゃ。


大切な何かを、失わないために。


夏が来る。


爽やかな風に青い空。


人もビル内に、避難する都会に。


誰かの心は田舎へ戻る。


ずっと心は、田舎にあった。


茹だる気温と蝉時雨。


郷愁を誘って。


どちらも、故郷の空を想い眺めた。


心の風景。


思考は遠く。


布団の上から、遥か遠くまで飛躍していた。

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