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noteに投稿した詩をまとめました。 (pixivでは、過去作や詩集等も投稿されてます。よければそちらもよろしくです!→https://www.pixiv.net/users/6…
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2023年6月の記事一覧

「無関心と自己愛。」(詩)

「無関心と自己愛。」(詩)

他人は他人で、自分は自分だ。

分かってるから、受け入れている。

十人十色な僕ら。

そこまで興味を持てない他人のこと。

何かを命懸けで愛する熱量がほしくて。

自分は自分で、他人は他人だ。

どんな生き方もその人の生き方だ。

口を出すべきじゃないのを知っている。

多分、他人を愛していた訳じゃない。

色々と受け入れてただけで。

関心が薄いから、どうでもよかった。

その関心は、関心のあ

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「歯車」(詩)

「歯車」(詩)

人が社会で生きる時。

疑いなく乗っかっている。

一つ一つ

そんな風に、歯車は見える。

「社会」は大きな機械だ。

国の心臓みたいなものだ。

人類史が刻まれた、

とある巻物の登場人物で。

それぞれが違う特性や文化を持つ。

途方もない時間の中で。

経験したことのない

「もう一度」を繰り返している。

人は、繰り返している。

生命は育まれ、様々なものが花開く。

長く息をしたもの。

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「いつか、星になりたい。」(詩)

「いつか、星になりたい。」(詩)

誰にも掴めないような星へ。

誰にも負けない輝きを込めて。

心臓のロケットを宇宙に飛ばす。

悩み悩んで、階段で屋上まで向かう。

大好きな雨の香り。

包まれた不安な空。

雲を突き抜けて。

鮮やかな青を塗る。

心地よい孤独と共に。

心地よい居場所にさよならを。

少しだけ、寂しいけれど。

夢にまで見たアストロノーツ。

宇宙を見て。

思考に沈んで。

空に浮かんだ自分は。

人間だ

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「あの空の向こうへ。」(詩)

「あの空の向こうへ。」(詩)

未来へと進む。

言葉が出てこない。

見据えた先は

下り坂。

どこまでも進んでいく。

頭の中に溢れる過去。

全て大切にしまって。

「どこまでも行けるはず」と。

信じるだけ。

自分を守る自己愛を

捨てられるはずなんかないな。

自己肯定は、

他人からも、自分からも得られる。

ただ、生きていたいだけで。

未来へと進む。

言葉をナイフにして。

見据えた先は

上り坂。

どこ

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「寝る前の時間。」(詩)

「寝る前の時間。」(詩)

夜の数十分。

寝る前の数十分。

やることが終わって。

今日という1日が終わっていく。

残された僅かな時間で。

何をしようか、っていつも考えている。

観たことのないジャンルの動画を観てもいい。

積んである読みかけの小説を読んでもいい。

作りかけの作品の続きを描き始めてもいい。

息抜きにゲームをしたっていい。

未来の為に、学んだっていい。

……そして、今日を忘れたっていい。

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「心情シュルレアリスム。」(詩)

「心情シュルレアリスム。」(詩)

見える景色は黒か白か。

見えない青色、電車に揺られ。

降りる時に、優しく見送ってくれた

人の暖かさだけを覚えている。

楽しい記憶だけを覚えている。

辛かったことは薄れていく。

幸せな脳の裏で考えていること。

生きるとか死ぬとか

常に考えている。

この問題に向き合わずとも生きられる誰か。

そんな誰かに、負けてられないから。

夢で身体を満たしていく。

心の世界、薄暗い洞穴を。

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「生きてるって。」(詩)

「生きてるって。」(詩)

生きてると気持ちの乱高下。

いいことも悪いこともある。

悲しみや苦しみがあるから、幸せがある。

その道はジグザグじゃなくて。

「人生はきっと、螺旋階段なんだ。」

誰かの言葉に胸を打たれる。 

苦しみの渦中に言葉を投げ込んでみる。

登っていくごとに、成長していく地続きの道。

雲の向こうで、生まれ変わりながら。

やがてはゴールに辿り着く。

だから。

自分の好きなことも。

誰かの

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「青色の紫陽花。」(詩)

「青色の紫陽花。」(詩)

溢れた傷から、流れている。

包帯から、滲んでく。

卑屈になっていく。

認めて、その上で自ら傷つける心。

水に生けた心の花。

雨の中、青色の紫陽花。

花言葉は「無常」

この世に不変のものなどない。

この花だって、散ってしまう。

自分の弱さを深く悟る。

変われない臆病さを。

精一杯、強がっている。

それは、明日を生きる為に。

きっとどこまでも行けると、そう信じて。

心の花と

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「boy-meets-girl.」(詩)

「boy-meets-girl.」(詩)

初めて会った時の事を思い出して。

貴方の隣で何を話したのかが

朧気になっている。

貴方の姿が心からも遠ざかっている。

貴方が眼鏡を掛けたのは

何時からだっただろうか。

僕が眼鏡を掛けたのは

何時からか忘れないのに。

あの時僕を撫でた貴方は。

僕の事をどう思ったのだろうか。

手すら握り返せなかった僕を。

あの日、出張先の神社で

僕は何を願っただろうか。

色とりどりな言葉の数

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「宛先のない手紙。」(詩)

「宛先のない手紙。」(詩)

嘘を吐いた。

少しだけ、嘘を吐いた。

それは貴方にではなくて。

それは自分に対してであった。

横顔が綺麗で鮮やかな貴方のこと。

誰よりも笑顔が素敵な貴方のこと。

忘れたくて、忘れる訳じゃない。

貴方だって人間だ。

今が間違っていることくらい分かってる。

正直でないことくらい分かっている。

気がついた時には、僕はいつも遅かった。

貴方と一緒にいたかった。

僕は誰も探していない

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